第二備蓄(びちく) 姫のライバルたち
今となっては昔の話しです。
大魔王が、娘チクビを人間界に送ったことは、
魔法の国は元より、他の世界にまで知れ渡りました。
地獄の国にも伝わりました。
閻魔大王は言いました。
閻魔大王(以下エン)「なんやてっ!大魔王の娘が
人間界に行ったやてっ!」
赤鬼「噂はホンマらしいでっせ、大将」
エン「大将いうな。ワシは、エンマやで。エンマさまと、チャンと呼んで。
それより、ワシのムスメ、キクは、どこにおるんや」
赤鬼「さあ。どこぞで、また、男漁りでも、してるん、ちゃいまっか」
エン「アハハハハハ」 赤鬼「アハハハハハ」
エン「わらうなっ!」
(魔王の持っている『しゃく』から、赤い光線がビビビビビビと出て、赤鬼を
黒こげにしてしまいます)
(キクが登場します)
キク「なにやってんのよ、もう」
エン「あっ、キクちゃあ~ん、待ってたんよ、もお~。大魔王の娘が、人間界に
行ったらしいのよ」
キク「なにっ、チクビが」
エン「それでネ、キクちゃんもネ、上流階級のネ、ムスメやしネ、・・・・・・行ったら、
ええん、ちゃうかなァ~~、と、ダディは思うねんけど」
キク「チクビには、前に借りがある。よーし、俺も、いくぜ」
エン「よし、決まったら、善・・・やない、悪は、急げ、やっ。おい、赤鬼。
いつまで寝てるんや。お前も、キクちゃんと、いっしょに行くんや」
キク「え~、やだよ、それに、焦げてるし」
エン「ま、ま、ま、こんなんでも、役に立つことがあるさかい。(赤鬼に)う~ん、
ほんま、焦げてるなあ」
赤鬼「アンタが、やったんやないか!(泣)」
エン「よーし、わかった。お前は、今日から、『こげ鬼」や。二人で、しっかり、
外の世界を見て来い」
閻魔が、「しゃく」から、黄色い光を放つと、キクとこげ鬼は、回転しながら、
天に昇っていきました。
エン「達者で暮らせよ。お手紙、頂戴ね~」