底辺
底を這っている
ヘドロの中をずるずると
光は遥か遠く頭上
ここには少ししか届かない
異臭,闇,泥
呼吸をするにも酸素が足りない
だからだんだん考えられなくなる
時々落ちてくる骸
落ちてきた奴に嬉々として群がり
そして食らい尽くす
プライドなんて何もなく
ただ生きることに専念する
その姿を上にいる奴らは
気持ち悪い
最低
屑と嘲る
好きでこんなになったのではない
気が付いたらなっていたのだ
気が付いた時にはもう手遅れで
ただただ底を這いずるだけの毎日
上から落ちてきた奴を
嬉々として食らう日々
上に上がろうとする気力も起こらない
光に焼かれてしまいそうだから
周りが攻撃してきそうだから
環境の変化に耐えられないから
生きることだけを考えると
今の環境は別に悪くはない
ここが底辺だとしても
ここに死んで落ちてくるやつよりはまし
死んだら喰われるだけ
残るのはスカスカの骨だけ
少なくともそんな風になりたくないから
今日も泥の中を這いずりまわる