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World Notes〜ヲノ〜  作者: 水皮 天
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メンテナンスのノーツ

今回はリアル回!

 乃亜が目を覚ますと、時計の針は10時53分を指していた。休日はいつもこの時間帯で起きる乃亜はいつも通りゆっくり起き上がる。


「んーーっ……。今日からまるまる1週間と1日は休みだから、その間にあのダンジョンの中盤くらいはできるようにしたいなー。」


 乃亜の学校ではテスト明け1週間は学校側の事情で休みになる。そのためほとんどの生徒がテスト勉強で苦労した分、ここで存分に楽しむ。乃亜もおおよその目標を立てながらWorld Notesの世界へと入ろうとする。


『ただいまメンテナンス中。もうしばらくお待ちください。』


「えっ……」


 まさかのメンテナンスでやることがなくなった乃亜はただただ部屋をうろうろする。いつも通りであれば休日は書店に行き本を購入し読むのだが、ゴーグルとソフトの代金を貯金から引き出しての一括払いにしてしまったため予算が危ないのである。加えて乃亜は同じ本は絶対に読まないタイプなので、尚更やることがない。


「困ったなー。真依は多分別のゲームやってるよね。どうしよっかな。あっ、そういえば……」


 思いついたように乃亜はスマホを取り出す。


「えっと、リズムゲームで検索っと。どれをやってみようかな。」


 乃亜は無料でできるゲームの中からWorld Notesにも活かせそうなアプリを探す。中でも特に気になったのはEXTREME REISMSというアプリで、ノーツが存在しないリズムゲームである。普通に考えてノーツが存在しないリズムゲームはあり得ない。だがこのアプリは作られた目的が他のリズムゲームアプリとは異なっていた。このEXTREME REISMS、略してエクリムの目的はリズムゲームにおけるリズム感覚を身につけることである。そのためにあえてノーツをなくし、曲の好きなところでタップしてもらったものを記録、どのくらい曲に合ったリズムで叩けているかをチェックするという形式になっているのだ。


「結構面白そうだし、メンテナンス中はこれやってよう。」


 下手に難しく叩くよりも、あえてシンプルに正確に捉えた方が評価が上がるため、乃亜は無理することなく着々とリズムゲームのリズムに慣れていく。今回のメンテナンスが終わる頃には充分ではなくとも、見違えるほどに正確なリズムを刻むようになっていた。


「あれ、もう12時だからメンテナンスは終わりかな。ただご飯もあるから、そのあとでログインしようかな。」


 アプリを閉じ、昼食のために部屋を出る。土曜日は両親共に仕事でいないため近くのコンビニで弁当を買い、家で食べる。そしてゴーグルをセットし、メンテナンスを終え少し新しくなったWorld Notesの世界へと向かう。

やろうとしたらメンテって、なんか経験あるなぁ

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