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小沢治三郎~最後の連合艦隊司令長官~  作者: 佐久間五十六


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アルコール中毒とレイモンド・スプルーアンス

 治三郎はアルコール中毒だったが、日本海軍では艦艇に酒を積み込んで、出撃前日になる日は艦長も一緒になって、ドンチャン騒ぎし翌日は二日酔いで、戦闘に臨むと言うスタイルで、比較的酒に対しては寛容であった。

 一方の米国海軍は、ドライで艦上での飲酒は御法度であった。そのかわり陸上に上がれば酒をがぶ飲みしていた様である。

 そんな米国人には珍しく、謙遜家で謙虚であったのが、ミッドウェー海戦を指揮したレイモンド・スプルーアンスであった。米側が不利な中にあって、ミッドウェー島と言う重要な防御地点を死守する為、使用出来る兵力のほぼ全てを集中させた。

 その結果、日本のエラーもあり日本海軍は虎の子の空母機動部隊を失った。その上に、練達の飛行機乗りを100人以上失った。それが後の戦闘に大きな影響を与える事になる。日本海軍はレイモンド・スプルーアンスと言う知将にしてやられたのである。

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