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MEMORY Ⅱ

いくら何でもまったり過ぎたかもしれませんね…

涼宮わかなと別れて教室に向かう途中、何かを企んでいると思われるバカ共が待機していた。俺の眼は視界が広いからよく見える。その代わり、視力は悪いから誰なのかは分からないが。

キレてるときはよく見えるんたけどな。

取り敢えず声をかけてやろう。うん、俺って優しい。


「おい、丸見えだぞ。そこの3バカトリオ」

『ギクッ(°∇°;)』

「邪魔だ…失せろ。(取り敢えず睨んでおこう)」

『にゃ、にゃんの事でしょう』


あ、バックレやがった。しかもギクッって口で言ってるし、咬んでるし。

しかし良いものだな。俺の目つきの悪さもまだ棄てたものじゃない。2年ぐらい前だったか。確かあの時は、上級生の野郎共が喧嘩ふっかけてきたんだっけ。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


-2年前-


「おい口だけ2年坊主如きが調子にノってんじゃねぇぞクズ!」

「そのアンタら曰く“口だけ2年坊主”に上級生が寄って集って喧嘩ふっかけてくるとは、アンタらの方が口だけ何じゃないのか」

「何だと?お前、俺たちが誰なのか知ってんのか?」

「知らねぇよ。ゴキ先輩とでも呼んでやろうか?うじゃうじゃと鬱陶しい」

「ふざけるのも大概にしておけよ。知らねぇなら教えてやる。俺たちは…」

『1人いたら100人いると思え!いつもカサコソ、時に激しく!その名も“黒光連合”だ!』

「だったらゴキで合ってんじゃねぇか!!」


はぁ、調子狂うなぁ。…俺、ケンカ嫌いなのになぁ

ったく…しょうがないなぁ、さっさと終わって飯飯~っと!


ドサッ


何かの音がした。辺りで、「だ、大丈夫か?」「倒れたぞ」「何でだ」「また倒れたぞ」「ぎゃぁぁぁ」などと声が聞こえることから察するに生徒たちが倒れたのだろう。チッ、折角人が殺る気になったって言うのに。

まぁ、今は関係な……ん?

ゴキ先輩共まで腰を抜かしていた、というか気絶かな。何故だ、何があった?


「相変わらずだねぇ、鍵は」


気が付くと俺の唯一の親友である秋峰遊良あきみね ゆらが、倒れた生徒たちとゴキ先輩共の方を眺めながら意味不明な事を言っていた。遊良という名前と中性的な容姿は一見すると女子のようだが立派な男だ。


「相変わらずって何がだ?」

「気が付かないのも相変わらず。殺気のことだよ、殺気」

「殺気?誰のだ?」

「鍵以外に誰がいるのさ。今、あの先輩たち蹴散らそうとして睨んだでしょ」

「それがどうした。」


遊良は、はぁ~と大きく溜め息をついてアホなことを語り出した。


「まだ気が付かないのかい?君は喧嘩の時になるといつもだよ。君はキレると眼が蒼くなる。そしてその眼光から放たれる殺気は、無関係な人でも気絶させるほどのヤバさなんだよ」

「出たな厨二病。ったく、何処の世界の住人だよ、俺は」

「事実なんだけど、全く信用してないね。あと、何処の世界かと訊かれてもね。もしかしたら“精神世界”の住人かもね」

「はぁ?なんだ“精神世界”って」

「今は知らなくてもいいよ」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


-現在-


そういや精神世界って結局なんだったんだ?また遊良の厨二病か?あいつはもう治らないのか。楽しかったぜ親友。


さて、今は教室。昼飯を食べに屋上に行って帰ってくると、わー僕の机が無くなってる。どーしてかなー?ここで一睨み。何故って、犯人が分かってるからに決まってるではありませんか。


「いつまでも調子にノってると潰すぞ!」

「空き缶を?偉いねぇ」

「てめぇ、俺は黒光連合のメンバーだぞ」


黒光連合?はて、どっかで聞いたな……あぁ


「ゴキブリ連合のメンバーか」

「いい加減にしやがれ」


ドスッという鈍い音がした。俺…殴られたのか。

痛ぇなぁ…。


「今お前、頭狙ったよなぁあ!?打ち所が悪かったら死んでたって、分かってて狙ったんだよなぁあ!?分かってたんなら、何されても文句はねぇよなぁあ!!?」

「ヒィ…」


周りが一瞬にして目をそらした。そりゃそうだ。何せ今ケンカしてるのは血塗れの優男(俺に決まってんじゃん)と、明らかなチンピラABC。にしても、まだ連中の残党がいるなんて。まぁ、どうでもいいから逝ってもらいますかね。


「来いよザコ。ビビってんのぐぁ」

「ははは、どうしたその程度か?」

「ぐぼがべばごべぎぐごっ。た、助けてくれ」

「うん、それ無理。じゃあ、死んで」

「タダで殺されてたまるか!スタンガンタス!」

「うぉっ…ぐ」

………

…………

……………

「ケーーーーン」

「!?うおおおおおおおおおおお!!…失せろ」

「ギャァァァ」


って俺はケンだけどケン○ロウではないぞ


「鍵、またやっちゃたのか」

「ん?遊良?遊良なのか?」

「うん、一応遊良だけ『遊良くーん何してるんですか?どこですかー?』…ど。ここだよー」

「…少女の声。てめぇ、女の子ひっ連れて何しに来た?」

「誤解だよ。取り敢えず殺気を抑えて。それにしても相変わらずだねぇ。その蒼眼」

「まだ言ってんのか。厨二病患者」

「やっぱり信じてないんだね」


まぁ、取り敢えず殺気を抑えてみた。……………Zzz


『寝るなよ!』


一斉にツッコミを喰らった。鍵は10のダメージを受けた。


「はいはい。で、何しに来たって?」

「君をウチの学校に連れに来たんだよ」

「やっと見つけました、遊良君。あと、空御さん。まぁ、そういうことです」

「あ、今朝の美少女。てか、アバウトだな。」


この子は遊良の知り合いだったのか。確か名前は…ハルヒ?いや、違うな。それは俺が勝手に考えたあだ名だ。え~と…


「美少女じゃないです。いえ…嬉しいですけど。私の名前は涼宮わかなです」

「あーはいはい。そうだそうだ、そんな名前だったな、確か。で、俺を探してた理由だが…」

「はい、その事です。取り敢えず、校長室に来てください」


そうしたいのは山々なんだけどな。

まずは…生徒指導室に連れて行かれ「さあ空御、わかってるんだろうなぁ」ほらな。


「どういうことですか???」

「それは僕が話すよ。だから先に校長室で待ってよう」

「はぁ…」


こうして、生徒を一人病院送りにした上に数人を気絶させた張本人(俺)は、見事に生徒指導室に連れて行かれたのであった。

めでたくない、めでたくない。はぁ…(´ヘ`;)

さぁ続きも頑張ろう。

あとがきは鍵達に不評だったみたいだからちょっとテンションが落ちてます。by作者


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