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小沢治三郎~最後の連合艦隊司令長官~  作者: 佐久間五十六


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バンザイ!

 「何があっても敵の機動部隊を北方へ引っ張りあげる。栗田艦隊が必ずやレイテ湾に突っ込んで、輸送船団をぶっ潰してくれる。この作戦は、我々が犠牲になることで、初めて成功する。」

 と、治三郎は作戦の目的が何であるかを部下達に明確に示した。治三郎は更にこう言った。

 「囮になるという事は、とにかく死ねとと言う事だ。存分に戦って、つまりハルゼーを北に引っ張り上げて、全艦が沈む覚悟で行こうと。」

 小沢艦隊は、司令長官以下全ての乗組員が作戦目的を完璧に共有していた。その作戦の成功が自らの全滅するという事をである。

 実際米軍の索敵機が上空を旋回した時は、皆で雀踊りをしたと言う。

 「敵、索敵機2機、上空にあり。」

 との知らせが入ると、「バンザイ!」と叫んだと言う。しかし、治三郎に言わせればこうである。

 「囮だから、一刻も早い米軍機の攻撃を待ち望んでいる。部下の殺されるのを望んでいる。こんな馬鹿な話はない。」

 と言う。その苦慮の程が窺い知れるであろうと思うだろう。

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