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イチゴサイダー  作者: 南野 東風也
第二章
89/264

89.会遇期④ 模擬戦1

「さぁーて!とうとう週末がやってきてしまいました!

ただ今、夕方の4時!普段は家族連れがにぎわうココ植物園も今や人気(ひとけ)が全くありません!これから1時間後南北に分かれて血みどろの戦いがあるのか、はたまたかくれんぼのようなドキドキワクワクシーンがあるのか!楽しみですね!まず竜二さん今の心境をどうぞ!」


「カガミ、それアークで撮影記録してんの?」


「竜二さん今の心境をどうぞ!」


「何これ?言わなきゃ会話進まないタイプのNPCなの?」

「さぁ?」ヒカル次はお前だぞ!


「はよ!」

「はいはい。えーっと、()いのない戦いにしたいでーす。」


「ではヒカルさんどうぞ!」


「えっ?僕も?えっとどんな敵か分からないから怖いけど、頑張って勝ちたいです。とかで良い?」


するとアークが

「大丈夫です。編集しますんで。ちなみに敵ですが私の見立てで」ちょっとちょっと!アークさん!裏方だよ君は!


「ハイハイ!アークさん君は撮影に集中してね!主役は僕らだよ!」

むしろ僕だ!



「カガミ、電池もったいなく無い?」

「確かに。」

とりあえずマナーモードで服に忍ばせておこう。


今日の僕らの服装は硬化マントと竜二のライトニングに合わせたフード付きのパーカーで【敵】へ与える情報を極端に抑えた。外から見てわかるのは武器と体格ぐらいかな?


先日の下見の帰りにもらった僕の新しい武器は結局、業務用のしゃもじを包丁の形に削って加工したものだった。


しゃもじ縛りからは逃れられない運命なんだろう。それでも先端が鋭利な分、幾らかよくなったのだから文句は言えないよね。


僕は刃渡り30cm程の長い木製包丁を2つ持ちヒカルに付いて行った。



南の端っこに着くとネネちゃんが蚊帳付きのテントの中でお茶を飲んでゆっくりしてて、

「こっちだよー。」って声をかけてくれて

近づくと蚊帳から出て来て


「竜二君!これ水と食料!大事に食べてね!」

と竜二にペットボトルと携帯食料を渡した。

「ありがと!」と元気良く返事をする竜二。


次に

「カガミ特攻隊長!」

「えっ?!あ、はい!」勢いに負けて返事してしまった。

同じく支給品を手渡され

「骨となって帰ってきた場合、もしくは帰ってこれなかった場合。二階級特進が約束されてます!頑張りましょう!」


「ちょいちょーい!!死んでませんか!?それって死んでませんか?!」


言い終わる前に

「次っ!ダメ兄貴!!何があっても、何を知っても仲間の為に全力を尽くす事!」


「えっ?ネネそれってどう言う意味なんだ?」

「そう言う事!!」とネネちゃん。んん~ゴリ先からなんか聞いたのか?それとも自分の想像か?


「では!!野外演習の確認だよ!今回の模擬戦のルールは大丈夫?」

「は~い。」「おぅ!」「大丈夫!」


「フラッグを入れる場所も確認済み?ルートも決まった?明日の朝まで頑張れる?

私が出来る事は応援するくらいだけどケガとかだけはしない様に頑張ってね!じゃあ5時までゆっくり休んでて!」


「ネネ気合入ってるなぁ。」とヒカル

「ネネちゃん僕らが勝ったらなんかあるの?」

「フフフフフ。聞いてしまったねカガミ君。」

「ギクッ。」声に出さなくても良いのに敢えて言う僕。


「南チームが勝って技術が認められると研究費用がUPするのだ!!津雲さんからそう言われたよ。」

「あーアティウス研究職のトップね。」と竜二


「もうネネ就職しちゃいなよ。」

ぱぁ~っと明るい顔をして

「それいいねぇ!!いや高等教育くらい迄は終わらせるけど。お兄ちゃんもなんか夢持ちなさいよ~。」とネネちゃん。


「あるよそれくらい!」えっ!ヒカル夢あるの??

竜二も気になるのか


「ヒカル教えてくれよ!」と聞くと

「いや、普通に大学出て、父さんの会社継ぐだけだけど。」


「つまんないね。竜二君は??」ネネちゃんひどいよ!


「そうかぁ~いいなぁ~俺は自衛隊か、警察官かなぁ。兄貴に期待注がれてて俺、空気だし自由でOKみたい。」竜二もあるの!?やべーーー!!


「カガミ君夢あるの?」

「えっ?・・・。」無い。どうしよ。みんな賢いからこの歳でもう将来の夢あるんだ。できたらずっとゲーム三昧の人生にしたいんだけど今は将来の職業的な話だし。ゲーマー?いやいやそんな腕無いしガチ勢じゃなくてエンジョイ勢だし・・・。ホントに無い。


「今、考え中。です。」


「あ、カガミ焦ってるな!」

「大丈夫だって!カガミ君もなりたい職業にきっと出会えるよ!変な知識いっぱいあるし!」


「そうそう!カガミはむしろそのままでいいよ。30歳くらいになってもバカやってて欲しい。」

と佐井寺兄妹は慰めてくれた。


竜二も嫌味なく

「そうだな。」って言ってると、もうそこまで模擬戦の時間が迫って来たんだ。


僕たちはフードをかぶりマントを羽織って準備体操をしてからスタート付近をランニングして体を温め始める。


3月の終わり、まだまだ日陰は寒くて虫も少ないこの季節、空を見上げるとちぎれて浮いた雲が一つだけ離れてゆっくり形を変えていた。

人気が無いせいもあり鳥の鳴き声だけが空高くこだまする植物園でこれから何が起きるのか。



ヒカルが「始めはフラッグは、僕が持つよ。いい?」

僕もヒカルも「OK!」そのつもりだった。


「まずは俺とカガミで東ルートを使って相手の把握、んでからヒカルんとこ戻って作戦を立てよう。多かったら敵を着実に刈り取ってせめて同じ人数迄に減らしたい。逆にあっちが1人。まぁ1人は無いと思うんだけど仮に2人だったら1:1を作って粘ってる間にカガミにフラッグを託して勝ちを取ろう!!」


ネネちゃんは「1:1で大丈夫なの?」と聞いてきたので

ヒカルがこう答えた

「ゴリ先は大人とやっても良い所まで行けるって言ってたよ。さすがに明日まで時間取ってるし手加減すると思うんだよね。予想では敵チームは前半守り後半攻めって感じがゴリ先の指示かなぁと思うんだけど。」

んん~と考えるネネちゃん。そして

「それはどうかな?」とネネちゃんが恐ろしいフラグを立ててしまった。


さぁ!時間だ!

17:00 野外演習訓練 模擬戦開始!

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