第6話 試練の果ての幸せその1{波乱万丈な初女}
初女は瑠璃子社長と神野指導者と共に立派なマジシャンになるために猛特訓をする。
私は野乃花魔法社の大海原野乃花社長が城ヶ丘さんの事を気にかけてるから翌日から城ヶ丘さんの猛特訓を神野さんと一緒にした。
城ヶ丘さんは体が柔らかいし何だかの魔法が使えそうな気がするけど期待外れだった。
確かに野乃花社長が言うように物覚えが悪くマジシャンになるには程遠い。
神野「城ヶ丘さんさっきまで調子がよかったのにどうした。立て続けに失敗するとはこれではステージに立つのは無理だ。」
私「城ヶ丘さん、厳しいようだけどこれ以上失敗するようなら、アシスタントとなってもらうしかないわ。」城ヶ丘「もう一度やらしてください。」神野「どうしましょう。」
私「もう一度だけさせてみようかな。」
私は城ヶ丘さんならできると信じて心を鬼にして城ヶ丘さんのマジシャンになるための訓練の様子を見てた。城ヶ丘さんのは手品は難なくクリアした。
城ヶ丘さんは自分は何でもできると自分に言い聞かせて訓練に没頭した。
しかし、どうしても上手くいかない城ヶ丘さんは挫折しよとしてた。
未来子魔法社では挫折した者は誰からも全く相手にされなくなる事もある。
城ヶ丘さんは悩んだ挙句私に辞表を提出した。
私「何もやめる事はないでしょ。他にできる仕事はたくさんあるのよ。」
城ヶ丘「私が未来子魔法社へいるとみんなに迷惑かける事になりますから。ここで身を引きます。」
里佳子「本気なの。」城ヶ丘「本当に申し訳ございません。」
私は城ヶ丘さん辞表を受理しない事にした。また未来子魔法社へ戻ってきてほしいから。
飛騨野「城ヶ丘さん、辞めてしまったようですね。」
私「私が詰め込み過ぎたのがいけなかったのかな。城ヶ丘さんをマジシャンにするために猛特訓させたし、これは私の責任。」月光「マジシャンになろうとする方で何人かは挫折します。」
城ヶ丘さんはマンションで1人で生活してるの。
城ヶ丘さんはマンションへ帰るとうつ状態になってた。
私は城ヶ丘さんがうつ状態になっていようとは夢にも思わなかった。
神野「まさか、城ヶ丘さんが辞めると思いませんでした。」
小神「何事も起きなければいいんだけど。」里佳子「まさかよ。変な事言わないでよ小神さん。」
そのまさかだった。深夜城ヶ丘さんが大雨が降る中マンションを出て行った。
城ヶ丘さんはそれっきり行方不明なった。翌日飛騨野さんが会議中駆け込んできた。
飛騨野「夢海原社長大変です。城ヶ丘さんが昨日の深夜にマンションを出て行って行方不明になりました。」私「え、城ヶ丘さんが。」里佳子「昨日の深夜は大雨が降ってましたよね。」
月光「マジシャンになれなかったのが余程ショックだったのでしょうか?」
土野「城ヶ丘さん、失敗ばかりするからって自分を責めすぎたのではないでしょうか。」
私「その可能性もあるわ。とりあえず城ヶ丘さんを探しましょう。」
私は秘書の飛騨野さんと里佳子課長と一緒に町中を探した1日かけて。
しかし城ヶ丘の手掛かりはなし、近所の人に聞いたけど誰も見てないみたいなの。
私は警察に捜索願を出した。2日後城ヶ丘さんはマンションから南へ5㎞先の裏山の奥の廃屋で意識を失った状態で見つかった。私は病院に駆けつけたけど城ヶ丘さんは意識が戻らない状態。
マジシャンになれなかったのがよほどショックだったのかな。
里佳子「小神さん、今日は社長城ヶ丘さんの事で頭抱えてるから行く事にならないわ。」
小神「分かりました。」この日私は仕事を休んだ。
城ヶ丘さんがうつ状態になってマンションを出て行ったのは明らかに私のせいだった。
野乃花社長も城ヶ丘さんが未来子魔法社を辞めるとは想像もしてなかったみたい。
野乃花「今日は夢海原社長が来てないようですね。」
月光「今日は体調不良でお休みしてるみたいで。」
野乃花「私もまさか城ヶ丘さんが未来子魔法社を退職するとは夢にも思いませんでした。」
私は今回の事態の責任を取って社長を辞任する事を決意した。
しかし、未来子魔法社の誰もが私の辞任を反対してた。
飛騨野「もう一度考え直してください。この未来子魔法社を働きやすくしたのは夢海原社長ですよ。」里佳子「今までなかった保育園も作ったじゃない。」
私「私の重大過失で1人の社員を自殺未遂に追い込んでしまったわ。私は社長として失格だわ。」
野乃花「夢海原さんはまだいい方ですよ。」私「野乃花社長。」
野乃花「実は私に関しては10年前に3名のマジシャンの卵が自らの命を絶ちました。私の過ちによって。」
野乃花社長は自らの命を絶ったマジシャンになるはずだった。男女の写真を未だに持ってた。
私は社長を継続する意思を固めた。城ヶ丘さんの事だけど。私が見舞いに行く事にした。
城ヶ丘さんが未来子魔法社へ戻ってくる事を私は願ってた。
瑠璃子社長が無理に初女をマジシャンにしようとさせた結果失敗して初女を自殺未遂にまで追い込んでしまった。初女は未来子魔法社へ戻るのか。




