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プロローグ

作品の展開決めきれない哀れな男の作品。何個作品消すんやろなぁ…

スキル〜地底人と地上人の戦い


「先生。川田が真冬さんにちょっかいかけてます」


「先生。三野が神谷に暴力振りました」


「先生。木野が嘘つきました」


「先生」「先生」

「先せーい」




学校の先生は、良くこんなことを言ってくる。


「困ってる人は助けましょう」

「悪いことをしている人がいたら注意しましょう」


僕はそれに従った。まるで飼い慣らされた犬のように、チャット式のAIのように。





「おはよーう」


「うげっ!蒼爆じゃん…」


「あいつ俺たちがなんかしたらすぐに先生にチクるんだよな。」


「無視無視!また先生に怒られちゃうよ」



僕はみんなから嫌われている。みんなは僕のことを触れてはいけない存在として僕の周りから離れていく。触れてしまったら危険な炎みたいに、皆んなは僕から距離を取ってくる。


「炎寺くん、この前休んだ時に置いてっちゃった本。職員室にあるから取りに行ってね」


「はい。」


席に座ってたら後ろから先生に声をかけられた。

この前風邪で休んでしまった時、学校に忘れてった小説を取りに来て欲しいとのことだった。

小説を読むのはそんなに好きじゃなかったけど、あの本は結構好きだ。『正義の子』っていう、正義感の強い少年が大活躍する話。

先生の言いつけを守ってる僕からしたら、すごく共感できる内容であり…



全く理解ができない作品だった。



僕の名前は蒼爆炎示そうばくえんじ、小学4年生。名前の由来は炎の様に明るくなってみんなの道を示して欲しいという願いから付けられたんだって。実際は本当の炎のように怖がられて離れられてばっかだけど。

いや、怖がられてはないか。ただウザいって思われてるだけで。

自分で言うのもなんだけど僕は正義感が強いと感じている。悪い奴を見つけたらすぐに先生に報告して悪い奴を懲らしめてる。それが正しいことなのかは理解していない。ただ大人はみんなそうすることが正義だって僕に教えてくる。

『正義の子』でもそこは語られてた。自分のために人を痛めつけるのは悪で、誰かのために動ける人間こそ正義だって。そして人を痛めつけるよりも助ける方が気分が良くなるからそうした方がいいって。僕はこれに同意した。あそこで語られたことは正しいことだって思った


一つを除いて


人を助けたら気分が良くなる。それだけは全く理解できなかった。確かに最初、人助けを始めた頃は気持ちが良かった。でも時間が経つにつれてその気持ちの良さはまるで噛めば噛むほど味がなくなっていくガムの様に薄れていって、今では別に人助けをしてもなんとも思わない様になっていったんだ。だから理解ができない。『正義の子』の主人公は何年も人助けをやっている、それでも人助けの気持ち良さが薄れてないんだ。そこまでたくさんの人を助けて、そこまで悪人を懲らしめて、何で薄れないんだ?

僕はそこだけをずっと疑問視していた。


僕は間違ってるのか?


何度人を助けても、周りの人は僕から離れていく。肝心の気持ちよさも全くと言っていいほど感じられない。『正義の子』で言ってた事は間違いだったのか?それとも僕が何かおかしいのか?そんな疑問は解消される事はなかった。



ある日、僕は席で本を読んでいた。いつものように、『正義の子』のページを捲り続けその内容を頭に入れ込んだ。もう何十回もこの本を読んでいる。飽きないとかすることがないとか、そう言うわけではない。ただ理由が知りたかった。何故主人公は人を助けるのか?何故気持ちよさを感じれるのか?それが気になって仕方がなかった。

それを知ることができたら今の僕の行動の意味も自ずと理解できるはずだと感じた。


バスッ!


そうやって考えているといきなり本を取り上げられた。


「おい炎寺!お前が先生にチクったせいで怒られたじゃねえか!いい加減にしろよ!」


同級生の布田だ。いつもイジメやカンニングの主犯格となっている悪い奴、さっきいじめをやってたことを目撃し、それを報告したことに怒っている。怒ったその顔は猿とかそう言う類の動物に見えた。布田は続けて僕を責めだす


「大体なんだよこの本!こんな子供向けな本読んでる挙句俺のことをチクるってダッセェな!そんなん幼稚園で卒業しとけよ!」


「でも僕たちまだ子供じゃん。」


「うるせぇ!」


バコッ!


布田はそのまま僕のことを殴ってきた。他のクラスメイトは焦って布田のことを止めに行く。俺はそそくさと先生に言いに行こうとしたのだが布田が文句を言ってきた


「にげんの!?にげんだ!?ダッセェな!!お前やっぱその程度のやつなんだな!!」


布田のそんな戯言は気にせず僕は職員室に向かって行く。しかし、少しだけ引っかかる部分もあった。

その程度…

確かに僕はこの程度なのかもしれない。良い人になろうとしてもその行動に疑問を持ち出してしまう自分、そんな自分の行動を信じきれない自分…あいつの言う通り、俺は他の奴らとは明らかに劣っている存在なのかもしれない。そう考えながらも足を止めることなく職員室に向かおうと階段を降りて2階にたどり着いた。


その瞬間……



ドゥォォーン!!


「え?うわぁ!!」


突如、謎の光が壁を貫通して僕の肉体にぶつかった。光は僕すらも通り抜けさらに遠いところへ向かっていく。咄嗟に窓を見てみたら、光はドーム状になって徐々に肥大化。僕が肉眼で確認できるだけでもこの街全体に光が広がっていった。しかも消える気配もなくさらに巨大化して行き、数十秒経ったら光は消えていった。


「何だったんだ?…今の…うっ!!」


突如、僕の頭に何かが流れ込んでくる。物質的な話じゃなくて、何かしらのイメージ映像がいきなり頭の中で再生されたみたいな感覚だった。


炎…燃え盛る炎…


僕は何かができそうだと考えて腕に力を入れてイメージ映像で流れてた炎を頭に浮かべてみた。


炎…炎…炎……


ボウッ!


「!?」


僕の何もなかったはずの手のひらから炎が出てきた。トリックなどではなく確かに温度を持ったリアルな炎。炎は徐々に小さくなって最終的に消えてなくなってしまっていた。僕が動揺していると下の階から悲鳴が聞こえてきた。何かしらの爆音が聞こえる、音のなってる場所は僕の教室だ。僕は気になって下に降りてみた。

すぐに教室に入ろうとしたが寸前で踏みとどまりゆっくりと音を立てない様にドアを開けた。中では布田が暴れ回っていた。


「はっは!はっはっはっは!!こいつはすげぇ!!俺は最強になったんだー!!!」


布田は腕から衝撃波の様なものを飛ばして教室内で暴れていた。クラスメイト達が逃げ惑っている。ドアの前に机があって中にいる同級生達は逃げれない状態になっていた。そんな奴らにも容赦はしまいと布田は彼らににじり寄ってくる。


俺は行動していた。考えがあったわけでもない。何故か動かなければいけない気がした…そんなわけでもなかった。

何か…何かが心の中で叫んでいる。そんな気がしたんだ。


僕はまたもや炎を出してそれを布田に飛ばしてみた。

布田は炎に気づかないまま直撃。


ドタタッ!


布田は叫ぶよりも早く倒れ込みその後に悲鳴を上げ出した。


「うあああああ!!!あちぃいいーーよぉ!!!熱い熱い熱い熱い!!!だすけで!!」


クラスメイト達が困惑の表情を浮かべてる最中、僕は何とか机をどかして消化器を使って布田の炎を消化した。布田は火傷も相まってか熱いと声を上げ続けたままその場から動かなくなっている。多分命の危機ではないだろうと適当な思考をした後、クラスメイト達に声をかける。


「大丈夫?みんな?」


「え、あ、うん!大丈夫大丈夫!」


「だ、大丈夫なの?流石にやりすぎじゃ…」


クラスメイト達はザワザワと声を出す。何を言っていたのかは聞き取れなかった。それ以上に、僕の心の中では何か別の感情が蠢いていた。

それが何なのか。その時は理解できなかった。

でも…






この感情は一週間後のあの出来事以降、しっかりと理解できる様になった。



続く……

ちなみに正義の子は存在しないフィクションの小説です。

同じ内容の小説があってもパクリではないのでご注意を…

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