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完全混浴で、結局光はダウンする。

完全混浴状態で目も開けられず困惑する光の腕を由香里とルシェールが両サイドで、ガッチリ固める。

由香里

「目を開ければいいのに」

ルシェール

「今に見慣れるよ」

光は目を開けない。

「やだ、恥ずかしいし」

しばらくはそんな攻防戦が続いたけれど、光は元来長湯は好きではない。

そして頭もクラクラしてきた。

「ねえ、由香里さん、ルシェール、腕を離して」

「横になりたい」


すると春奈がニンマリとして寄って来た。

「うん、お風呂でのぼせても困るねえ、ここは私の出番かな」

と言いながら、あっさりと光を由香里とルシェールからゲット。

そのまま脱衣場に運んでしまう。


この春奈の動きには、他の巫女たちが呆れた。

「こういう時だけ保健の先生らしいことをする」

「でも、胸も大きくなったけれど、お尻も発達した」

「私たちとの体型とは違う、お母さんみたい」


そして簡単に運ばれていく光には落胆。

「結局、私たちは見られたの?」

「いや、目を閉じていたし」

「じゃあ、何のために混浴したの?」

「私たちは光君を見たけど」

「私たちの身体って、どうでもいいわけ?」

「マジで無粋でオクテ」

「そうだよね、せっかく見せつけようとしたんだから」

「美しいとか、可愛いとかねえ」


ただ、そんな呆れと落胆も、春奈と光には通用しなかった。

光はそのまま春奈にバスローブを着せられ、部屋に運ばれたのだから。


寝かしつけた光を前に、春奈はうれしそうな顔。

「光君が倒れると、いつも私が介抱するよね」

「去年は、よく体育の時間に倒れたから」

光も、モゾモゾと口を動かす。

「うん、ほとんどグラウンドの体育の時間は毎回だった」

春奈は光の手を握る。

「ねえ、光君、私に逢いたくて倒れたの?」

光は首を横に振る。

「まさか、それはない、クラクラしただけ」

春奈は握る力を強くする。

「あら、残念・・・嘘でもその通りって言って欲しいな」


・・・・そんな春奈の「光独占幸せタイム」は、長く続かなかった。

ドヤドヤと巫女たちが光の部屋に入って来てしまった。


そしてまずは華奈

「はい!熱さまシートを額にね!春奈さんは暑っ苦しい」

春麗も続く。

「それから水分補給、梅味だよ、中華風」

柏木綾子

「汗をお拭きしますね、身体を楽に」


がっかりと肩を落とす春奈にソフィーが声をかけた。

「光君には温泉以上に、混浴が刺激が強すぎたの」

「一人の裸でも見れないのに、あちこちでブルンブルンしているんだから」

「でも、倒れたら、まずは春奈さん、光君も安心して身体を任せたの」


春奈はうれしいような、それでもまだ光を独占していたいような、複雑な思いになっている。


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