表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/303

神前奉納コンサートは終了 光(阿修羅)はヘリコプターからカルラ神に

光は「ベートーヴェンのピアノソナタ月光」を圧倒的な演奏で終え、再び万雷の拍手を受ける。

そしてアンコールの曲は意外にも、ジャズナンバーのマイファニーバレンタイン。

甘く切ないメロディーが諏訪大社神前に響き渡る。


「はぁ・・・うっとり・・・」

「とろけるような甘さ」

「光君はジャズもいいね」

「落ち着いた、ほんと」

「上手に甘く締めたなあ・・・」


聴衆から賞賛の声が上がる中、巫女たちは様々。

春奈

「光君は音楽にはお洒落、女には超無粋」

ソフィー

「期待する方が馬鹿を見る」

ルシェール

「どれだけ無粋に泣いたことか」

由香里

「おなか減った、そろそろ何か食べたい」

由紀

「夕食は星空バーベキューでしたっけ?」


さて、光のアンコールも終わり、神前奉納コンサートは全て終了。

楽屋で望月梨花から説明を受ける。

「この諏訪大社からは大型ヘリコプターにて、八ヶ岳に移動します」

「その際に、上空の星空を眺めていただきます」

「今夜は、素晴らしい星空、別荘でのバーベキューの前に澄んだ星座をしっかりとご堪能ください」


その説明を聞いた光は、いつになく真面目顔。

神前奉納コンサートを演奏している時とも、比較にならないほどに、厳しい顔にも見える。


その厳しい顔に、まず気がついたのがキャサリン、サラ、春麗。

キャサリン

「とにかくしっかり肉眼で見たいのかな」

サラ

「例の超巨大隕石の場所を特定するんだ」

春麗

「少しでも破壊光線を当てる角度と位置を間違うと、結果として作戦は失敗する」

「そして地球は粉々になる」


さて、大型ヘリコプターに乗り込んだ光は、その厳しい顔を一切緩めず星空を凝視、いつもは大騒ぎする巫女たちも、何も言えないし、寄り付くことも出来ない。


そんな緊張感の中、光はつぶやいた。


「実に大きく成長している」

「そろそろ・・・地球に影響が出て来る」

「それが、特に星読みをする民の心を乱す」

「そして、その乱れた心で、乱れた教えを広める輩が徘徊を始める」

「結局は、他人を犠牲にするだけの、教えに他ならない」

「そんなことをしたとしても、正しい方法ではないのだから滅びる時間は同じ」

「しかし、恐怖に囚われれば、もはや冷静な判断などは無理」


光は両手を一旦左右に広げ、胸の前で合わせた。

と同時に、阿修羅が出現。

そして空高く飛ぶヘリコプターの窓に、カルラ神が近づいてきた。


阿修羅は、そのままカルラ神の背中に飛び乗ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ