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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

夢なんてだいきっらい

作者: 骨董品

夢なんてだいきっらい。


私がいくら考えても思いつかないような話を当たり前みたいに作ってくる。


そのくせ微睡み状態じゃなきゃ見れない。


どれだけ願ってももう一度同じ話を見ることはできないし、ずっと覚えておくこともできない。


起きて、すぐ。色褪せる。


だいきっらい。なんで、なんで私より面白いのにその話を鮮明に残してはくれないの。


他人に脳だけ操られて、お前がうまく使えばこんなに面白い世界が作れるのにと見せつけられている気分になる。


今日の夢なんて、今日の夢なんて本当に最悪だった。


大好きだった、本当に面白い話だった。ラストシーンなんて、鳥肌がたった。綺麗に違和感が伏線になって、話を作っていた。

気に入らないところだってあった。エンディングの展開はそういう終わりもあるかもしれないけど、もっと、ただ普通の幸せで良かった。だから、精一杯文句を言いたかった。

作者のあとがきだって見たんだ。「この話は続編は無い」だって。ふざけんな。こんなに面白いんだからもっとよこせ。そんなことを思って、それで、仕方ないからもう一度見ようって、そしたら。


目が覚めた。


こんなに最悪なことがあるか。好きも嫌いも全部嘲笑われた。


朝から最悪の気分だ。まともに動かない頭が必死に取りこぼしつつある夢の記憶を残そうとしてるけど、その記録を見ても、あの夢の景色を再生できない自分が嫌だ。


そんな最悪が、少しずつ少しずつ日常に飲み込まれていく。


通行料に私の感動も消し去っていく。朝の私はあんなに、震えるほど感動して、瞼の裏に光も風も音も感じたのに。


今は、もう、薄くなってしまった。


誰かの作った話であってほしかった。そしてもう一度見たかった。そんな願いすら、希薄になっていく。


夢なんてだいきっらいだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私も、夢のお告げか!って目覚めて、すぐに忘れちゃったことが何度か (^_-)
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