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光VS弁財天

さて、光が弁財天に食べることを「強要された」鎌倉丼は、玉子とじのカツ丼のエビフライ版。

弁財天は、光の前に座り、同じものを食べる。


光は猫舌なので、ふぅふぅしながら食べ始めた。

「あそこまで言うことないのに」

弁財天はケラケラと笑う。

「いいじゃない、たまにだもの」

「ほったらかしにした罰」

光は、抗議する。

「そんなこと言ってもさ、そんな意図はないもの」

弁財天は抗議を受け付けない。

「まあ、光君が薄情でウカツなのは知っている」

光は下を向いた。

「たまにあって、文句ばかり」

弁財天は、光の「そんな手」には乗らない。

「無理、それ演技、ルシェールとか若い巫女に囲まれて、私のことなんて、どうでもよかったんでしょ?」

光は、困った。

「どうでもいいってわけではないの、対応しきれなくて、ただ、それだけ」

弁財天は、まだ光を許さない。

「だめ、それだと誠意が足りない」

「すっごく心配していたの、菜穂子さんが亡くなってから」

「その私の気持を無視して、他の巫女に関心が移る?」

「いい?私って嫉妬の女神だよ、それわかっている?」

光はため息。

「そうだよね、井の頭公園でボートを漕ぐカップルは、破局になるって」

「マジに、意地悪な女神?」

弁財天は、フフンと笑う。

「それを乗り越えるのが、真の愛、私は生半可な愛はつぶす」

「そのどこが悪いの?」

光は、呆れた。

「芽生えたばかりで、まだひ弱な愛もあるのでは?」

「育てようという神慮は?」

弁財天は、その光の問いには答えず、丼飯を楽しそうに食べる巫女たちを見る。

「なかなか、立派な巫女さんばかり」

「光君のお世話には、いいかな」

話題が少し変わって来たので、光は別の質問。

「ところで、水のネットワークの話でしょ?」

弁財天は、視線を光に戻した。

「そうだよ、何とか出来たよ、その話で来たの」

「海底地震とか、津波、台風もそうかな、それを最小限に抑えるネットワーク」

「ポセイドンにも頼んだけれど」

弁財天は苦笑い。

「ああ、あのむさくるしいのとは話したよ」

「抑えまくるってさ、何しろ馬鹿力でね」

「その水の関係で、京都の加茂神社と松尾さんにも行くかなあって」

弁財天

「そうなると行くかなあ、私も」

「苛めなければ来てもいい」

弁財天は、笑った。

「あはは、苛めるのは光君だけ、シュンとした顔が可愛いから、文句顔も好き」

「阿修羅は、怖いから無理だけど」

光が、「はぁ・・・」とため息をつくと弁財天。

「ねえ、白蛇精がどうしても光君とデートしたいって言っていたよ」

「何でもこの間、ひどいフラレ方をされたとか」

光は、白蛇精を思い出した。

「ああ、あの露出狂みたいな女の人?中国の湖底に住んでいるって聞いたけれど・・・なんか化粧がきつくてさ」

弁財天は、面白そうな顔で、光を見ている。

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