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沈没する空母
栗田艦隊の反転を知る間もなく、小沢艦隊の死闘は続けられた。レイテ沖海戦に参加した小沢艦隊の全ての空母「瑞鶴」、「瑞鳳」、「千歳」、「千代田」は、米軍攻撃隊の前に相次いで沈没。小沢らの自己犠牲も栗田艦隊の謎の反転により、実を結ぶ事は無かった。
これにより、日本海軍の連合艦隊は、事実上壊滅した事になる。この頃から、神風特別攻撃隊による自爆攻撃の出撃が増加し始める。勿論、それを止める事の出来る理知的な人間がいなかった訳ではあるまい。
しかしながら、世間の空気や世論は徹底抗戦、本土決戦を主張し始めて行く。それに抗う言動や行為は、非国民ののしりを受ける事になる。だからもう、米国に勝てないと気付いても、日本陸海軍の全戦力を注ぎ込んでいる以上は、後には引き下がれないところまで来ていたのは間違い無い。
だから、この時点での終戦は躊躇われてしまうのも無理はない事であるのかもしれないと大本営は判断したのであろう。




