第4話 戦闘訓練
本日2話目の投稿です。
読み飛ばしにご注意ください。
箱庭の整備が完了してから半年が経過したが、実はまだ1度も詩篇蒐集は行っていない。
理由は単純で戦闘技術の習得に当てた為だ。
箱庭での生活は真っ黒会社に勤めていた以前と異なり非常に有意義なものである。
畑に植えた小麦は植えた直後に収穫は出来なかったが、《世界の核【ワールド・コア】》を使うことで解決した。
何故か普通に取り出せたのだ。
その為コレットが腕によりをかけて食事を提供しくれる。
焼きたてのパン、取り立ての野菜、湖や川から取れた新鮮な魚。時々森で獲れたウサギやイノシシの肉が並ぶ。
魚や動物が何故生息しているのか疑問ではあったが、美味しく頂けるので途中で考えるのを止めた。
因みにウサギやイノシシは俺が戦闘訓練の一環として仕留めてきたものだ。
戦闘訓練といえば、この半年である程度スキルの使いかたが判明した。
要約すると『能力創成【スキル・クリエイト】』は予想以上のチートスキルだった。
箱庭の生活初期はメタトロンの蔵書から格闘技や槍、棍、杖術の武芸書を読み漁った。
長物中心なのは完全近接戦となる剣や刀といった武器がおっかなかったせいだ。
チキンと笑うなら笑えばいい。
ある程度の距離で戦うほうが落ち着いて対処可能だと思ったのだから仕方ない。
結果、読書中に『能力創造【スキル・クリエイト】』が発動した。
俺が理解さえすれば、別に能力を使わなくても良いらしい。
因みに、現在のステータスは…。
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名前:ジークフリード・ランベルト
種族:準神
契約神:メタトロン
固有スキル
異界の扉【ワールド・ゲート】
神の眼【アイズ】
能力創造【スキル・クリエイト】
早期熟練【スキルアップ】
武芸スキル
斧術Lv7
槌術Lv5
槍術Lv8
棍術Lv8
杖術Lv7
格闘術Lv5
操気術LvMAX
法術スキル
不死者召喚【サモン・アンデット】LvMAX
妖精族召喚【サモン・フェアリー】LvMAX
錬成スキル
武器製作
防具製作
ポーション製作
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法術スキルが両方LvMAXな理由は不明。
確認した時には最大だっったためだ。
「また型稽古?
君も飽きないね〜」
家の裏手に作った演習場でいつも通り型稽古をしていると、木陰で読書しているメタトロンが声を掛けてきた。
机の上には本、お茶、クッキーが置いてある。
食事しなくても大丈夫とか言って無かったか?と突っ込みたくなるが、実は我が家で一番大食漢はこいつだ。
何処に入るのかと疑問に思うほど食べる。
まぁ、コレットが嬉しそうなので放置しているが…。
「詩篇蒐集に行かなくてもいいなら止めるがね。」
「それはとても困るから続けてくれて良いよ!
しかし、ハルバートと得物にするなんて思わなかったよ。」
「ハルバートは斧、槍、槌の特性があり、且つ棍や杖としても応用力がある。
因みに、俺が居た世界では銃が登場する迄は戦場最強武器だったはずだぞ。」
まぁ、建て前は応用力がある長物武器だからなのだが、実際は子供の頃に親と行ったイギリス旅行で初めて目にしてから虜になっていたからだ。
いつか自分で振り回してみたいと思っていたのだ。
「さて、実践訓練始めるから巻き込まれるなよ。」
「はいよ〜。」
メタトロンは呑気に返事をしながらプラプラと手を振っている。
「『不死者召喚【サモン・アンデット】』スケルトン軍団召喚!!」
召喚により20体程のスケルトンが現れる。
兵種は片手剣に盾持ちが10、斧を装備したのが4、槍が4に弓が2だ。
まずは近くの片手剣持ちに牽制の突きを見舞う。
盾で逸らされたところをスパイク部分で盾ごと殴打し道をこじ開ける。
1対多の場合はまず遠距離武器から潰すのが定跡のはず。
下手に乱戦になっている所を狙撃されると避けきれないからだ。
「邪魔だぁぁぁ!」
弓兵を守るように前に出てきた斧持ちと盾持ちを棍術で打ち倒し、矢を番えていた弓兵をスパイク部分で殴り飛ばして沈黙させる。
後ろから近づいてきた斧兵は石突き部分を用いて巻き込んで引き倒し、蹴りで頭蓋を粉砕。
弓兵からの狙撃は斧部分を盾代わりにて弾いてから間合いを詰めて捻りを加えた突きで粉砕する。
残り15体。
包囲するように動き出したため、槍兵のいない方へ突貫して包囲網をこじ開ける。
この際に槌術で2体ほど頭蓋を砕いておく。
ハルバートは長柄武器だが、柄の持ち位置を変化させる事で近接戦闘にも対応可能な所が素晴らしいと思う。
槍衾を形成して襲ってきた所を捻りを加えた突きで応戦。
斧部分があるため実際より範囲が広めの迎撃となる。
およそ30分程で全てを粉砕して実践訓練を終了する。
まぁ、無傷とは行かないのはしょうがない。
四肢欠損でもメタトロンにより回復可能なのは検証済みである。
2度となりたくは無いが…。
正直、治らなかったらと思うとゾッとする。
「最初はスケルトン1体にも苦戦してたのに、結構様になってきたんじゃない?」
「まぁ、これなら一度詩篇世界に降りてみるのも良いかもしれないな。」
「ぉ?やっとその気になってくれたかい?」
「詩篇蒐集になるかは解らないがな。
それに誰が詩篇主人公か解らないまま降りても意味がないしな。」
「じゃぁ、そこは帰って来るまでに何とかしておくよ。」
「ん?何か良い手立てがあるなら任す。
俺は明日にでも一度降りて色々試してくるとするよ。」
「了解。
じゃぁ、そろそろ晩御飯の時間みたいだからもどろうか。」
メタトロンにそう言われ振り返るとドリーとエマ、コレットが呼びに来る途中だった。
さて、今日の晩御飯のメニューはなんだろうか。
次でメインヒロイン登場予定です。