詩集（過去作）

水面の貴女

覗いた水面(みなも)に貴女が映った

漆黒の髪　青い瞳の女性

なんて美しい女性(ひと)だろう

私は一目見て　水面に映る貴女に恋をした

すぐに逃げた貴女は水面に揺れていた

次の日　貴女は驚いたようだけど逃げなくて

私が手を伸ばせば　貴女も手を伸ばす

重なりはすれども　触れることはなくて

水の中に貴女がいるわけではない

それでも水面の逢瀬を重ね

貴女は私に微笑む

会えたらどんなに幸せだろう

その声が聞こえたらどれほど嬉しいか

水面でしか会えないからこそ

貴女に恋をする