おまけ・ソーマの前世
今回はついにソーマの前世が明らかになります!
「あぁ~、そんな、、、」
気が遠くなるような気がして、俺の視界は暗闇に飲まれていった、、、、、
暗闇に完全に飲まれた俺が最初に思い出したのは前世での記憶だった。
<これは第4部分と第5部分の間のお話>
徐々に思い出してきたのは俺が一度死んだ「あの日」の出来事、前世で颯真という名前だったもう一人の俺の人生である。
俺は「トウキョウ」のど真ん中のアパートに一人暮らしをしている25歳、独身、サラリーマンだった。
小学校、中学校、高校、と何の問題もない優等生として過ごし、大学受験でそこそこな大学に入った。
その頃まではゲームという存在は興味のない未知なる領域であった。
人生の転機を迎えたのは就職した後だった、いや、人生の転落の道のりが始まったと言った方が正しいか。
会社はブラック企業で毎日残業、残業、残業、、、精神がすり減らされる日々。
隣の席の人が毎月変わるなんてことは珍しくもなかった。
課長から「代わりなんていくらでもいるんだぞ、この巨大な企業を退職して再就職できるなんて思うなよ?」と毎日パワハラを受ける始末。
俺の脳内は限界に達していた。
ある時を境に俺はまったく会社に行かなくなった。
周りの人は「あぁ、また一人消えた」と思うだけで大して気にとめないだろう。
それからというもの、俺は人と関わり合うのはやめた。
会社がトラウマで脳が人と関わろうとするのを拒絶するのだ。
その中で出会ったのは「ゲーム」という存在だった。
これに没頭すれば現実逃避できる、人と顔を合わせずにコミュニケーションをとれる、プレイ時間で優越感に浸れるとの理由から俺は「ゲーム」をすることを正・当・化した。
ゲームに自分の居場所を見いだした途端、すべてから解放された気がした。
楽しかった、なぜ学生時代からやっていなかったんだろうと思った。
そう、俺は狂ってしまったのだ。もう既に俺は人間性そのものを失っていた。
毎日、最低限の食事だけを取り、あとの時間をすべてゲームに費やした。
世間ではこれを「ゲーム廃人」「ニート」と呼ぶ。
そして、ある日俺はいつの間にか死んでいた。
思い出した記憶は最悪だった。いっそのこと忘れたいと思った。
誰かが俺のことを呼んでいる。
次第にその声はだんだん大きくなっていった。
そろそろ目覚めなければ
「ソーマ起きて!起きてってば!」
ローザの声がする。
その声で俺は「はっ」と起き上がった。なんだか長い夢を見ていたみたいだ。
その時には俺は全て、前世の記憶を忘れてしまった。
おまけ・ソーマの前世 終わり
壮絶な人生でしたね、、、忘れたいと思うのはよく分かる。
この感じだと、前世の記憶思い出すことはなさそうですね。
皆さん、これって異世界転移じゃなくない?って思った方いたかもしれませんが、ここでソーマの過去が明らかになりました!本編はまだまだ続きます。引き続きよろしくお願いいたします。
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