厚顔ワグネリアン対策は、年増女組で?
弁財天は、白蛇精の肩をポンポンと叩く。
「じゃあ、頼むわよ、いいでしょ?」
白蛇精は、少し気に入らないらしい。
「だってさ、若くて可愛い男を誘惑するならいいけどさ」
「それが傲慢で汚らしいおっさんでしょ?」
「マジ、気持ち悪いもの」
そして光にウィンク。
「光ちゃんならいいなあ、たっぷりとねえ・・・」
「手取り足取り、女性を教えてあげる」
弁財天を含めて、全ての女性が「超お怒り顔」となる中、光は冷たい言葉を放つ。
「もし、白蛇精が嫌ってことなら」
「また別の女性にするかなあ」
「メデューサでもいいかなあ」
「白蛇精、帰っていいよ」
白蛇精は途端に表情が変わった。
「もーーー!どうして意地悪するの?」
「横浜でフラれて、ここでもフラれるって・・・マジに辛いもの」
「絶対、それって、年齢差別だよ、ひど過ぎない?」
「それにさ、光ちゃんに逢えるっていうから、こんな勝負服を着て来たのに」
「全く、見てくれない」
「そんなに女の魅力がないの?私」
「やだ、メデューサなんて、目力が強いだけの石女」
「私の方が色っぽいでしょ?セクシーでしょ?」
「日本の諺にもあるでしょ?」
「据え膳食わぬは男の恥とか」
猛烈に光に「懇願やら抵抗」をする白蛇精を弁財天が止めた。
「だから、光君は、そういう色仕掛けは無理なの」
「マジで無粋で、まだまだお子ちゃまなの」
「そんな胸を露出して、足とかお尻を見せたくらいで落ちるなら」
「とっくに、この美少女軍団に落ちています」
春奈とソフィーは、弁財天に「美少女」と言われて、実にうれしかった。
春奈
「よしよし、私も美少女かあ・・・26だけど」
ソフィー
「ふむ、これは弁財天様に評価された、明日からミニスカートだ」
しかし、その「うれしさ」は、一瞬だった。
弁財天は、言葉を続けた。
「いい?白蛇精、この年増の春奈さんとソフィーとも協力して」
「まずは、その厚顔ワグネリアンをつぶして欲しい」
「連係プレーには、私も協力するから」
白蛇精、春奈、ソフィーが肩を落とすと、光が三人の顔を見た。
「完全に退治できたら、お礼はします」
白蛇精は途端に、下心に満ちる。
「デートしてくれる?」
春奈は白蛇精を制した。
「教師として、却下します」
ソフィーは呆れ顔。
「そんなことより、具体的な作戦を作らない?」
「完全に退治しないと、お礼も何もないんでしょ?」
白蛇精も納得。
「それはそうだ、光君は冷たいから」
春奈も頷く。
「ほんと、冷たく私を追い出した」
ソフィーは、話が進まないので、白蛇精と春奈のお尻を、思いっきり叩こうと思っている。




