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光の草原と赤い花。





title:《光の草原と赤い花。》






「はい。では今日で一応治療を終わりますね~」



「ほっほんろれすか先生?!」



清潔な緑の壁紙と白い窓のある処置室。

オルゴールの優しいメロディが流れている。


かかりつけ歯医者の先生はアタシの口の中を点検しながら軽い感じで治療終了を告げた。

診療台に寝転びライトで照らされて大口を開けているせいで呂律が回らないアタシに「本当ですよ」と頷いた。



「(やった!!!これであの夜疼く痛さやえもいわれぬ頭痛や歯肉炎や顎のだるさから解放されるのね!!さようなら虫歯建設株式会社!!こんにちわ酒と蜜と薔薇色の古今東西お菓子カーニバル!!!ブラボーハラショー!!パーフェクト!!)~~~~~~~~(感動で打ち震える)ありがとうございます先生~~~~~~~!!!!(←声に出来たのここだけ)」


「(あはは~まぁまたすぐ虫歯になるだろうけどね★という明るいニュアンスが含まれ(-_-))はい。お大事に~(-ω-)」



そういうわけで!!!!!!!!!!

祝★☆!!!!!

あのものっそいいっぱいいっぱいで腫れるわ痛むわ血が出るわのあたかも口の中で火曜サスペンス劇場『踊る虫歯菌は親知らずに穴を開ける2』(2??)が繰り広げられたかのようなややこやしかった虫歯完治~!!!

いよっしゃぁぁぁぁ~~~!!(世界の中心で勝利を雄叫ぶ)


虫歯菌を追い出したことに気を良くして本日はお買い物ディ★

に決定。

キャミソールにショーツというあられもない格好で(殿方ごめんあそばせ☆)ご機嫌でどばーん!!とクローゼットを開き着ていく洋服を漁る漁る。。。

花柄のふわふわスカート+黒のキャミ+グレーのパーカー+ハンチング帽+足元はブーツ!首にはおなじみ銀の鍵☆………ずばりコンセプトは『大草原の小さな家☆ローラ』のはずだったのだがローラの可愛さには2万飛んで5ポンドほど足らず…(-_-)大草原の小さな家というより下町の重ね着娘…?開拓時代という生き抜くガッツ溢れる姿勢は当てはまるような気もするが…?




それでも似非ローラはふらふらふらふら古都京都までやってきた。

河原町を流し寺町を荒らし四条通を物色する。(まるで走り屋か山賊…)

そしてゲットした物はLOWRYSFARMの黒のカットソーワンピース!!(膝上ミニで裾がきゅってすぼまってて超キュート☆最初の店舗に無く「おおおおおお願いします(どもりまくり)」と意気込んで阪急のお店で取り置きまでしてもらった一品)

ユナイテッドアローズでCath Kidstonのサンドべージュ地に白の水玉のバッグ☆

(これ日本限定モデルのはず…赤い地の水玉と悩んだよ…)

そして映画ハチクロで山田さんが着ていたのと同じドレステリアのパーカー!!!!(これであちきも関めぐみ☆……って脚の長さは足らんわ顔は1.5倍だわのこんな関めぐみがいるか!!!)

あ~~~散財!!!

湯水の如く散財した~~~~!!!!

と新京極の通りを歩きながら紙袋片手に伸びをする。

まったく着ていくところも見せる相手もいないのに買いまくったさ!!!くそ~~~~誰かアタシとデートして!!今なら買ったミニワンピースで参上致す!!(うわ公害…)





『ふれあいタウン~新京極~♪ふれあいタウン新京極~』




雑多な商店街にいつも通りのテーマソングが流れていた。


KAHALAやKOOKYなどのお洋服屋さんやクレアーズや宇宙百貨なんかの雑貨屋の間に木刀や新撰組の羽織を売る土産物店、チーズケーキのパパジョンズやラケル等飲食店、それから老舗の聖護院八つ橋や井和井が軒を連ねる。それらの隣に突然鳥居と提灯が現れ繁華街唯一の鎮守社錦天満宮や誓願寺が並んでいる。そんな通りはいつも観光客や地元の買い物客でいっぱいで混雑していた。

寺社仏閣の蝋燭や香の香りのする境内独特の温かで柔らかく沈殿した空気が通りを包んでいるかのようで新京極を歩くと空気の当たりが丸くてしなやかだ。

光の透けている湯気の中を歩いているみたいな気分になる。

羊水の中の子どもの感覚、というのはこんな感じかもしれない。

守られていてある種誰かのテリトリー。


この修学旅行生の制服が絶えない京の都の東の通りは丸ごと何かにふわりと包まれてる気配がする。

それは何時来ても変わらなくて今が何時なのか時々混乱する。

まだ大学に通っていて誓願寺の門前に座り込み友達とファーストピアスを開けた三つ編みの髪の頃かもしれないし、卒業間近で思うようにならない現状に歯を食いしばって石畳を歩いた冬の日かもしれないし、祖母に連れられて訪れた夏の日かもしれない。



ざわめく通りにはカステラに似たロンドン焼きの甘い香りがほのかに寺町から漂い店から流れてくるBGMや京都らしく鈴の音もしとやかに聞こえていた。

六角を過ぎた頃、歩きつかれたのか甘いものが欲しくなって途中スタバに寄り秋の限定ドリンク、

パンプキンスパイスフラペチーノをテイクアウト。

ホイップクリーム多めでキャラメルソース&シロップとチョコチップ追加等という無茶なカスタマイズで注文。(笑)



「うお~う☆想像通りウマッ!!けど甘っ!!!」



シナモンやナツメグの秋のスパイスのフラペチーノに舌鼓を打って緑のストローを噛みながら横道に入る。


寺町から一本横に逸れた閑散とした道はただ静かな鈴の音だけが響いていた。

細い路地に入ると喧噪が嘘のように遠い。

店の軒先ではなく昔からの民家や庭が垣間見え古きよき京の町屋が今も存在している事が分かる。


陽が傾いきて茜色が町屋や民家の庭先の南天の葉を染めた。

陽射しはまだ夏の名残で高く黄金に近いが風は肌寒い秋風だ。人ごみの熱気に当てられた頬に気持ちがいい。

足元の石畳には風で煽られた落ち葉がくるくる追いかけっこをしていた。



「へぇ…こんなとこに店あるんだな」



メインの通りから外れた場所にあったのは小さなアンティークショップだった。

淡いパステルグリーンに取っ手が金のドアが可愛らしい。

ウィンドウからは店内が見える。

飴色の硝子の笠のスタンドが赤いビロードのソファには小花柄のショールが掛けられレース編み、

ガラス張りのケースには指輪やアクセサリーが並ぶ。

ヨーロッパのアンテークやデッドストックの布が飾られていた。



「ひゃ~赤毛のアンの世界だ~…」



中に入ってみたいが「京都」のアンティークショップだ。

その可愛く瀟洒な品物のお値段は飛び上がるほどするだろうし何より店内には客はおらず足を踏み入れにくい。

「はわ~…可愛いねぇ…(´ω`)☆★(まるで孫を見るお祖母ちゃん…)」と横目に見つつ通り過ぎようとすると、




ガッ




「うわっ?!」


アタシの古着屋で発掘したブーツは何かに躓いた。

ものの見事に石畳と顔面がこんにちわ★して似非ローラはもんどりうった。

片手に持ったパンプキンスパイスフラペチーノをこぼさなかったのはお釈迦様でも取り上げられないであろう食い意地の汚さを所持する乙女所以か…(-_-)

ぬぉぉ!!誰じゃこんな所に罠を仕掛けたのは?!甲賀流の忍者か???あちきを敵に回すとは相当な覚悟がある命しらずと見て取れるな!!と牙を剥いて(八重歯の間違いだろ)地面に手を突いたまま振り返ると

そこにあったのは、



脚。



投げ出された綺麗な長い脚だった。


「あぁ、ごめん!」




と慌ててその長い脚で立ち上がりアタシが立ち上がるのに手を貸してくれたのは黒いショートカットの髪の女の人だった。

ショートパンツに黒のニーソックス。

年季の入ったブーツを履いている。

オーバーサイズのTシャツはいろんな色のペンキがはねていてカラフルだ。

腰には美容師がよくつけている道具入れが巻かれていて鋏や櫛のかわりに羽ペンや大きな刷毛、

絵の具なんかが収まっていた。

え…ストリートアーティスト???(@_@;)

よく定休日でシャッターが閉まった店の前や六角広場に出没しレジャーシートを広げて自作の絵や詩やアクセサリーなんかを売ったりしている。


が、


彼女は店開きしていなかった。

商品は見当たらずただ地べたに座っていただけのようだ。

あるのは座っていた場所の側に開けた真っ白のスケッチブックが一つ。

……こんな何にも無いとこで足投げ出してるなんて本当にアタシをこかす為に座り込んでたんじゃないだろうなこの美人…(-_-)どっこの諜報部員なんだ…???

秋空の下すっころんで疑惑の目を向けるアタシと目が合うと彼女は「あ、かぎの子だ」と猫みたいな目をまん丸にした。

かぎの子…???



「そんな筍や杉の子みたいに言われましても…」



「あはははは!」



「…(笑ってんじゃねぇよ(-_-;))」



彼女の笑い声に反応したかのように秋風が悪戯に強く吹いた。スケッチブックが面白いようにめくれ

る。

その中身は思わずアタシを釘付けにした。

あるページは、

クリーム色の地の小花柄や臙脂とベージュのチェック、黄緑や黄色や白や赤のストライプなどの布やポストやエッフェル塔、アヒルやベレー帽を被った女の子の柄がが適当に裂かれて貼り付けられていて色の洪水のコラージュ写真のようなパッチワークになっている。

またあるページは、

深い青い絵の具を水で薄め、紙の上に濃淡を出しレースの懐紙でステンシルをしたのだろうか白銀や燻し銀の模様が不思議に揺らめくように浮き上がっている。



一ページ一ページが何らかをモチーフにした作品だった。



「綺麗デスね…どんなものを題材にして描いてるんですか」



訊いたアタシに彼女は首をちょっと傾げて彼女はすきっ歯な前歯を晒して小さく笑った。



「アタシが描くのは人が落としていった時間とエネルギーの欠片のイメージだよ。あんたとかのね」



「?」


不可解な言葉に眉を寄せるアタシに彼女は口の端を面白そうにちょっと上げた。

地面に膝を抱えて座り、アタシにも横に座るように地面を叩く。

仕方なく石畳に腰を下ろすと彼女は話し始めた。



「人間って時間の透明な壁の中を突き進んで生きているんだ。ずんずんずんずん壁をその身体…『自分』っていう光のエネルギーで押し進めて未来へ進んでいく」



絵描きはチョークで石畳にがりがり人の形を描いた。



「イメージは人型の光の塊が壁をその身体で突き破っていく感じかな。だから壁には人型の穴が空いて行くのね。(笑)生きるたびにその穴は深くなっていく。そうやって生きていくから進んでいく度に時間の壁と自身が前に進む力の間に摩擦が生じる。するとその摩擦で削れて人間はぽろぽろ欠片を落としていくの。人はそうやって削られながらどんどん透明な壁を押して穴を開け続けて自分自身を小さく小さくしていく。それで、」



猫の目をした彼女はそこで言葉を一端ん切ってアタシを見つめた。

目でアタシが続きを促すと薄く微笑んで言った。



「最後にはひとつ欠片になってそれも散り散りに消える。それが人間の一生」




「人間の一・・・生…?」



「そう。時間の壁はまた再生してその人が開けた穴を埋め、そこをまた別の誰かが穴を開けて進んでいく。それの繰り返し」



笑みを含んだ言葉はさらりと秋の空気に溶けていく。

スケッチブックを引き寄せて一度それを掲げて見せ、胡坐をかいた前に置く。


「あたしはその人が進むときに落としていった欠片を題材にして作品を作ったり描いたりしてる。道や広場に座って流れてく人を観察して時間と自身の欠片を落として進んでく人々からその欠片を拾うんだ。欠片にはその人のその時の感情や考えや思い出なんかが含まれていていろんなものが見える。このスケッチブックの作品にはそんないろんな人の『欠片』が題材になっているんだよ」



不思議な話だ。

このひとには人の落としていく自身の歴史の破片や意識の切れ端が見えるということなのだろうか。

人が考えたり感情持ったりするのは生きる上で当たり前のことでそんなものが詰まった欠片は自身が生きている証のようなものだ。

このスケッチブックにはそれぞれいろんな人が生きた証が詰まっている。


地面に置いたスケッチブックに手を伸ばしぱらぱらめくると真っ黒に塗りつぶされたページに鉤爪で傷をつけたような跡が一面につき真ん中にぽたり、と赤い丸が描かれたページがあった。まるでひとつの血痕のように見える。

何だか暗く不安定な絵だ。



「…これは?」



「…う~ん…人は当然だけど色んな人がいて、これは誰だっただろ…あぁ、少年だったよ。小学生の。きちんとした身なりでお金持ちの優等生っぽい感じでそこら辺あるいてたんだけど、落としていく欠片は全部赤い血だった」



「…色んな人間がいるんだね」



「いろんな人間がいるんだよ。表面だけじゃ抱えているものも考えてるものも経てきた歴史も分かんないものなんだ」



絵描きは肩を竦めて頭の上で腕を組んだ。



「それはそうとアンタ鍵を手に入れたんだね~」アタシを指差して彼女はスケッチブックをめくった。

そこには、

赤い花の精緻な刺繍のようなような地模様にくすんだ内側から淡く光る金の粉が散りばめられ真ん中には鍵の形の箔が押してあった。

絵描きはそのページを撫でるようになぞる。



「去年の今頃アンタはあたしの前を通ったんだよ。アンタが落としてった欠片からは綺麗な光の草原や赤い花が見えた。それから鍵を探してるアンタも」



去年の秋。


アタシは何を思って彼女の前を通り過ぎたのだろうか。

ここら辺りには沢山の思い出や記憶があって特定など出来るはずがない。



「窮屈だったみたいだね。もう自分が居た場所がぱんぱんで苦しくて外に出る鍵を探してるみたいだった。見つけたんだ、それ」



顎をしゃくってアタシが首に下げている鍵をさした。

そして「よかったね」と穏やかに微笑んだ。



何だか、彼女はあの『守人』に似ている。以前何度か突然お祖母ちゃん家の納戸から出てきた不思議なひとと。

顔とか雰囲気というより瞳の温かい色が。



「何かアタシの知り合い(?っていっていのか?)にお姉さん少し似てるですよ。全身白いひとだけど…」


「知り合い???」と少し考えて眉を少し上げて「銀髪の白尽くめのひとのこと?」とわざと目を眇めた。


「…え…あの真っ白しろすけは有名人なんですか(-_-;)」


「一部では。(笑)でもどっちかっていうとあれよりあたしはアンタに似てると思うよ?根が単純なところとか?肝心なところでドジ踏むとことか」



……可愛い顔して言ってくれますなこの美人。

これは暴言なのでしょうか?

ねぇここはキレどころ?誰か教えてくれ…?

唸っていると絵描きは「でもね」とあたしを覗き込んだ。

茶色い猫みたいな瞳に呆けたアタシが映りこんでいる。


「アンタはあたしみたいにならないようにね。あたしはもうこの世界の、時間の中では生きられない。この世界の外にいる。だ・か・ら人の時間の欠片を目にすることができるんだよ。この世界の縛りから抜けたことには後悔してないけどね」


彼女の言を理解し得ないうちに絵描きはスケッチブックを持って立ち上がった。



「…鍵を手に入れたのはいいけどそれで無闇にいろんな場所を開けまくるんじゃないよ。自分のお手に負えなくなって、帰れなくなるよ。気をつけな」


さらりと言って絵描きはアンテークショップと民家の間に姿を消した。振り返りもせず、背を向けたまま一度手を振って。


遠くで鈴の音が響いている。


アタシの足元には彼女が白いチョークで描いた落書きのような人の形。

紙くずが風でかさかさ音を立てて飛んでいった。


石畳に残されたアタシはそれを見ていたがはっと気が付いて彼女が消えたアンティークショップと民家の間に駆け寄る。

そこは、隣同士が密接していて人が通る余裕など皆無だった。

両手の拳を入れるのがやっとで顔が通るか通らないかの隙間しかない。



彼女はそこに消えたのだ。



『この世界の縛りから抜けた』という絵描き。


彼女はこの世界に属するものではもはやないんだろう。

この世界の透明な壁を押して生きるものではない。


絵描きはこういう店と家の間みたいな世界の隙間から人が落としていく欠片を垣間見てスケッチブックに溜めていく。

人が生きた証をスケッチブックに溜めてく。

アタシの生きた証もあのスケッチブックに描かれてる。

切り取られた去年の秋のある日のアタシ。


























「あ…あの絵だ…」



アタシは帰りのバスの窓から、絵描きのスケッチブックに描かれた『去年のアタシ』の絵を見つけた。


田んぼに囲まれた一本道を走るバスの窓の外は土手に夕方の茜がさしてススキ野原や稲穂を一面黄金に染めていた。

その所々に赤い彼岸花が咲いている。

秋の風は黄金の野原に波を立たせた。

赤い花も一緒に揺れる。

赤と金のコントラストが眩しい。

両手で窓の端を掴んで一気に上まであげると草の香りがバスに入り込んできた。


去年の今頃もこの景色をアタシは毎日目にしていたはずだ。

夕方はいつも太陽がこんなふうに景色を輝かせていた。

何度見ても綺麗で綺麗で帰りのバスが楽しみだった。



赤く燃える花と黄金の野原。

絵描きはアタシの欠片にこれを見たんだろう。


「彼岸花…」


窓枠に頬杖をついて赤く連なって咲く花を見つめる。

彼岸花は時間に正確な花だ。

お彼岸に一斉に咲く。

それは北から南まで同じ。

あぁそうだ。

去年の今頃、この景色を見ながら自分も時間を正確に、物事のタイミングを間違わないように歩んでいきたいと、そうぼんやり願ったのを思い出した。



去年の今頃、アタシはこんなことを思ってこんな景色を見て生きていたんだ。


「時が過ぎるのが早いのか…人間が時間の透明な壁を夢中で押進めているから時が経つのが早く感じられるのか…」


外を見ながらぽつりと呟く。



鍵を手に入れたアタシが今も落としている欠片はどんな色でどんなものがつまっているのだろう…?


あの絵描きには今のアタシの欠片に何を見るだろう。




アタシを乗せたバスは黄金の波の中をひた走っていく。










2×××年/9月28日/金と赤の中を走るバスに揺られながら。









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