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その女は小学校2年生くらいの時、友だちと近所に住んでいる不良少年と親しくなる。
少年は学校にも行ってなく、仕事もせず、放課後の2人を家に連れ込んだりした。
2人は意味をわからず、少しのお菓子で、遊戯を興じる。
少年からは秘密だと、告げ口は裏切りと言われた。その秘密というのに興奮を覚えた。
遊戯も最初は辛く痛いと感じたが、秘密と言うキーワードで我慢できた。時間が経つに連れ、不思議な快感を知るようになる。
しかし、長くは続かなかった。途中で、友達は遠方の祖父母宅に預けられる。その女は、少しの間、少年と2人だけで遊戯に興じ、お菓子を独り占めにしたが、上兄の進学のため隣むらに引っ越し、その少年との関係が終わる。
その女は、知ってしまった。秘密の遊戯で得られる不思議な快感を。それで得られるお菓子を。
両親は相変わらず忙しい、兄達は学校などに忙しく、弟達は母親が連れ回し、一人の時間が多い。思う存分、遊戯を楽しめた。
しばらくするとそれに飽きた。
次の遊びが、テレビの影響で悲劇のヒロインの自殺シーンを演じるのことだ。特に服薬自殺しょうとして、飲まずに投げ捨てるシーン。何度も演じた。家に薬の保管庫があるので、薬には困らなかった。
次に、家に放火して、自ら消すシーンだ。これは何度やっても興奮した。
たまに家族揃って夕食をした。母親はいつもその女を褒めた。担任から点数が良いと聞かされたからだ。
また、気が強いその女、学校では口喧嘩に負けたことがない。父親はさすが、うちの娘だと自慢した。
その女は嬉しかった。ますます強気に出た。喧嘩する相手がいないと、自ら喧嘩相手を作ったり、また作り話を大きく両親に報告したりした。両親は褒めた。
実はその女、勉強はそんなにできない。点数も普通だった。しかし、母親が褒めるので、点数を良くしょうと思うようになった。隣の子に見せてもらったり、こっそりノートを見たりした。一度、担任に見つかったかもと感じたが、何も言われなかったので、ずっと続けた。