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42 宝石商

 まあ、綺麗ねえ。え、そうじゃなくって!

「き、キール!あなた、一体何者なのよ?」

「ふっ、何を今さら。俺は○○〇ロマンスに登場する、退屈凌ぎにお忍びで遊びに来た外国の王子様さ。だから、奇妙な技も使うし、強いんだよ。誰よりもな!」

「え、王子様なの?なんとかロマンスってのがなんだか知らないけど」

「俺の国の物語さ。まあ、俺が何者だろうがリサには関係ないだろう。まさか、玉の輿に乗りたいって訳じゃあるまい」


 いつの間にか油断なく短剣を構えるリサに、キールは片目を瞑ると帰還を促す。「もう、しょうがないわね。でもいつか、話してくれるわね!」

「ああ、その気になったらな」


 宝石商人が拡大鏡で、明滅するガラスの心臓をためつすがめつ見やると思わず溜息を吐いた。

「ほう、これはなかなかの物だ。この商売を長年やっているが初めて目にするものだ」

「で、値打ちものかい?」

「そうですね、初めて扱うものですから・・・・・・ 勉強して一千万霊子(レイス)で買い取らせて頂きますよ。どうでしょう?」

「ふーん、結構良心的な商売やってるみたいだね。あんた、あんまり長生きしないタイプだよ」

 宝石商人は、訝し気にキールをみやった。

「それは、どういう?」

「まあ、あんたの運勢判断は置いといて。これを見たことが無いって言ってたが、でも話くらいは聞いてるんだろ?」

「ふーむ、やはりお売りになるつもりは無いのですか。そんな気はしていましたが、一生に一度巡り合えるかどうかという貴石を見ることができました、改めてお礼を申し上げます。

 なるほど、なるほど。あなたが、そうなんですね」

「うん、俺のことを詮索するのはいいからこいつのことを聞かせてくれ」

「そうですね、私も先代に聞いた話ですが知る限りをお話しましょう。

 もう何十年も昔の話で、真意のほどは定かではありません」


 伝説の魔女が酷い裏切りに会い、騙し討ちで捕らえられ、酷い拷問を受けた後、封印された。それも身体を七つの部位に分けて各大陸の秘密の場所に隠されたらしい。

 言い伝えでは、この魔女を復活させた者はこの世の全てをその手に得られるだろうと言われている。途轍もない、困難を排除できればの話だが・・・・・・


 こうして、宝石商人から話を聞いたキールは待合室に待たせていたリサを連れて北の大陸に向かって旅立って行った。


(ああ、遂に伝説のあのお方が復活すると言うのでしょうか。恐ろしくもあり、楽しみでもある。あの若者の言うようにこういう性格ですからあんまり長生きは出来ないでしょうね。

 この世界に、新たな力の中心が生じる。停滞した世界に奇跡が再び、ああ。何と言うことだ!)

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