64/134
海鳥・星空
【海鳥】
海が見える丘に 白い十字架の墓
そこに眠るあなたは
私の隣にいるのでしょうか?
一緒に潮騒を聞きながら
遠い先を見つめているのでしょうか?
いえ 誰よりも
海に憧れていたあなたは
きっと海鳥となって
この丘より飛び立ったでしょう
ただ自由に世界を巡って
さまざまな地と人の営みを
見ているのでしょうね
でも、私も寂しいので
たまには戻って来てくれると嬉しいです
【星空】
壮大なる満天の星空は
漆黒の帳に無数の宝石を散らし
凪の清澄なる大気の鏡に
闇の静 星の美 月の冴
真夜を映し返す
紛うことなき宇宙の
果てしなき星霜の光輝は
古き星たちの生き様
人は地球から夜空として
ごくごく一部を見ているに過ぎない
故に惹かれてやまず
宇宙の不思議を解くために
いつか人が飛び立つために
人は宇宙にロケットや望遠鏡を飛ばすのだ




