Jプロダクションの男たちは厳しい結果 光たちは、のん気に
震えあがるJプロダクションの男たちを見据えていたソフィーの目が、突然光った。
そして、後ろにいた警護の警官を数名手招きしてから、Jプロダクションの男たちに、厳しめの言葉。
「さっきから気になっていたんだけどね、どうも着ている服の内ポケットかなあ、何か変なブツが入っているんじゃないの?」
Jプロダクションの男たちは、一斉に首を横に振る。
そして江戸の大旦那に対する態度や言葉とは、全く違う。
それと、「勧誘時点」での言葉とも全く違う乱暴なものに変化した。
「うるせえなあ!この女!」
「そんな危ないもの持っているわけないじゃねえか!」
「どこに証拠があって、くだらねえ因縁つける?」
「おい!そこの女!何様のつもりだ!」
「俺たちにケチをつけるのか?」
「お天道様の下を歩けないようにしてあげても!」
その最後の脅し文句の時点だった。
ソフィーはJプロダクションの男たちに、「公案特別調査官」の名刺を提示。
そして震えあがったJプロダクションの男たちを、ソフィーの後にいた地域警察官たちが一斉に取り囲む。
警察官が厳しくJプロダクションの男たちに問いただす。
「おい!何だ、この大型ナイフは?」
「ばかにポケットがジャラジャラしていると思ったら、鉄鎖?何に使う?」
「・・・何だ?この白い粉・・・ヤクだろ?」
「恐喝」「武器準備集合」「麻薬保持」などの罪により、ソフィーが地域警察官たちに指示、Jプロダクションの男たちは、人通りの多い銀座の街並みを連行されていった。
由香利の父(江戸の大親分)は、ソフィーに頭を下げた。
「申し訳ない、くだらねえコバエがたかってしまいまして」
ソフィーは、笑って首を横に振る。
「いえいえ、親分の凄みも見せていただきましたし、コバエも退治できました」
由香利の父は、少し首を傾げる。
「それでもねえ、ああいうスカウトって連中は気に入らなくてね」
ソフィーも頷く。
「ほんと、気持ち悪かったけれど」
さて、江戸の大旦那とソフィーが、そんなコバエ退治をしている間、光の一行は大楽器店の向かいにある老舗羊羹店の二階の喫茶室にいる。
光はニコニコ。
「ずっと、ここの羊羹と抹茶が飲みたくてね」
春奈は、羊羹を食べながら
「確か京都に本店だっけ」
ルシェール
「パリにも出店しましたよね」
由香利
「親父の大好物だけど、私も実は好き」
華奈
「え?お酒飲みでしょ?お父様」
由香利
「いや、何でも大丈夫、こだわりはない」
由紀
「それでR&Bも上手、見事だったんだ」
キャサリン
「いいなあ、頼れるお父さんって感じ」
サラ
「とにかく人を引きつける力が強い」
春麗
「それにしても、ここの羊羹と抹茶は絶品」
柏木綾子
「さすが、老舗ですね、ホッとする味」
大親分とソフィーはともかく、光たちは、実に「のん気」になっている。




