巫女たちは全員露天風呂に、光の本音
巫女たちは喜々として全員で露天風呂に向かったため、光は満足している。
「ようやく一人になれた」
「あれだけ口うるさい人が周りにいて、一瞬たりとも気が抜けない」
「料理が豪華になったのはいいけれど、どうせ食べきれない」
「サンドイッチ一個ずつでも、静穏な生活が懐かしい」
「なかなか最近は食べられないけれど、お昼のフルーツクリームサンドは絶品だった、甘くて美味しかった」
・・・・などと、懸命に光の「お世話をする」巫女たちが聞いたら、泣いて怒るどころか、「思いっきり張り倒される」ような「本音」を連発させている。
ただ、そんな光の満足な時間は、続かなかった。
「お休み中のところ、申し訳ございません」との仲居の声が聞こえて来た。
光は、「仕方ない、江戸の大親分の面子もある」と思い、畳ゴロリから身体を起こす。
「はい、何か御用でしょうか」
これくらいは言わないとまずいと、光も思う。
仲居からの言葉が返って来た。
「あの、光様ということで、お客様がお見えになっておられるのですが」
「よく見知ったお方とも、おっしゃられております」
光は、そうなると素直に応じなくてはならないと思った。
「それでは、通してください」
実のところ、眠くて仕方がないけれど、そう答えた。
「それでは」
仲居の声と同時にするすると扉が動いた途端、「そのお客様」の顔が見えると、光の顔がパッと輝いている。
さて、巫女たちは、大露天風呂を満喫している。
春奈
「あらーーーいいお風呂だなあ、お肌がすべすべになる・・・それと胸にも何か?」
ソフィー
「さすが江戸の大親分の推薦の店、半端ではないお風呂、確かに胸が・・・あれ?」
由香利
「ありがとうございます、滋養強壮効果が高く、霊泉にして、特別な効果もあります」
由紀
「不思議な効果ですね、私も胸がプルプルしてくるような感じ」
華奈は自分の胸を持ち上げる。
「うん、がんばらねば・・・全員胸が浮いている」
春麗も華奈と同じ所作。
「華奈ちゃん、がんばろう、私ももう少し欲しい」
豊胸系のルシェール、サラは超余裕。
ルシェール
「いつも重くてねえ、肩こりするの、これは楽」
サラ
「確かに楽ですね、いい気持になってきます」
キャサリンは柏木綾子と話をしている。
キャサリン
「信州にもこういう温泉あるんでしょ?」
柏木綾子
「はい、様々、こういう豊胸効果の温泉もありますし、他にも様々な効果がある名湯があります」
そして巫女全員に頭を下げる。
「いつか諏訪大神を参拝する時に、全員をご案内いたします」
全ての巫女が満足そうな顔をしているけれど、「まあ、光君は入らない」の気持ちもまた、共通しているようだ。