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歩く

作者: 大智 真

ゆっくり、ゆっくりと歩いてみた。

こんなにゆっくりと歩いたのはいつぶりだろう?

...もしかしたら、初めてかもしれない。

それくらい、私は突っ走ってきた。

脇目も振らずに走ってきた。

高校卒業、すぐに就職をして、二十歳で結婚。

二十一歳で一児のパパになり、責任と重圧を背負いながらここまで駆け抜けて、たどり着いた先が立ちはだかる大きな壁、リストラだった。

「なぜだ」

私は混乱した。

私はまだ28歳で、自分で言うのも何だが将来も有望だと思っていた。

それが、このざまだ...

妻には、全て打ち明けた。

子供のためにも、協力していこうと言ってくれたが、その目は脱力感で満ちていた。

何とかすぐに次の働き口を探さないと。

私はすぐに市内の職安へと走った。

手当たり次第、資料を読み漁ったが、適当な職はみつからなかった。

帰り道、私はそれまでの疲れが一気に噴出したように歩いた。

たぶん、人目には敗者の風体に映っているだろう。

しばらく歩いていると、何回か通ったことがあるはずのその道が、別な風景に映っていることに気がついた。

立ち止まり、眺めているうちに、ふと悟った。

脱力しきった目をしていたのは、妻ではなく私だ。

妻の目から、私が私を見ていたのだ。

そして私は、走るのをやめることにした。

人生を、歩いて進んでいいくのも大切なんじゃないかと思った。

もう一度、今後のことを妻と相談してみよう。

一人で背負い込まず、いろいろしゃべってみよう。

仕事を探すのは、それからでもいいじゃないか。


初めて、しかも30分ほどで書き上げた作品です。とにかく何か投稿してみたくて、即興で書きました。今度はもうちょっとましな作品を仕上げます。徐々にレベルアップしていきます!

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― 新着の感想 ―
[一言] 仕事より大切なもの、ありますよね。子供がいるのならば確実に急務ですが。
[一言] 大智さん、とても遅くなりましたが読ませて貰いました。とてもよく出来てるとあたしは思います。あたし的にこう言う現実的なモノは書けないのですごい良いと思いました。あたしも一度書けたら良いな…現実…
[一言] 語り口、好きです。小説はどんな物語もどんな人物もどんな風景でも描くことができる最高の表現方法です。少なくとも、私はそう信じています。大智先生もこれからどんどん小説を書いてくださいね。応援して…
2006/05/22 12:22 さすらい物書き
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