巫女たちの反応と、憂さ晴らしの音楽はR&B?
岩崎華は、結局、田島源一が「何度も鞭打ちされた」と警察に告げたため、警察により連行されていった。
さて、怒鳴り込んで来た大財閥の当主をやり込めた由香利の父とソフィー、そして岩崎華を完膚なきまでにへこませてしまった由香利を見ている巫女たちは、様々。
春奈はため息。
「ソフィーはもともと怖いけれど、由香利さんのお父さんも、由香利さんも怒ると怖いなあ」
華奈は下を向く。
「私も時々由香利さんに怒られるけれど、メチャ怖い。でも今日の由香利さんは厳しいなあ」
ルシェールは仕方ないといった表情。
「うーん・・・言葉は強いけれど、間違ったことは言っていない」
由紀はいつも通り冷静。
「あのまま私たちが泣き寝入りしていれば、岩崎華のわがまま、ますますひどくなる」
「いつかは、キツく叱られないと、同じことを繰り返す」
柏木綾子は、光の顔を見ている。
「でもね、光さん、悲しそう」
「確かに法律に反したのだから、報いは当然なんだけれどね」
キャサリンは由香利を見ている。
「由香利さんの言葉が正解、それ以外にはない」
サラも冷静。
「確かに岩崎華とお付きの田島源一、大財閥の当主の言動がひどすぎた」
「ここまでくれば被害拡大を防止する必要がある」
春麗は、驚いたまま。
「中国だと・・・難しいかなあ・・・お金で済ますことがあるし・・・」
「偉い人とか強い人に押しつぶされて、どうにもならないこともある」
ずっと黙っていた光が、口を開いた。
「何か、気分悪いなあ」
「しかたないけれど、正義を通すという意味では・・・」
その光に由香利が声をかける。
「お食事の場所は予約済み」
「でも、それまで1時間あるよ」
「ここの一階で何か弾く?」
ルシェールが、光の前に、由香利に反応する。
「そうね、音楽で憂さ晴らしをしようよ」
「モヤモヤした気分で、美味しいお食事はしたくない」
由紀もすぐに反応する。
「邪気とか、憂さを断ち切る種類の音楽がいい」
「リズムがキツメのロック系かなあ」
キャサリンが提案。
「R&Bとかは?」
サラも意見。
「ブルースブラザーズのテーマとか?」
春麗はニコニコ。
「うん、あの映画好き!何度も見た」
光は、想定外の曲だったようで、しばらくポカンとなっていたけれど、結局その提案に、スンナリ乗った。
スッと立ち上がり、楽器店の女性店員に楽譜を頼んでいる。
ソフィーは、少し慌てた。
「みんなが踊り出すと心配、警備を増やそう」
さっそく、地域の警察署に電話をかけている。