5 やっぱり、最強装備
意気揚々とクエストが貼ってある掲示板に向かう。すると、机に座っていた柄の悪そうな男4人が俺に合わせて掲示板に近ずいてきた。嫌な気がするんだけど…テンプレですかね
柄の悪い四人は俺の方を見ながらにやけ顏で絡んできた。ここは冷静に対処だ。俺はクールな好青年。
「おい!坊主!」
「なんですか?」
「お前みたいなやつが、冒険者なんてできるわけねーだろ。どうせ、ゴブリン倒して調子にのってギルドカード作ったところだろ?」
一人は俺に言ってきたが後の三人は、面白そうにニヤニヤこちらを見ていた。しかし、こんなところで引くわけにもいかない!なめられたくないし…。しかし、どうやって戦う?俺のスキルは戦闘系ではないぞ…それに、生産系でもない…
うーん…?するとエレスの声が頭に響いた。
『やばいことになりましたね!ご主人様!懲らしめてやりなさい!』
『俺は、一人だし、戦う術を持ってないから!』
『なんとおっしゃたのかわかりませんでした。』
『ノリがわかんねーよ…。まあ、話せばわかるでしょ』
返答を待ていた絡んできた男は痺れを切らし、殴りかかってきた。すると、インテリジェンスしていた学生服が体を捻り男の拳をよけた。
って、おいおい!喧嘩っ早い奴だな話すら聞く気ないだろ!やだーマヂ野蛮ー!
『危ないよぉ!くだらないこと話さないでぇ!』
『やりましたね…ご主人様に拳を向けた事を後悔させてやります。究極魔法でチリすら残さず消し去ってやります!」
『エレス!!まて!!そんなことしたら、この国ごと消えさっちまうだろーが!だ、だれか!頼む!』
『私がやるぅ!ご主人は拳をつくってて!』
そう言うと、着ていた学生服が体にフィットすると、森を抜けた時より締まりがつよい…。学生服は勝手に動き男の拳に対して左腕で防いだ。衝撃波一切なかった。おそらく学生服が衝撃を吸収しているのだろう。すかさず、服は俺の右腕を動かし男の腹に腕を入れようとした動きがわかった。急いで俺も拳を握る。すると、もすごい速さの拳が男の腹に入った。
「うごっ・・・・」
男は腹を押さえて、疼くまた。おいおい!こりゃ、つえー…。学生服はアホな子だと思ってたけど見直したな…
『ご主人〜。おそらくあそこの三人も襲ってくるっぽいけど、迎撃するのぉ?』
『え?ああ!頼めるか?』
『んじゃあ、革靴と学生ズボンも手伝ってぇ!』
『わかった。』
『私はジンの守りに徹するわ!』
『わかったぜ!学生服の嬢ちゃん!』
男たちが各々武器を持って向かってくる。
二人は剣で一人はハンマーを構えている。ズボンと靴が体と一体化したような感覚がする。すると俺の体は、一瞬で近くで剣を持った男に近ずき、剣を持っていた両腕を抑え男の鳩尾に膝蹴りを入れる。男が前かがみに倒れる前に、もう一人の剣士に近ずき顔面に殴り、顔を抑えうずくまる背中にカカト落としで轟沈。最後のハンマーは、未だ動けず立ちすくしているのでそのまま走っていき、顔面に向かってヤクザキックをぶちかました。
『主、終わったぞ。』
『終わったわね』
『こんなもんか!』
『おわったぁ〜!』
『では、とどめに私の究極魔法で…』
『お、おう!ありがとう。お疲れ様」
エレスの発言に割り込み、みなを労う。そして、あたりを見渡すととても静かにだった。いや、空気が重い…。しかし!悪いことをしたわけではないので俺はどこ吹く風といった顔で掲示板を眺める。
おっ!定番のゴブリンの討伐があるじゃん!これにしよ!掲示板からゴブリンの依頼をとり、さっきの受付の女性に渡す。受付嬢も固まっている。
「あの…」
「…え?…あっ!はい!ゴブリンですね。ギルドカードの提示を。」
おいおい…なんか、引いてるよな?そんなやばかったか?
ギルドカードを渡し作業してもらった。
「お、お気をつけて!」
ギルドを出て門の衛兵にギルドカードを見せ、外に出た。同時に身分証名も済ませた。
門の衛兵に聞いたがゴブリンはどこにでもいるようで、すぐ見つかるらしい。身長は1m程度で、緑色の体色で知能はあるが低い。せいぜい武器を持つ程度らしい。まあ、余裕だろ。転移した森のあたりまでインテリジェンスで走っていき、しばらく歩いていると、「ギャギャッ」と鳴き声が聞こえた。向かってみると、緑色の皮膚にボロボロなナイフをもった醜悪な顔の子供が三人ほど集まっていた。おそらく、あれがゴブリンだろう。そして、一番重要なことを忘れていた。
『武器持ってないな…』
『まあ、お金もありませんから買えませんね。そういえばベルトはインテリジェンスさしたんですか?』
『あ、してないな…。してみるか!』
ベルトを腰から引き抜き、インテリジェンス化する。
『なんじゃ?』
『こんばんは君の持ち主のジンです。』
『そうかそうか。ほほ…』
『あれ?反応微妙じゃね?』
『そうですね…まあ、声的におじいちゃんでしょうから仕方ありませんよ』
『聞こえておるぞ?』
『『すいません!!』』
『んで、小僧が主か。して、ワシはどうすればよいのじゃ?』
『えーと、俺の補助をお願いしたい…』
『じーちゃん!俺は革靴だ。よろしくな!』
『私は…
と各々が自己紹介とスキルの説明などをベルト爺にした。
『そうか。それじゃあ、ワシの金具の部分を持て。』
『どうするんですか?』
『武器がないのじゃろ?なら、ワシを鞭のようにして扱えば十分じゃろ?』
『なるほど!ベル爺!天才ですね!ね?ご主人様!』
『そうだね!よろしく頼むよベルト爺!では、初ゴブリン戦闘だ!!』
『『『『『承知』』』』』