幕間 予兆
シャーロット達のいる森から遥か遠く、王都にて。
歩いていた足を止めて、夜空を見上げ、自分の剣を見る金髪の青年が一人。
「どうしましたか?」
「悪い悪い。今行くよ」
その青年は夜空から目を離し、少し微笑んだ。
「何故だろうね……なにか懐かしい感じがする」
そして、先に行った少女の後について行き、その場を去っていった。
とある夜道にて。
「ほぉ……久しいな、ミゲル……」
着物のようなものを着て、傘帽子のようなものをかぶっている浪人のような風貌をした一人の男。
その男は夜空に顔を上げニヤリと笑い、自分の腰についた剣に手をかけた。
「今度会いに行ってやるか……」
そう呟いた後、男は道の床で寝ている女を起こす。
「おい、いつまで寝ている。行くぞ!」
すると、男に叩き起こされた女は不機嫌そうに男を見上げた。
「どうして……まだ真夜中」
その女は気怠げにそう呟いた。
おっとりした様な顔つきと肌にピッタリとついた服が特徴的な少女だ。
「関係ねぇ。恐らく奴らが動く。こんなところで寝てる場合じゃねえ」
「なに……なにかあった?」
「あぁ、ミゲルだ」
「ふーん……でも、それって今寝ちゃダメな理由にならない」
ニヤッとドヤ顔を決めた男に対し、大して興味がなさそうにそう答えると、少女はまた目を瞑り眠ろうとする。
「うるせぇ、俺の気分が爆上げされてんだ。今は寝てもたってもいられねぇんだよ!今なら俺一人でもここを飛び出しちまうぞ、こら!」
「ロウガ様……自分勝手。私置いていくの?私がいなきゃ何もできないくせに」
「うっせー!早く着いてこないと本気で置いてくぞ」
そして、男が歩き始める。すると、少女も面倒そうに立ち上がりそれを追いかけていったのだった。
そして、そこは景色の良い崖にそびえる城。
そこには黒い服を着た男がニヤリと笑っていた。
「……トリガーを引いたな、聖人」
その男の顔は不気味な仮面で顔を隠されている。 しかし、その仮面の奥から滲み出るのは明らかに愉快そうなオーラであった。
「本番はここからだ……さあ、始めるとするか。運命を……」




