神田明神前甘味屋にて、お食事のお誘いがあるけれど。
神田明神前の老舗甘味屋で、巫女たちは、和気あいあい。
甘酒は当然として、磯辺焼き、ところ天、あんみつなどを楽しんでいる。
特に、外国人巫女たちは、超満足。
キャサリン
「こういうお店に入りたかったんです!古き良き日本って感じ!甘酒美味しい!」
サラ
「世界中のどこにでもあるようなお店は面白くありません、でも、この店、どこか懐かしい感じ、この磯辺焼きもシンプルで、お醤油が焦げて・・・江戸って雰囲気が濃厚」
春麗
「古くからの善男善女の気持が、充満している感じ、これも神田明神のお力かなあ、あんみつも好きだなあ、可愛い美味しさって感じ」
日本人巫女が「へえ・・・そんな感じなんだ」と驚く中、光とルシェールは売店でお買い物をしている。
光
「奈良の人たちに送るかな、リサイタルに来てもらったし」
ルシェール
「そうなると甘酒、佃煮、お漬物、飴とか?」
光
「甘酒飴もいいな、べっ甲飴、ニッキの飴」
ルシェール
「すごい納豆がある、柴崎納豆だって」
光
「豆が大きいでしょ?柴崎は、ここの古い地名とか」
ルシェール
「圭子さんのところに一括で送って、あっちで仕分けしてもらうの?」
光
「うん、そういう制限をかけないと、全員の前で仕分けをしないと楓ちゃんが爆食をする」
さて、そんな平和な状態で、久々の散歩を楽しんでいた一行に、連絡が入った。
連絡をしてきたのは、大手広告会社の望月梨花、そして「ルシェールのスマホに」だった。
望月梨花
「すみません、ルシェール、光君だとあてにならないので」
ルシェールは苦笑。
「はい、よくスマホを置き忘れるので、私が光君のスマホを預かっています」
「あ、学園に行く時には、隣の席の由紀さんに」
望月梨花
「突然で申し訳ないのですが、会長の岩崎義孝が、お食事に誘いたいなあと」
「それで、杉並にお迎えに行きたいと」
ルシェールは、また苦笑。
「いえ、今は杉並ではなくて、神田明神に」
すると望月梨花が本当に驚いた声。
「え・・・さっき、神田明神って、突然スクールアイドルが出現して大興奮になって、また突然に消えたとか?」
「ネット動画ですごい話題に・・・で・・・衣装はともかく顔が、私が見る限り皆さんにそっくりで・・・」
ルシェールは、答えをためらう。
「いやーーー・・・見間違えでしょう・・・神田明神様のご利益では?」
望月梨花は話題を戻した。
「となりますと・・・本当に突然ですが、いかがでしょう・・・すごく丸の内からお近くです」
「お迎えのバスも出しますが・・・」
ルシェール
「えーっと、まずは光君に聞いてみます、あてにならないかもしれませんが」
望月梨花は「・・・そうですね」と言いながら、ルシェールからの連絡を待つ。
さて、ルシェールから話を聞いた光は、やはりあてにならない。
「うーん・・・岩崎さん?お食事が豪勢なものになりそう、でも食べきれないし」
「柴崎納豆のほうが美味しそう、葉唐辛子もあるし、青じそも食べたい」
やはり、食事については質素を好む光なのである。




