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阿修羅は官邸から全世界の為政者に指示を出す。

官邸の特別対策室に全員が入った。

首相が、光とソフィーに頭を下げて、話し始めた。


「つい先ほど、NASAから、恐ろしい連絡がございました」

「この地球より、はるかに大きな巨大隕石が、地球に向かって来ているということ」

「そのまま衝突すれば、当然、地球は粉々に砕けます」

「それより前には、太陽からの光は、全て遮られ」

「衛星電波は乱れ、交信も困難に」

「重力の変化などもあり、大地震や火山の噴火も頻発」

「となると、その大隕石を宇宙空間で、破壊しなければならない」

「そうしなければ、我々の地球は壊滅、全ての生き物が滅びる」


首相も、あまりの恐ろしさに、声も震えている。

また、居並ぶ閣僚も、全く顔を上げることができない。


光は、ゆっくりと、両腕を左右に開き、そして胸の前で両手を合わせた。

そして、阿修羅に変化した。

また、光の阿修羅変化と同時に、ソフィーも大天使ガブリエルに変化している。


阿修羅は、重々しく口を開いた。

「まず、今、ここで阿修羅が語ることは、全世界の為政者の脳裏に響く」

「したがって、共通認識と指示を与えることになる」

「何故、共通認識を持たねばならないのか、それについては、後述を行う」


阿修羅は、ここで間を置いた。

全閣僚が阿修羅の顔を見ていることを確認して、話を続ける。

「大隕石については、阿修羅と全地球の神霊、そして人間を含めて必要な力を用いることにより、無事に破壊が可能である」

「その破壊には適切な時刻の設定を必要とする」

「少しでも間違いがあれば、邪魔が入れば、地球はその時点で壊滅となるか、部分破壊からも、壊滅に至る」

「地球を壊滅させたくなければ、この計画を妨害、邪魔をしてはならない」

「阿修羅は、地球を守りたいと考えている」


大天使ガブリエルが、続いた。

「阿修羅様が懸念されているのは、不必要な厭世感に囚われる人たち」

「地球の未来に悲観し、自暴自棄になる人たち」

「そして罪のない弱い人たちをたぶらかし、攻撃し、一時の快楽に浸ろうとする人たち」

「社会破壊活動を喜びとするものたち」

「それらの人たちについては、各為政者、宗教者などが協力して、発生を抑えて欲しい」


首相が尋ねた。

「大地震や火山の噴火は起こるのでしょうか」


阿修羅は、答えた。

「それについては、大隕石の接近以外にも、通常的に発生がある」

「問題は、それにかこつけて、いたずらに絶望感を煽り、社会破壊活動を行うこと、それは無政府活動に直結する」

「結果として、被害をこうむるのは、弱き人々、そして子供たち」


官房長官が阿修羅に尋ねた。

「治安の維持につきましては、了解いたしました」

「人間を含めての必要な力とは、具体的には、どのような力なのでしょうか」


阿修羅は、その目を大きく開いた。

「難しいことではない、大きな鏡を作る」

「それも、世界各地、指定した場所に」

「その場所については、阿修羅が指示を出す」

「そこから発した力が、大隕石を破壊する」

「地球の平穏を願う想いを、世界各地の神霊が力に変えて、大隕石を破壊する」

「だからこそ、その鏡を破壊させないための、治安の維持が必要となる」


阿修羅の言葉に、全閣僚が、深く頭を下げている。

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