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第15話:アウフタクトの日常・Ⅰ

第四章のあらすじ・・・



ストラド自治区を救い、第二の故郷アウフタクトに帰って来た二人。

そこでユイはあんな大変な戦いは避けて、それなりに充実した感じの生活を送っていた。

しかし、その裏でアウフタクトでは、とんでもない事が進行していたのだった。

目を覚ますと、見知った暗い目の木材の天井が現れる。


身を起こすと、見知った大穴が補修された壁が現れる。


自分の部屋で寝起きできるという、一見すると当たり前の出来事に安心感を覚える。


今、私はあのストラド自治区でのレジスタンス活動を終え、第二の故郷とも呼べるアウフタクトに帰って来ていて、

また元の教会に併設された孤児院の一室で平穏な生活を送っている。

この世界、この国の季節感はまだよくわからないけれど、初めてここに来た時よりもほんの少し暑く感じるようになった。

薄着でないと寝る事も出来ない私にとっては寧ろ都合が良い。


窓から見えるアウフタクトの静かな朝の光景を眺めながら寝間着のキャミソールを脱いで、いつもの服に着替えていく。

少し暑くなってきたから、アームカバーは付けず、ケープから半袖のように腕が出るようにした。

これでも足元はソックスとブーツという組み合わせのままなので、この辺りも涼しい物を調達しないとなぁ、なんてことを考える。

戦いや平和、問題解決の事じゃあ無くて、自分のファッションの事に思い耽ることが出来るのは素晴らしい。


とりあえずさっきから階下から朝食の香りが漂って来てお腹が空くので、下に降りよう。


・・・とその前に、

部屋のデスクの棚に並べてある、魔女結晶と結束の剣の欠片が無事である事を確認しないとね。






下に降りると、既に朝食が人数分用意されている。


「「おはようございます!」」


そして、私と同じ孤児院の仲間のケリー君とアンナちゃんが元気よく食卓に座ったまま挨拶をしてくるので、


「二人ともおはよう」


と挨拶を返す。

この二人も、私とマリナさんが出払っている間に、心なしか大きくなったような・・・

いいや、期間的には2、3週間くらいだし多分気のせいだと思う。


「おはよう、ユイちゃん」

「マリナさんおはようございます」


二人にワンテンポ遅れて、マリナさんが両手に焼き立てのパンを抱えながらキッチンからやって来た。

ああ、上の階にまで漂っていた朝の香りはこれか。

無意識に焼き立てパンの香りに意識が向いていると、


「あら、袖はどうしたの?」


と、露わになった私の腕を見て聞いてくる。


「えっと、暑くなってきたので外しました」


それに対しては当然嘘をつく理由も無いので正直に答える。


「そっか、もうそんな時期なのね。そろそろ私も夏服を用意するべきねぇ」

「シスターにも夏服って、あるんですね」

「ええ、と言ってもデザインは変わらず、ちょっと生地が薄手になるだけだけれどね」


そう言えば半袖ミニスカートの修道服とか、見た事無いなぁ。



--------------------------------



朝食を食べた後は町に繰り出す。

目的地はアウフタクトの中心街にあるギルドだ。


レジスタンスだ復興だとバタついていた自治区と違い、こちらは穏やかな街並みが続く。

人で賑わう中心街も、ところどころから笑い声などが響く、朗らかな空気だ。



ギルドは昼夜問わず賑わっているけれど、今日も入り口付近に人だかりができていて、中心部辺りから歓声が起きている。

あれかな、街頭パフォーマンス的なやつかな?

と少し気になってその塊の下の方を掻い潜って見てみると、

その人だかりは輪のようになっていて、その中心で派手な格好の踊り子さんが踊りを披露していた。

それもただの踊りでは無く、魔法を併用し火の粉と雪の結晶のようなものが同時に飛び交う、元の世界では実現できない幻想的な踊りだった。


最も、私の世界であんな恰好していたら即警察コースだけれども。

あ、それは私もか。


とはいえ、ここに来た目的はこれじゃない。

踊り子さんの見学は切り上げて、早々にギルドの中へと入る。


ギルドは、本来のギルドとしての機能とは別に、レストランや居酒屋的な側面も含んでいるため、いつもあらゆる人で賑わっている。

だから、情報収集とか、交流の場としては最適なのだ。

・・・ちょっとお酒臭いのが難点で、たまには公園とか、市場の方に行きたくなる時もあるけど。


そしてここに来た目的はと言うと、


「おーい」


ギルドの座席の奥でこちらに手を振っている人が見える。

そこに居るのはアウフタクト自警団。


私と同年代位のメンバーで結成された、いわばギルドでの人助けサークルだ。

とはいえきちんと報酬を貰い、それで生活しているらしいので当人にとっては仕事だ。


そんな自警団のメンバー達と、私は知り合い関係になっている。


「ユイ久しぶり!!」


中でも一際大きく手を振っているのが、自警団の団長、カイン・レーベンス。

若干暑くなってきたからか、前見た時よりも少し軽装になっている。

カイン君からは、私の魔力を見込んで何度も自警団に勧誘されているのだけれど、私は未だ決めあぐねている。

一応、教会所属だしね。


とはいえ、


「うん、久しぶり」


断るでもなく、クラスメイト位の立ち位置の関係を持っている。

さながら生徒会と部活動位の関係だ。


「最近西のストラド自治区の方ででっかい戦いがあったらしいけど、こっちは平和だよな」

「そ、そうだね、平和な方が良いんじゃないかなぁ・・・?」

「そりゃそうだ」


自警団のメンバーが座る卓につくなりそんな話を振られて動揺してしまう。

一応、まだあの場に私が居たみたいな話は無いようだ。


「ねぇ」


ふと横から声をかけられる。


「前にトリガー式魔導具をあげたでしょ、あれ、どうだった?」


声をかけて来たのは、自警団メンバーのもう一人の知り合い、レナール・エルドレッド・・・先輩。

一応、私の魔法の師匠として、色々教えてくれる事にはなってくれてはいるが、

先輩と言う存在に憧れていて、私が先輩呼びすることを押してくる。

総じて、ありがたいけど、ちょっと面倒くさい先輩、って感じ。

こちらも、黒いゴシックドレスではあるのは変わらないけれど、胸元が少し開放的になっていたり、半袖になっていたりと、夏向きのドレスっぽくなっている。

ぶっちゃけまだ暑そうではあるけど、当人は平然とした顔で着こなしている。


先輩の言う通り、先輩は私に護身用に氷の弾丸を撃ち出す銃・・・型の魔導具を作ってくれた。

暴走体質の私でも扱える構造のね。


「あ、先輩」

「うんうん、やっぱりその響きは良いわ」


先輩呼びしたら、一回りテンションがあがる。

そう言いう意味では、めんどくさくはあるけれど、チョロくもあるかもしれない。


「んで、あの魔導具はどうだったの?」

「う、うん、役には立ったよ?」


名目上は護身用だったけど今回のあれこれ、強い相手が多すぎて護身用としての使い方はあんまりしてない事は黙っていよう。


「そう、よかった!これでまた私の面目躍如って所ね!」

「あははは・・・」

「ところで、何か出先で新しい魔法とかは覚えたりした?」


先輩はテーブルに置いてある大きなパフェを結構なペースで食べ進めながら、私を澄んだ目で見て来る。


「そうだね、属性複合魔法とか覚えたよ」

「え、もうそういう段階?」

「あっちにも魔法を教えてくれる人が居たから」


驚く先輩をよそに、私はローチェ村でリズちゃんに魔法を教わっていた時の事が頭に浮かぶ。

すると必然的に別れも脳裏に浮かんできてしまって涙腺が反応しかけて来るので慌てて止めた。

この場で突然泣き出すのもアレだし、魔女と友達になったなんてギルドの中じゃ言えないし、だからと言ってリズちゃんとの思い出に嘘はつきたくない。


「ま、まあ?魔法はまだまだ奥が深いから、色々と私が教えてあげるわよ!」

「うん、そうしてくれるとありがたいな」


だから今は、こうして得意げな顔で口の端にクリームが付いてる先輩に便乗しておく。

実際魔法に関する知識を付けておくのは大切だしね。




「それでなんだけど」


せっかくだから私も軽食を何か頼もうかな、と思っていたところに、カイン君が喋り始めた。


「ん?」

「せっかく3人集まった訳だし、何か仕事してみないか?」

「えぇ?」


仕事ぉ?


「私、自警団入った訳じゃないんだけど・・・っていうか、自警団、他のメンバー居ないの?」


私この二人しか見たこと無いけど・・・


「い、いや他のメンバーは居るぞ?居るけど、そいつらはそいつら同士でつるんで仕事してるからなぁ」

「・・・カイン君、本当にリーダー?」

「そりゃあそうだよ!元はちゃんとチームを組んでたんだ」

「元は?」


なんとなくリーダーという認識が危うくなりかけている所に、

気になる話をし出し、今度はその話をレナール先輩が繋ぐ。


「そ。半年くらい前までは3人で自警団のエリートパーティ張ってたの。でもある日、残りのひとりが魔導院に入学するとかでオルケスタに引っ越しちゃったのよ」

「・・・魔導院」


確か、王都オルケスタにある、大きな魔法の学校・・・だったはず。


「で、残ったのがこいつと私。2人でも出来ない事は無いけれど、未成年の2人組に回される仕事なんてたかが知れてるからね」

「そ、そうだったんだ・・・」


そんな背景があったんだ・・・


「そう、だから俺としてはユイが欲しいんだ」

「なっ!?」


突然プロポーズみたいな事を言われて動揺するけど、

よくよく考えれば、プロポーズでもなんでもない。

単純に自警団に入って欲しいってだけじゃん。


「その言い方は勘違いさせるからやめなさい」


ほら、レナール先輩もそう言ってる。

そしていつの間にか口元のクリームは無くなってる。


「?」


しかもそれをカイン君分かってないし!


「まあいいや。自警団に入るかどうかは置いといて、一回3人で何かしてみないか?」

「それくらいなら、まあいいけど・・・」


プロポーズじみたセリフは、ただ単に人手が欲しいって事なんだろうね。

まあ、それくらいならやっても良いかな。

今暇だし。


「よっしゃ!じゃあ早速何か探してくるぜ!」


急にテンションを上げたカイン君はそう言って、

ガタンとテーブルを揺らしかねない勢いで立ち上がり、ギルドのカウンターの方へと走っていった。


「な、内容にもよるよ!?」

「最近目立った活動が出来てなかったから嬉しいのよアイツ」

「それは・・・見ればわかるけどさ」

「今私が食べてるパフェと同じ物奢ってあげるから、付き合って頂戴」

「え、いいの!?」


パフェに懐柔される私。

私が来た頃にはもう残り半分くらいにはなっていたけれど、グラスの大きさや形から中々豪華なパフェである事は見て取れる。


「どうせカインの懐から出る事になるから」

「あはは・・・」



暫くしてカイン君が戻ってくると、そこには2枚の紙が握られている。

前に見たギルドの依頼書の筈だ。


「とりあえず3人での仕事は初めてだし、軽めの物を選んできたぞ」


テーブルに置かれたそれは、

"下水道にワニが忍び込んだらしいので駆除してほしい"


「これのどこが軽めなのよ、初めて誘った女子を下水道に連れてくつもり?」

「さ、流石にこれは私も嫌かなぁ・・・」


割と本気で怒っているレナール先輩と、若干引き気味な私。

まぁ・・・だってねぇ。

と思いながら、ストラド自治区ではモールの町に侵入する際に水路を通って行ったのを思い出してしまった。

・・・いや大丈夫、あれは下水じゃ無かった。うん。


「そ、そっか、じゃあこっちだな」


女子二人に猛反対され、なんか一回り小さくなった気がするカイン君は、もう一枚の紙を差し出してくる。


"アウフタクト付近の海岸線に凶暴な蟹が産卵の為に上陸しようとしている、危険なので駆除してほしい"


「カニ?」

「水に縁のある依頼ばっか持ってくるわね」


下水道よりは何倍もマシだけどね。


「カニ位ならなんとかなるかな?」

「情報によると、ハサミだけで牛程の大きさらしいわ」

「大きくない!?」

「だから依頼になるんだろうな」

「で、でも、何とかなる筈・・・!」


流石に魔族だの大樹だの相手してきた私がカニに怖気づくわけにはいかないでしょ。


「じゃ、俺はこれ正式に受けて来るぜ」

「はぁい、あ、あんたのお金でユイにパフェ奢るわよ」

「なっ・・・ま、まあ仕方ねぇ!」


なんか悪い気もするけど、元はといえばカイン君がやりたい事に私が付き合ってるわけだし、

まあいいよね!



そうしてフルーツとチョコがたっぷり乗った美味しいパフェをご馳走して貰った後は、早速ギルドのお仕事に臨む事になる。

お仕事のシステムは、まずギルドでお仕事を請け負って、その詳細を依頼者に聞きに行く。

そして、実際にお仕事をこなすという流れだ。


アウフタクトは大きな港町。

海沿いにまで町々は広がり大きな港や市場が広がっているけれど、その少し外れたところに海岸線がある。

立ち入りは可能だけれどリゾート地としての整備等はされてない。


依頼者の漁師の話によれば、ここアウフタクト近海には"ダイオウガニ"というとても巨大な蟹が生息していて、ごくまれに網に掛かって網が引き裂かれてしまう事があるらしい。

普段はほとんど見かけず、町から遠く離れた岩礁地帯が縄張りらしいのだけれど、なぜか今年は町はずれの海岸線を産卵場所に選んだのか、よく見かけるようになったらしい。

そうなると、アウフタクト近海が生息域になって漁業に支障が出るので狩ってきてほしいと。


なんだか、元の世界でもたまにニュースで聞くような話だ。

温暖化の影響で外来種や天敵が北上し、漁獲量が減る、みたいな話。


それを私たちが何とかしようという話なのだ。



そんな話を聞いてから、件の海岸へとやって来た私達。

一応ここはアウフタクトの町の中という扱いらしく、退魔石で青く光る灯篭のようなものがいくつかおいてある。


「ここに例の蟹が出るって話だな」

「今は居ないわね」


ざくざくと砂浜を鳴らしながら、3人は海岸線を進んでいく。

砂は粗く、ところどころ岩交じりで足場は悪い。

確かにここをビーチには使えないなぁ、とそんな感想を抱く。

目の前に広がる水平線は綺麗なんだけどね。


・・・まぁ、海で溺れて死にかけた経験のある私は波打ち際に近づくのも怖いので、

だいぶ内地側を歩いてはいるのだけれども。


「さて、蟹が居ないんじゃどうするかなぁ・・・」


私より若干海沿いを歩く二人も、手持無沙汰に歩いている。


「現れるまで待つって言うのも暇よね」

「・・・じゃあ、魔法の練習でもしておくとか・・・」


一応、暇つぶしの提案をしてみるけれど、


「あなたのあの魔力なんて放ってたら蟹が逃げちゃうわよ」

「そ、それもそうか・・・」


待ち伏せで騒音を出すわけにはいかないか。

とはいえ他にやる事も無く、ぶらぶらと砂浜を歩いていると、だんだん全身が疲労してくる。


思えば今日も、教会、ギルド、港、砂浜と色々移動してきたし、

この足場の悪い砂浜を歩いているのだからそれなりに疲れる。

あのレジスタンス活動で多少は持久力が付くかと思ったけれど、現実は甘くないようだ。


「じゃあ・・・ちょっと休んでようかな」


一応、2人にそれを告げると、


「ん、わかった」

「今の所やる事もないしね」


と快諾。

それを確認してから、近場にある、丁度いい感じの高さの岩に腰かけた。

椅子じゃないので、岩のゴツゴツした感じがお尻に刺さるけど、立ってるよりマシ。


軽く息を吐いてから、両手をお椀の形に揃えて、そこに水の魔法を発生させる。

そうすれば、そのお椀に水が溜まるから、それ自分で飲む。

最近編み出した、水分の自給自足技。

難点は、手で作る器なので、零れたり飲みにくかったりすることと、これって本当に水分補給になってるのかどうかちょっと怪しい所。



相変わらず海を眺めてうろついている二人を見ながら、飲み切らなかった分を、岩の座ってない所に捨てて、両手をお尻の少し後ろ側に付いてややのけ反るような体勢になろうとしたとき、


・・・?


岩に付くはずの両手の感触はなく、そのまま腕で上半身を支えきれず、


「・・・うわぁ!?」


当初ののけ反る姿勢のまま後ろに倒れてしまった。

キャミソールやスカート、パンツに砂が入り込んでくる嫌な感触が走る。


「どうした!?」

「何急に間抜けな声上げて」


「い、いや、バランス崩しちゃって・・・」


さっきまで海を見ていた二人も慌てて戻ってくる。

急に悪目立ちしてしまって、気恥ずかしい気持ちになりながら身を起こすと、

そこに岩なんて無かった。


・・・ん?


パンパンとスカートのすそを叩きながら起き上がるけど、確かにそこに座るのに丁度良さそうな岩なんて無い。

・・・あの岩は気のせい?

いやでも座ったしなぁ・・・?



状況もあまり理解できていないまま、とりあえずキャミソールに付いた砂を払い落とそうとしたとき、

ズズズズ・・・


と、軽い地鳴りのような音が聞こえ、足元の砂が微妙に振動し始める。

これを見て、あ、なんかマズイなと感じるのと、

二人が「危ない!」「そこを離れて!」と叫んだのはほぼ同時で、


次の瞬間には走り出しの1歩を踏み出していた。

大した反射神経だと思った矢先、、

その数歩目で足がもつれて豪快に2人の元にヘッドスライディングをかました。


「んぶっ」


やっぱ体力無い時にこんなことするもんじゃない。

身を起こしながら背後を振り返ると、


ドォォン!

といきなり目の前の砂が爆発し、

さっきまで座っていた岩が、さっきまで座っていた場所を突き上げた。


・・・違う。

岩じゃない。見た目こそ苔だの何だので岩っぽい見た目だけれど、その形は紛れもなくハサミだ。

吹き飛んだ砂が私達に降りかかってくる事すら忘れてそれを茫然と見て居ると、そのハサミの根元にある者も見えて来る。


「・・・・・・」

「まさか・・・こいつ・・・?」


ハサミの根元にあるものも、まるで岩のようなだった。

けれど、岩から突き出した、目のような球状の触覚も見えるし、何よりその岩には無数の脚が生えている。


どう見ても間違いはない。

私がさっきまで座っていたのは、


巨大なカニだった。

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