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陰と陽
いつも太陽に顔を向ける向日葵
いつも顔を上げていた少年
少年はいつもまっすぐに顔を上げていた
でも
いつからか、嘘をつき始めた少年
その少年は
もう顔を上げられなくなった
嘘に嘘を重ね、ついに少年はどこを向けばいいか
それすら分からなくなっていた
まるで
しおれた向日葵のように
それならと
少年は無理矢理花を咲かせた
みんな
その日向側をみて
少年を知る
本当の自分を知られたくないから
少年は、また作られた花を咲かせる
でもその日陰側が
本当の自分で
まだ 花は咲いていない