修繕費
■ 本作について
本作は 世界観設定・アイディア構築・プロット立案をすべて著者自身が行っており、執筆の補助ツールとしてAIを活用しています。
■ 活用の具体的な範囲
自己規範にのっとり制作という一面はありつつも執筆であることは放棄しない方針です。
興味があればこちらをご覧ください→ChatGPT活用の具体的なイメージ[https://note.com/makenaiwanwan/n/nc92cf6121eb3]
■公開済エピソートのプロットを公開中
「主体性・創造性・発展性・連続性」を確保している事の査証が目的です。
https://editor.note.com/notes/n52fb6ef97d70/edit/
■ AI活用の目的とスタンス
本作は 「AIをどこまで活用できるか?」を模索する試み でもあります。
ただし、創作の主体はあくまで自分 であり、物語の本質やキャラクターの感情表現にはこだわりを持っています。
また、すべてを自身の手で執筆される方々を心から尊敬しており、競合するつもりはありません。
ブゥゥーーーン……キィ。
闇夜の路地に、ひときわ控えめなエンジン音が近づいてくる。
戦闘終了を機に街灯が発する光は弱まっている。
一台のタクシーがヘッドライトの光を頼りにゆっくりと滑り込んできた。
濃い影を裂き光の帯がアスファルトをなぞる。
そのまま停車。
ガチャ……バタン。
無言で降りる人影と入れ替わるように、車体が軽く揺れる。
そして、再び静かに走り出す。
ブゥゥーーーン……。
尾を引く赤いテールランプが、路地裏の闇にすうっと溶けていった。
「えぇぇ……一体なにがあったの?」
氷室ソフィア――世羅悠希の担任教師にして、クランメンバーの一人。
普段はタイトミニの女教師然とした格好なのだが、この場には上下が赤のジャージでの到着である。
表情の読めない曇り眼鏡は健在で、ブロンドの髪は後ろで雑にまとめられ、化粧っ気もない。
湯上がりに発泡酒を一本飲んだあと、そのままベッドでうたた寝をしていた――そんな格好だった。
「ああ、やっと来たかソフィア」
「やっほー……ソフィアせーんせ」
世羅とヤミ子はアパートの残骸に腰をかけ死んだ目をしていた。
世羅は寝不足に加えての疲労感。
ヤミ子はエネルギー不足だ。
「やっとって……これでも急いだつもりよ?」
「そうか、悪いな」
「……本当に何があったの?」
「まぁ、それは後で話す。私とヤミ子、お前の家に連れていってくれ」
「ええ? なぜそうなるの?」
世羅はソフィアに対して押しの強い傾向がある。
ただ、"普段”は"それなり”にデリカシーと節度をわきまえている。
「なぜって……この現状みたら解るだろ?」
世羅はアゴで倒壊したアパートの方を指した。
彼は今、疲れていた。ソフィアとの問答を省いてでも、彼女の部屋に押しかけたい――そういう心境だった。
「解るけど……」
ソフィアはモゴモゴと口ごもった。
世羅と彼女の関係は、もはや“部屋に上げるかどうか”で揉めるような段階ではない。
「なんだ? “絶対命令”が必要か?」
「んもう! 解ったわよっ! でもね? 私だって女の子よ? 家にみられたくないものだって当然あるの。私が“良い”と言った場所以外は“見ない聞かない触らない”それを守れるわね?」
「了解だ」
気だるく返事をする世羅にヤミ子も続く。
「おけ~、んじゃ~。いこ~ソフィアせーんせ」
ソフィアは当てつけのように肩を落とした。
「はぁ……ホントに解っているのかしら?」
制服の上着はヤミ子に貸している、世羅はシャツ一枚の格好だ。
彼が立ち上がろうとした瞬間、寒さで縮こまっていた体がギシリと軋んだ。
――ホワワワンッ
世羅が右腕に嵌めるR.I.N.Gから通知音が鳴った。
「なんだ……MONOLITHからのメッセージ?」
彼はR.I.N.Gを操作し、ホロパネルを展開する。
メッセージの内容を確認する為だ。
「…………なにぃ!?」
いつもは冷静すぎるほど冷静な世羅が、声を荒らげた。
ヤミ子とソフィアは思わず口を開く。
「なにどうしたの? 世羅くん?」
「マスターどしたん?」
世羅はわなわなとホロパネルを凝視しながら、壊れかけたような声で呟いた。
「……いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……ごひゃくまん……アパート全壊で百二十万……? それ以外で三百八十万……? 通信ノード四十五万……路面補修が四十平米で四十万……監視カメラ復旧、二機で四十万……お
まけに“R.I.N.Gデータ処理手数料”が七十万……って“手数料”がこの値段⁉」
「え、なに? 世羅くん、なにそれ請求書? ホロパネルに来てるやつ?」
「マスター?」
「スコアだよ……こんな金額……カップラーメン、何年食えると思ってんだよ……」
世羅は月夜を見上げた。こみ上げる熱いものを押し戻すように。
二人に涙を悟られないように。
「アパートの修繕費……五百万スコア」
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