第14話:勝ち取った平和・おまけ
ユイ・リクエ・レイフィール
22歳・女性・雷、金、水、氷、光属性
異世界からやって来た、元女子高生。
元から、事故で5年間意識不明で、今20代だったり、
事故の後遺症で中学以前の記憶が無かったり、体の成長が中学生時点止まっていたりと個性の塊だったが、
こちらの世界で常人の600倍の魔力という新たな個性を獲得し、それに助けられたり悩まされたりしている。
魔法に関してはド素人だったが、色々な人に教えて貰ったり、実践経験を積んだりして、
今は簡単な魔法なら咄嗟に出せる位には成長した。
最近はその超絶的な魔力を適当にぶっ放しているだけで割と何とかなってしまう事も多く、少しゴリ押し思想に寄ってきている。
主な技:
サンダースパーク
雷属性
最もシンプルな雷魔法の一つ。
雷の指向の力を込め、ターゲットに雷をぶつける。
特徴は、複数の対象をターゲットに認識すれば、その全てに枝分かれして攻撃できる点。
なので間違っても自分をターゲットにしてはいけない。
バリアー
金属性
金属性の拒絶の特性を宿したエーテルを周囲に展開し、物体の侵入を阻む魔法。
派生技として、そのままバリアのパワーを拡散させ周囲の物体を吹き飛ばすものもある。
実際に物質としての金属が展開されている訳では無いので、実は強度自体は低め。
ユイはその過剰な魔力で無理やり固くしている。
アイスレイ
氷・雷属性
氷属性によって発した冷気を、雷属性の指向の力で方向を収束させて放つ魔法。
圧縮された冷気はより冷たく、より鋭くなるため、氷魔法としては単純な威力は大きい。
エクスプロシヴ・パイル
金・雷属性
レジスタンスの参謀バークレイが考案した、金属性の錬成の力で金属杭を生成。そこにさらに金属性の魔力を充填させる。
それを雷の指向の力で加速させ対象に突貫させ、対象に突き刺さった所でバリアの派生技の要領で刺さった周囲を破壊する攻城魔法。
参考にしたのは鉱山や採石場などで行う小規模な採掘魔法で、ユイの莫大な魔力と長い準備時間があってこそ成り立つ大技。
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マリナ・レイフィール
36歳・女性・土、風、水、木、霊属性
聖堂教会アウフタクト支部を管理するシスター。
聖堂教会でも高位に位置するビショップ級の階級を持っていて、
回復魔法の腕前や戦闘に関する知識は一級品。
教会から貸与された聖遺物を持ち、純粋な戦闘能力でも非常に高いレベルを持つ。
主な技:
癒しの奇蹟
木、水属性。
木属性の生命、成長の力を水属性の浸食の力で相手の患部に流し込むことによって、体の自己治癒能力を活性化させる治癒魔法。
被術者自身の自己治癒能力で回復を行うので拒絶反応はほぼ無いが、局所的な代謝の増加を含むため、施術後に腹が減るのが欠点。
基本的に、これが最もシンプルな他者治癒魔法とされており、最低でもこの2属性を持つものしか回復魔法を扱う事は出来ず、故に他者を癒せる人は貴重。
聖なる十字剣
光・識属性
古来より伝わる現代技術を凌駕する強力な魔導具である、聖遺物の力。
この聖遺物は、濃密な光を宿した粒子を無数に生み出し、思念によって操作することが出来る。
用途は多岐にわたり、粒子のまま周囲に拡散させ辺りの状況の把握、索敵。
剣や矢の形を取り直接攻撃。鎖の形を取った拘束、膜や球状に展開し盾やクッションにする等、幅広い使い方が出来る。
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レイル・ユーリト
18歳・男性・炎、雷、土、水、空属性
ユーリト家の兄。
元々狩人を営んでいて、近隣の動物を狩ったり、バグを討伐するなどしていた。
剣には選ばれなかったものの、レウンが頼りなかったのと、ヴェルス侯爵の敷く体制に反抗心を抱いていたため、レウンに付いていき、レジスタンス入りを決める。
特別な魔法の才などは無いが、持っている魔導銃はただ魔法の弾を撃てるだけではなく、ボウガンの要領で特殊弾を撃つことが出来、高い適応力を持っている。
作戦後は一時的に村に戻り、騎士の影響が少ない森中の村であることを生かして、復興資材の木材輸出の拠点にするために尽力する。
主な技:
ライトニングショット
雷属性
魔導銃の本来の機能。雷を纏ったエーテル弾を発射する。
雷の指向の特性により、非常に高い命中精度を誇るが、あくまで照準は手動。
パラライズスライムショット
水属性
麻痺毒を含む、高粘性のスライムの特殊弾を装填し発射する。
命中したスライムは、水属性の流動の特性により即座に相手を包み込む。
毒性は弱いが、麻痺と粘液によって、生体には高い拘束力を発揮する。
ストラド自治区の辺境の洞窟に住む、アウフスライムの亜種、パラライズスライムの体液を使用している。
ナパームショット
火属性
内部がタンク状になっている銛状の特殊弾に、可燃性の油を充満させ発射する。
着弾地点で弾頭が破損し、漏れ出す油に着火させることによって持続的に周囲に炎を発生させる。
可燃性の油自体、オルケス王国ではそれなりに貴重で、コストは高いが、最初の着火以外魔力の補助なく炎を発生させることが出来る為、自身の魔力に依存しないのが強み
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レウン・ユーリト
15歳・男性・雷、土、金、水、空属性
ユーリト家の弟。少子化の進む辺境の村の貴重な若い労働力として、木こりの仕事に就いていた。
圧政の話は風の噂で届いていたため、嫌な気持ちではいたが自身に何かできる力は無く、ただ話を聞いて心を痛める他無かった。
しかしある日、村近辺の森の奥に安置されていた剣を、バグに襲われた拍子にうっかり抜いてしまい勇者としてこの圧政を打ち破る旅に出る事になる。
因みに襲われたバグ自体はレイルが倒した。
実際の所、レウン自身には戦闘の経験や知識はほぼなく、剣に選ばれたのは、悪を良しとしない心と、木を伐採する技術によるもの。
作戦後は村に戻り、木こりの仕事を再開した。尚、破損した結束の剣は、元々剣が刺さっていた場所に安置した。
主な技:
結束の剣
光属性
古来より伝わる現代技術を凌駕する強力な魔導具である、聖遺物の力。
元々魔導具はどんな人間でも魔力を注げば使用できるが、この剣が使用するのは他人の魔力であり、更に剣側が対象となった他人の魔力出力を強制的に増大させることが出来る。
故に対象となった者の生命が保証できない呪いの剣。
故に使用者を剣自らが選定する機能も付けられているが、それも含めて現代の技術では解析出来ていない。
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アンダリス・デル・マークス
52歳・男性・炎、土、金、木、闇属性
交易都市モールに住むバーのマスター。
元々は傭兵で若い頃は戦鬼とも呼ばれ、複数の身体強化魔法を併用し、敵陣を殲滅する豪胆な男だったが、当然体への負荷は大きく、40後半で引退。
その後はバーを経営していたがヴェルス侯爵の圧政により酒が禁じられ、実質的にバーは廃業。
その圧政に屈するものかと、廃業したバーを隠れ家に、バーの常連だったアリッサを引き込んでレジスタンスを結成する。
作戦後は閉店したバーを再開し、解放後の人々の仕事後の憩いの場になっている。
主な技:
トリプルブースト
炎・土・木属性
体の機能を強化する身体強化魔法は、陽系(炎や水など、現実で視認できるものを司る属性)魔法すべてに用意されているが、この魔法は3つの強化魔法を無理やり同時に使用し、大幅な身体能力強化を実現させる。
体への負担が大きく、正規の魔法としては認定されておらず、傭兵や一部の裏組織などでのみ流通されている、非合法な魔法。
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バークレイ・マルス
28歳・男性・炎、水、氷、風、識属性
モール在住の魔法研究家。
ストラディウムの大学院を卒業する秀才だが、
魔法の研究は趣味で、バー横の薬屋で仕事をしながら研究に明け暮れていた。
ヴェルス侯爵の圧政が始まり、一定以上の魔法が禁じられ、それに反旗を翻してアリッサに勧められたレジスタンスに所属。
以降参謀としてアンダリスと共に作戦立案を担当する。
薬屋で働いていると、よく隣のバーで酔ったアリッサがウザ絡みしてくるのでレジスタンス以前から面識はある。
一応、アリッサの剣の腕は認めていたが、性格はあまり好きでは無かった。
作戦後は、主要人材の消えた王宮を代理で管理する役職につき、一時的に執政者として自治区を取り持つこととなる。
主な技:
フリーズ
氷属性
一定の範囲に強力な氷属性の冷気を発生させ、その範囲を凍結させる。
その氷は氷属性の固定の力が効いていて、通常より強固な氷となる。
一般人が使うにはやや重い魔法の為、バークレイはそれをアレンジし、3段階の濃度を用意していた。
インパクト
炎属性
炎属性の拡散のエネルギーを強く持つ火種を配置、それを爆破することで周囲の物を吹き飛ばすエネルギーと高熱の炎を発生させる。
炎属性の魔法としては比較的ポピュラーな魔法だが、やはりアレンジによって雷の力なしにある程度の指向性を持たせることに成功している。
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アリッサ・アマツジ
27歳・女性・炎、土、風、木、幻属性
モールに住む女性。極東地域の血を引いていて、名前も東方の規則を用いている。
交易商人の護衛をして生計を立てていた。
極東地域の武術を習得していて細身の片刃剣のみを用いる戦術が特徴。
性格的には、豪快、適当、直感的、といった感じで、終わり良ければ総て良し的な思想の持ち主。
無類の酒好きでもあり、仕事を終えてはバーに入り浸り、酔って隣の薬屋のバークレイに絡むのが通例。
バークレイに対しては、性格は普通だが顔と魔法の才は良いので全体的には好意的。
ある日突然、仕事と酒を奪われて、生きる為にレジスタンスに加入する。
作戦後は代理執政者としてバークレイの近衛兵に就任。隻腕となった今、新たな武術として抜刀術を模索している。
主な技:
一刀破断
属性無し
極東武術による剣の型の一つ。
剣の振りと体捌きを合わせ、非常に重い一撃を放つ。
魔力を使わずに、身体強化魔法に匹敵する威力を発揮できるため、魔法が苦手なアリッサのメイン技。
風林火山
風・木・炎・土属性
それぞれ特定の状況の対処に特化した4つの魔法、4つの型を1刀に集約し、あらゆる状況を1撃で対処できるという極東武術における奥儀の一つ。
・・・なのだが、アリッサが使うそれは完全に未完成で、4属性の魔力を何の工夫も調整もなくぶっ放しながら斬り付ける、ただのゴリ押し技と化している。
一応破壊力だけはあるので、騎士の衝撃波を中和するのには役立っていた。
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イルフリード・エストリベルグ
39歳・男性・雷、金、土、氷、光属性
元、ストラディウム城の護衛騎士。
使命感と慈愛に満ちた性格で、聖堂教会の信徒でもあった。
周辺の村々の状況を調査する任務に就いていた時、バグに襲われた仲間を庇ったことで負傷、
仲間の騎士を先に帰しモールの病院で療養を受けて居た時、例の日を迎える。
城は陥落し、仲間の詳細は不明。そんな中でイルフリードは、落ちた城を取り戻すという使命の元、レジスタンスに加入した。
作戦後は、生き残った騎士と共に騎士団を結成。各地の町村を回り状況の確認に奔走している。
主な技:
ディバインシルト
光属性
盾に光属性の魔力を集め、光属性の持つ創造の特性で盾の表層にもう1枚光の盾を生み出す。
創造の特性は扱いが非常に難しいが、モデルとなる盾を用意することで、創造のコストを大幅に軽減し、実戦に耐えうる魔法にしている。
アイアンハート
金属性
全身に金属性の魔力を充満させる、金の身体強化魔法。
拒絶の力によって全身が衝撃に対して非常に硬くなり、相手の攻撃を受け止める。
尚、騎士としての訓練ではこれを無しで相手の攻撃を受け止める実力を持つことを基準にしていて、
その参考の為に使うかどうかを問わず習得している騎士は多い。
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アル・ドローム
17歳・男性・炎、風、水、氷、時属性
元々はヴィクティア帝国の諜報員。
潜入、工作、暗殺、そんな仄暗い任務を遂行するための訓練を幼いころから続けていたため、年齢と比較して戦闘能力は非常に高い。
オルケス王国内の内情調査の任についていたのだが、現在帝国側の作戦司令官と連絡が付かず、今は実質情報収集をしつつ町に住んでいる形になっていた。
ただ、今の状況はこの自治区自体の破滅の危機であるので、レジスタンスに協力している。
任務への障害になるため、意図的に感情表現は控えめにしているが、大規模な魔法を使う時にはやや素が出る。
作戦後も、司令官との連絡は相変わらずつかず、連絡があるまでは各地の情報交換役兼火事場泥棒ハンターとして、ベルと共に自治区を駆け巡っている。
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ベル・ドローム
17歳・女性・炎、風、水、氷、時属性
アルの双子、
珍しく二人で魔力を共有できる体質であり、アルと二人一組で任務を行うよう訓練されているため、アル同様能力は高い。
司令官と連絡が付いていない件については、実は見捨てられたのではないかと少し不安になっている。
実は素で喋るとアルとだいぶイントネーションが違うため、意図的にアルに似せている。
作戦後もアルと共に活動を続けているが、服装やイントネーションを変えアルと見分けられるようにしている。
主な技
ファントムツイン
属性無し
技というよりは戦術。
それぞれ近距離に適した武具と中距離に適した武具を持ったアルとベルが、細かく立ち位置を入れ換えて相手に適切な間合いを取らせない戦闘技法。
双子な上魔力特性も同じなので識魔法でも識別できず、見抜くことは非常に難しい。
リアクト・ストップ
炎・時属性
一定の空間の時間を停止させ、炎の拡散の力によってその空間内で起きたあらゆる事象をその空間全てに適用させる魔法。
発動時に空間全てが燃え盛るように見えるが、実際は拡散の力を高めた炎属性のエーテルであり、実際に空間が燃えている訳では無い。
空間規模での時間停止は非常に高度な魔法であり、事前の魔方陣の準備と大量の魔力を要求する秘大魔法。