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議論における人格否定のメリットとデメリット

作者: 邇邇芸

 エッセイランキングに載るような作品の感想欄を見ていて思ったのが、


「感想というより、ディスカッションかなあ」


でした。

 著者VS一部読者的な構図で激論を交わしていて、なんだかなあ、と思わなくもないですがそれによって個々の意見がより一層磨かれるのも面白いと思います。


 で、感想欄で議論を繰り広げるのは大いに結構なのですが、どうやらそのなかには人格否定を交えて相手を負かそうとする人もいるようでした(故意かはともかく)。

 マナー的にどうなの? とその人を冷笑していたのですが、よくよく考えると人格否定というのも侮れない議論の手段だな、とも思いました。

 そこで、今回は『議論における人格否定のメリットとデメリット』ということで、(あくまで僕が感じた範囲で)その性質を紹介します。



メリット①:言い負かしやすい。

 人格否定のメリットとして最大のものはこれだと思います。言い負かしやすさが他と比べて圧倒的に優れています。

 例えば、相手がガチガチに理詰めされた意見を出してきても、

「いや、こんな奴の言うことを信用できる訳がない」

といった感じで、相手の人格もろとも意見を否定できてしまえます。

 しかも、人格否定は理論立てる必要はなく、言い掛かりで構いませんからコスパはいいと言えます。



メリット②:精神的優位に立てる。

 人格否定はつまり、相手を貶し馬鹿にすることと同義ですから、おのずと精神的に優位に立てます。相手を取るに足らないと思えば心に余裕が生まれますよね。

 ついでに相手が起こってくれれば文句なしです。冷静さを欠いている者の意見は明らかに精彩をも欠きます。





デメリット①:マナー違反。

 先ほど書きましたが、道義的に褒められた行為ではありませんよね。

 相手の人格を否定すると周りの人から「え? この人どうなの?」とあなたの人格に疑念を持たれ、メリット①のような状態にあなたが陥ってしまう可能性があります。



デメリット②:説得力がない。

 人格否定は相手の意見を飛び越えて直接相手を攻撃できるものですが、ほぼ確実に議論の本筋から外れます。

 あなたが誰かの意見を否定したくて人格を否定したとして、実際に意見を否定したわけではない、ということに変わりはありません。



デメリット③:罪に問われるリスクがある。

 大前提、誹謗中傷は犯罪です。それは現実だろうがネットだろうが対面だろうが匿名だろうが変わりません。ネットで、本名じゃないから大丈夫、なんてことはありません。

 あなたが言い負かそうとしている相手は経歴に傷をつけ、人生の貴重な時間を浪費するリスクを負うほど重要でしょうか。





 以上が僕の思う範囲のメリット・デメリットです。ぜひご活用ください。

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