決心のノーツ
すみません!日付設定を間違えたみたいで投稿できてませんでした……(><)プラス眠い中書いてた文なので誤字とか意味不明な部分とか多いかもです……。(ちゃんとストーリーは曲がってないはずです…!)
「うーん……」
「何唸ってるの、ヲノ?」
神社に着いて以来初の休日で、目一杯ゲームを満喫するつもりのヲノだったが、ひとつの壁にぶち当たってしまっていた。
「次のイベントが……」
「あー、個人戦だからか。でもヲノならそこまで気にしなくてもいいと思うけどなー。第一回のアレがスキルのせいで、それがもう改善されてるってのはみんな知ってるわけだし。今回が下がっても前回のを不正とか言う人はいないと思うよ!」
「それが心配なんじゃないんだけど……。個人戦ってことはやっぱりどんなスタイルでプレイするかって鍵になりそうだから……」
「あっ、そっちね。」
ヲノは未だに自分がどういうプレイをしたいかが定まっていない。そもそもゲームを始めたてで、ましてや元々ゲームにさほど興味がなかった人がプレイスタイルを確立させるのは難しい。
「でもそれならあえて次回は今まで通りっていうのも手だよ?そうすれば周りと比べて今のやり方が通用するかしないかはっきりするし。通用すればいいところを伸ばして、しなければここがなぁって所を今後カバーできるスタイルを身につけるって流れ。」
「なるほど。確かにそっちの方がいいかも……」
「じゃあそれがさらに効率よくなるスキルを教えて差し上げよう!」
いつも通りの上機嫌のカミナは、ヲノを連れテンザの元へ向かう。
「久しぶりー!」
「お久しぶりです。」
「おー、2人とも!久しぶりってほどでもねぇがまぁ久しぶり!今回はどうした?」
「前にも買った【記録】ってまだ残ってる?」
「あー残ってるぞ。何個必要なんだ?」
「最低1個、できれば2個。」
「おっけ。奥にしまっちまってるからちょっと待っててくれ!」
そう言うとテンザは奥に【記録】を取りに行く。
「ねぇカミナ。【記録】ってなんなの?」
「【記録】ってのはスキルで、自分のプレイ情報を記録できるの。例えばノーツの判定履歴に時間ごとの平均ノーツ処理数。そして何より自分のプレイの様子がリプレイで観れるのがいい!」
「それってあのダンジョン攻略みたいなやつ?」
「そうそう!映像で客観的に見た方が気づくことは多いからね。」
「お待たせ。お求めの品おふたつ!」
テンザは持ってきた【記録】を2人に渡す。ひとつは早速ヲノがその場でリストにセットし、もうひとつはカミナがハヤメ用に保管する。
「とりあえずこれで揃ったけど、せっかくだしなんか見てく?」
「うん、じゃあせっかくだから。」
それからヲノは久しぶりに多くのスキルを漁る。知り合った当初に比べると店の規模もだいぶ大きくなり、内容も詳しくは知らないでヲノですら充実差を感じさせる程になっていた。
「あっ、これ面白そう。」
「んー、どれ?」
「この【百手】ってスキル。」
「効果は……名前の通りだけどこれとんでもなく難しいよ?100本分も手を操作できる?」
「あっ……」
肝心なところを忘れていたヲノはそっと【百手】を棚に戻す。
「もしかしてヲノ、焦ってねぇか?」
「え?」
いつもと様子が違うヲノに、テンザが声をかける。
「プレイスタイルってのは確かにあれば武器にもなるが、生半可なプレイスタイルはかえって自分の首を絞めちまう。特に好きをプレイスタイルにしようとするとそうなる。あれも欲しいこれも欲しいってなって、最終的に決めたはずのプレイスタイルがなかったことになるからな。」
「そう……なんですか。」
いつもの軽いノリとは違い、真面目な表情のテンザから、今のは1人のゲーマーとしてのアドバイスだとヲノは理解する。
「テンザってもしかして本当はゲームできる人?」
「さぁ?どうだろうな!」
今の力説には流石のカミナも驚き、疑問を持つが、いつもの軽いノリに戻りはぐらかされる。
「まぁそういうわけだから、ヲノはもっとゆっくり進めていった方がいいってことだよ。」
「うん。」
何度も言われてきていたことだが、今まではなんとなくでしか理解していなかったため、どうしても焦りが抜けきっていなかった。だが今のヲノはそういった焦りは完璧に抜け、このゲームを始めた頃に近い、つまり純粋にゲームを楽しみたいという思いでいっぱいになっていた。
今後は今回みたいなミスはないように努めますm(._.)m




