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小沢治三郎~最後の連合艦隊司令長官~  作者: 佐久間五十六


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宴席でやる事とチェスター・W ・ニミッツ

 治三郎が宴席で酒が入ると必ず腰を振りながら歌っていた、と言うのは嘘ではない。そんな治三郎をはじめ日本海軍を最大級に苦しめたのが米国太平洋艦隊司令長官だったチェスター・W・ニミッツである。

 ニミッツは、極めて冷静で実務能力の高い言わば実務派である。忠実かつ不動の姿勢で実現するタイプの指揮官であり、理詰めでやらなければならない艦隊指揮官に向いていた。

 それだけではなく、いざとなると強いリーダーシップを発揮していた。例えば、マーシャル諸島の攻撃に際しては、日本軍の司令部があるクェゼリンのみを狙うニミッツのプランに幕僚がこぞって反対するとニミッツはこう言ったと言う。

 「反対する者は全て即座に更迭する。5分以内に決めて欲しい。」

 と、決然と申し渡していたと言うし、珊瑚海海戦で、空母ヨークタウンが大破した時、ミッドウェー海戦に間に合わせる様に修理を3日以内でやれと、命じて真珠湾のドッグに赴き陣頭指揮をとっていた。と言うエピソードなどは有名である。ニミッツは米国海軍内で存在感と影響力を示していたのである。

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