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小沢治三郎~最後の連合艦隊司令長官~  作者: 佐久間五十六


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連合艦隊司令長官自らが殴り込め

 参謀として治三郎の側にいた大前敏一大佐によれば、このレイテ沖海戦を巡って軍令部と、第一機動艦隊司令官は、怒鳴り合いの大議論になった。その果てに、遂に治三郎がこう言った。

 「それなら、第二艦隊の指揮は他の者に任す事なく、豊田副武連合艦隊司令長官が自ら出撃し、レイテ湾に殴り込め。その位の事をしないで、無力な我々を囮に使うと言う破天荒な作戦が成功するなどと言うそんな上手い話があるか。」

 と渇破したそうである。しかし、軍令部は耳を貸さず、連合艦隊司令長官も遂には、日吉の慶應義塾大学の校庭の下に作った、地下司令部から出てこようとはしなかった。

 大本営海軍部が治三郎に下達した命令は、こうであった。

 「敵機動部隊を北方へ誘到索制し、栗田健男海軍中将の艦隊のレイテ湾突入を間接的に援護する。」

 のみならず、無情な命令を大本営は下す。

 「如何なる機会をも逃さず敵艦隊の捕捉撃滅するべし。」

 と言うものであった。後者は時候の挨拶よりも空々しい建前であり、丸腰の機動部隊にさような事は出来なかった。

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