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36 流転

永き闇が・・・・・・

 そこに潜みしものよ、姿を現せ。もう、とうにお前のことなどお見通しだ。


 暗黒よりもよりどす黒い何かが蠢く。その企みを見破られた怒りに身体を揺らしながらやがて終焉のものが姿を現した。

 そのモノには、毛の生えた脚が八本あった。胴体は巨大な蜘蛛、頭部には人間の頭がご丁寧にも色とりどりの宝石を散り嵌めた黄金の冠を乗せている。

『我を知っておるのか?造られし愚か者よ、返り討ちにしてくれるわ!

 ゴウメン、チャトラ、エルム、セヴンス・・・・・・』


「そんな、極大魔法の攻撃をわざわざ受けると思うの?時代遅れね。

 それにこんな辺鄙な所まで私を越させた罪、今まで払った労力、お茶菓子も出さない怠業にもほどがあるな。この私をこれほどまで愚弄するとは。その行いは万死に値する。

 地獄の業火に焼かれ苛まれよ!

 天上の聖なる調べに狂い死ね!

 亜空間でのたうち回れ!

 我が軍門に下れ!

 偉大なる『ソローンの造り手』様より賜ったソローンの名において命ずる、地獄の王の中の王、バアルよ永久に我に忠誠を誓い魂の残り一滴までも絞り尽くせ!!」


 紅蓮の炎が、蜘蛛の巨体を焼き尽くし辺りを地獄に変える。それが一変、清らかな天上の音楽により浄化される。

 この世のどことも違う、どの宇宙でもないどこかで苦痛に蠢く異形の物。

 その苦悶の叫びが、途絶え、続く・・・・・・

『我、バアル、これより貴方様に永劫に忠誠を誓い奉ります』



「あ、ははは。ふふん、とうとう私は七ニ柱の魔人を全て平定したのよ。きっとマスターも褒めて下さるわ。ああ、とうとうこの日が・・・・・・」



 額に水滴が落ちて来る、不快さに遂目を覚ましてしまったのが不幸の始まりだった。もう少し栄華の夢を見続けていれば良いものを・・・・・・


「う、うーん。もう、食べられませんよう。マスター・・・・・・

 え?何、私の行動を邪魔するものがまだこの世に存在するとは?両手と両足を不思議な枷に吊られているだと!?」

(なぜだ?こんなことが!?)


「ようやく、お目覚めかい。しっかしあの伝説のホムンクルス、ソローンもこうなっちゃおしまいだね」

「お前は?まあ良い、早くこの悪戯な手枷を外すのよ」

「ふっ、まだお(つむ)が働いてないようね。仕方がない、身体に刺激を与えてあげるよ。好きだろう、こういうのが?」


 女は、黒くしなる鞭を振りかぶると何回もソローンの太腿に打ち下ろした。

「きゃ、痛い。何を・・・・・・」

「お前の天下は終わったのさ。今は調教の時間だよ。さあ」

 ばしっ。ばしっ。


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