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ファミリークエスト  作者: KAISAN
1/2

パパの場合

時刻は午後8時頃。

大都会の街の中を黒い煌びやに輝く車に乗る、ある1人の男が優雅に運転していた。

彼の名は、帝城院(てんじょういん)

この大都会の文字通り帝王。生まれながらにしての帝王。帝王になるべくして生まれてきた男。

陽が昇っている間は、大手エリート会社の若きホープとして名を馳せ彼を知らないものはいない。

しかし、そんな彼には裏の顔がある。彼は、今から重要な任務を任されており決して失敗はできない。いや。彼に、失敗などありえないのだ。

しばらく車を走らせた後帝城院は、車を停め目的の場所に着いた。

指定された目標の位置は把握している。後は、ソレに向かってゆっくりと歩を進めていけばいいだけ。

ソレは、逃げれない。逃げることなど不可能。

目標を目視。ゆっくりとソレに手が伸ばし、、、掴み上げる。

完璧。文句の付けようのない無駄のない動き。

そして、最後の仕上げにゲートを超えるだけだ。


「いらっしゃいませーこんばんわー。ポイントカードの方はお持ちでしょうかー?」

「あ、ちょっと待ってください」


僕は、ズボンの後ろポケットに入れていた財布に手をかけてひらく。いつまでも取ってあるクシャクシャのレシートやらどこで発行したか覚えてないポイントカードをかき分け、タヌキカードを探し出し店員に渡した。


「ありがとうございますー。牛乳1点で160円になります。レジ袋の方はどうしますかー?」

「あーお願いします」


しまった!また言ってしまった。ついつい、お願いしますと軽率に返事をしてしまった。レジの店員は、慣れた手つきでレジ袋を取り出して会計の1点につけ加えた。

「お値段変わりまして、163円になりますー」

こうなっては、断りにくい。今更、やっぱなしでは言えない。たかだか、牛乳1本入れておくには大きいレジ袋に

素直に財布から163円を取り出し渡す。

会計を済まし、コンビニから出てすぐにママにミッションコンプリートのラインを送る。

すぐに既読がつき、ありがとうの文字と一緒にハートマークがついた返事が返ってきた。

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