誕生と驚愕
雨津海衣です。
誤字脱字等あればご指摘よろしくお願いいたします。
長らく投稿せず申し訳ございませんでした!
ゆっくりと意識が浮上する。徐々に感覚も戻ってきた。
誰かに抱えられ、声が聞こえる。女性と男性の声だ。
「生まれましたよ!旦那様!」
「本当か!」
「女の子です。」
「女の子か!」
「とても可愛らしいですよ。」
「そうだな!ミリアよくやった!」
男性はきっとお父さんなんだろうなぁ...ってえぇっ。生まれた時から自我あるの⁈あと明だった頃の記憶まである…。まぁ仕方ないよね。きっと女神様の言っていた沢山の一つだろうし。
「ミリアにどことなく似ているな。」
「そうですね。奥様にも似ていらっしゃいますが、旦那様にも似ていらっしゃいますよ。」
ミリア?お母さんかな?あ。視界が開けてきた。っと言うか…お父さんイケメン過ぎない⁈その人に似ているって…それにものすごく地位が高そう…まぁいいや。幸せに生きられればそれでいいし。そうそう能力値確認しておかないと。たしか…《ステータスオープン》
すると目の前に半透明の画面が出てきた。
〈種族〉 〈年齢〉
人間 0歳
〈アビリティー〉
体力:10000/10000 (平均500)
魔力:100000000/100000000 (平均10000)
〈スキル〉
神眼
大図書館
〈称号〉
精霊の女神
神の女神の寵愛者
万物に愛されし者
へ?ちょっと待ってえ?なにこれ…チートは良いと言いましたよね⁈はぁ貰ってしまったからには仕方ないなぁ。あと…称号が何やらすごそうです。
すると突然
「オルガ!ミリア!生まれたって本当か!」
「お兄様。おめでとうございます!」
――バンッ――
と扉が勢い良く開く音と足音が聞こえた。入ってきたのは2人の男女。2人とも相当の美形だなぁ。女性の方はお父さんの妹の様なので美形なのは当然かな。
「あぁ本当だ。一応聞いておくが、仕事はどうした?」
「置いてきた」
「馬鹿者!シュード、お前自分の立場忘れたわけじゃないだろうな。お前は皇帝だぞ⁈仕事ほったらかしにしてどうするんだ。マリア、お前もだ。お前産後だろ!皇宮で大人しくしていてくれ。」
シュード、マリアと呼ばれた人物はシュンとするかと思いきや堂々と胸を張り言う。
「だって…ミリアの子ども見たいじゃないか!」
「だって…お兄様の子ども見たいではありませんか!」
「はぁ。俺がちゃんと連れて行くわ。それまで待っていてくれよ…」
あの男の人皇帝なの⁈そんな人を親しげに名前呼びした上に説教するって…しかもお父さんの妹さんはきっと皇妃なんでしょう。ということは…本当にお父さんの地位ってどこなんでしょう…
「どっちだ?」
「はぁ。聞いていないな…。女の子だよ。」
「じゃあ…」
「あぁ。いいぞ」
「よっしゃ!」
「やったぁ!」
皇族の威厳が欠片も見えません。なんたって顔を輝かせてはしゃいでいるのですから。
「シュード。はしゃぎすぎだ」
「貴女もよ。マリア」
「ミリア!」
お父さん、お母さんお疲れ様です。きっといつも振り回されているのでしょう。だってお父さんとお母さん呆れ顔なんですから。そ・れ・と・お母さんもかなりの美女です。ほんと私はどのような容姿をしているのでしょうか。
「2人のいいとこどりだな。」
「お前の所もそうだっただろ。」
「名前は決まっているのですか?」
「シルフェリアよ。」
すると目の前に小さな人型をした者が現れました。男の子で赤い髪と瞳を持つ愛らしい容姿をしています。…精霊でなのでしょうか?羽もありますし。私の周りをくるくる回っていてとっても可愛いです!
「こら。フレイム出てくるんじゃない。」
あ…いなくなった…もっと見ていたかったのに…あれ?悲しくなってきました…
「ふぇ。うぇ~ん(泣)」
私が泣き出したからでしょうか。みんな慌てだしちゃいました。
「どうしたの?」
理由が分からずさらに慌てる。だが、泣く前後で変わったことと言えば一つしかない。
「まさか。(シュードのフレイムが見えている⁈)シュード。」
「あぁ。フレイム。」
あ!出てきた!嬉しい!
「あうっ!(ニコッ)」
「やっぱり見えているな。」
私の様子を見て皆さんとても驚いているようです。
「え⁈精霊が見えるのは早くても1歳なはずでしょう⁈」
「しかも上級精霊だ。」
「…では。ライフ。」
皇妃様が呼びかけると小さな人型をした者がもう一体現れました。今度は女の子で金の髪と瞳を持っていいます。本当に可愛いです!
「あう!あうっ!(ニコニコ)」
「ライフも見えているようですね。ライフは最上級に近い上級精霊なのですが…」
はぁい~!見えてますよ~!ものすごく驚いているみたいですね・・・う~ん先ほどの私のステータスのところに“精霊の女神”とあったのでその恩恵でしょうか・・・
「少し見てみるか。『解析』…は?」
オルガルトがシルフェリアに鑑定の魔法をかけ、ステータスを確認するとその顔が驚愕に染まった。その様子にシュードたちが不思議そうにしている。
「どうだった?」
「…すごいな。シュード、すごいことになってるぞ。」
「どういうことだ?」
「体力が1万、魔力が1億もある。」
「は?普通の男並みの数値だぞ⁈」
やっぱり驚きますよね‥‥私も驚きましたから。
「まあ、お前の子どももそれぐらいあったがな。」
「そうなのか?」
「あぁ。」
待ってシュードさんの子どもって王子様だよね?!私と同じくらいって…そっちのほうがすごいのでは…きっと私のように転生したわけではないのでしょうし。
「あと、スキルに【神眼】【大図書館】
称号に【精霊の女神】【神の女神の寵愛者】【万物に愛されし者】があった。」
「えぇ?神の女神って全ての神が信仰するといわれている伝説の女神アーリア様のことですよね?」
え?あの女神様そんなに偉かったの?すごい人?違うか。すごい神様に会っちゃったなぁ。ちょっと待って、その神様に気に入られたの⁈なんか大変だなぁ…まあいっか。
「“精霊の女神”って何でしょう?」
それは私も知りたいです。切実に。
「分からん。とりあえずこの子はエスタード殿下と同じく規格外の子どもだってことだ。」
「そうだな。」
ところでエスタード殿下はどのような方なのでしょうか。会うのが楽しみです。
とりあえず…
生まれてすぐに規格外判定されましたよ!女神様。いやアーリア様か。
さてこれからどんな人生になるのでしょう。まぁ明だった頃と同じように次の人生も幸せに生きましょうか。
『解析』
鑑定系上位スキル。ほぼすべてのことを鑑定できる。
「面白い」「続きが見たい」と思った方はぜひ
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