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「こい」のごほうびとは?

そんな「若いほうの巫女たち」の悪だくみも知らず、年増グループが実にニンマリとした顔で、二階の大広間からおりて来た。


弁財天

「面白い計画が出来たよ、大笑いになる」

春奈

「私特製の惚れ薬を作るの、白蛇精だけにメロメロになる薬」

白蛇精

「私ね、ますます妖艶でセクシーな魅力を磨いて・・・たぶらかす」

晃子

「ソフィーが何とね、吉祥寺でポン引きに変化するんだって、見たいよね」

ソフィー

「うん、面白いかも、お客さーんって、一度言ってみたかった」

弁財天が話を戻した。

「音大の理事選出の会議の日に、例のワグネリアンの珈琲カップに晃子さんが惚れ薬を仕込む」

「晃子さんは、一応は会議の事前に別室に連れ込まれるけれど、先に珈琲カップに仕掛け」

春奈

「その珈琲を飲んだ時点で、白蛇精の幻影がワグネリアンの脳裏に浮かんで」

「晃子さんには、全く興味を示さなくなる」

ソフィー

「ワグネリアンの家は吉祥寺、そこに私がポン引きに変装して待つ」

「誘導するのは、そのまま井の頭公園の池」

晃子

「そこに白蛇精が姿を見せ、池に引きずり込む」


白蛇精がニヤリ。

「ふふ・・・そこで見るのは天国か、地獄か、それは今は秘密・・・」

弁財天も含み笑い。

「さて、目覚めてみれば・・・」

春奈も、ククッと笑う。

「赤っ恥だよね、それ」

晃子はウィンク

「動画にして流しても面白い、マジに全てを失う」

ソフィーは厳しい顔。

「そんな女の敵と音楽の的には、容赦しないさ」


さて、年増グループの大盛り上がりを見た、「若いほう」グループは、ため息。

由香里

「悪だくみは・・・こっちも好きそうだねえ」

由紀

「あのうれしそうな顔は何?年増女は怖い」


ほとんどの若いほうの巫女が、そんな反応を示す中、サラが光に声をかけた。

「ところで光君、お礼も決まったんでしょ?」


すると、ほとんど寝ていた光が目を開けた。

「うん、『こい』のごほうびね」とポツリ、そしてまた眠ってしまった。


年増グループは「こい」を「恋」と捉え、「わ!光君から恋のごほうびだって、キスかなあ、ハグかなあ」となる。


しかし、若いほうのグループは、「池の鯉にあげる100円のエサ」と知っているので、しっかりと結界を張っている。

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