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黒猫、眠らせる。

かなり久しぶりの投稿です。




()(さか)破壊(はかい)(ほのお)


()ぜろ刹那(せつな)


(ゆう)()へー…】




(かせ)の鍵穴に片手の人差し指と中指で軽く触れ呪文を構築する。

鍵穴から火の魔法で干渉、中の構造を溶かす(?)というか破壊するイメージをした。


そうして両手の(かせ)を破壊していく。














バチッー


『…ん、外れた。手に不具合あるか?』



「…いや、大丈夫そうだ。ありがとう。」




無事枷(かせ)を外し手の状態を聞くとその場で手を振ったり、回したりして具合をみたあと問題無さそうに礼を口にした。





『ん。』



それを聞き大丈夫だと判断したわたしは立ち上がり彼から一歩距離をとる。




『…さて、その格好じゃ不便だな…。んー…』




それに加え、もう一度彼の服装を観察してブツブツ考えながら魔法練習中に亜空間(アイテムボックス)と繋げておいた肩掛けカバンの中を漁ってあるものを引っ張り出した。


『まぁ、ないよりはましか。』


「…?」



わたしが取り出した物は(おそ)らくアルミスが初期装備として入れてくれただろう予備のローブ。


今わたしが着ているのは膝丈だが、こっちは足首辺りまでの丈だ。目測でわたしより10㎝くらいは高い身長に細身だが筋肉質の彼には少し窮屈かも知れないがないよりはましだと判断した。


それと森を散策中に採取したリオルとオラン、グレル(ブドウのような甘酸っぱい水分が豊富な実)を一緒に取り出す。





『ん。』

バサッ

「!?なんだ…?!」



とりあえず、素直には受け取らないだろうから頭からローブを(かぶ)せて、その他は地面に布を敷いてその上に置くことにした。


急に視界が暗くなって焦ってたようだが何とか頭だけ脱出出来たようだ。



『それちょっと窮屈(きゅうくつ)だろうけど我慢して。あと返却不要だからお好きにどうぞ。それと消化に良いものを食った方がいい。少ないがすまん。』




「いや、充分過ぎるし!てか流石(さすが)に受け取れねぇよ!」



まくし立てるように言うと、(あん)(じょう)(あせ)ってる反応が返ってきた。耳とかパタパタしてるし…


あの耳…犬かな?いや、狼かも…?



とか、あらぬ方向に思考が行きつつもなんかめんどくさくなってきた←











『…この世に偶然はなく、物事は必然的に起こるらしい。』


「…?」


わたしは唐突(とうとつ)(つぶや)く。

それにピクリと小さく反応して小首を(かし)げながら此方(こっち)に注目してきた。




『目の前で起こっている物事に無駄なことはなくて、何かしらの意味があるらしい。だから、君との出会いは必然だったんだと思う。


君が追われてこの森に迷い混んだのも、そこにわたしが居て君を助けたのも。それぞれがその瞬間に考えて感じて導き出した結果であって、それは偶然が重なっただけかもしれない。


でも、君が助かるために此処(ここ)に引き寄せられたのかもしれないし、目の前で消えそうな生命(いのち)を助けるためにわたしが此処(ここ)に居たのかもしれないと思うとこの出合いは偶然じゃなかったかも。


それに誰に強制される訳でもなく自分で思考したり、最善(さいぜん)模索(もさく)し思うままに行動することはその人の“自由”だ。


わたしは“自由”を縛るのも縛られるのも好かない。それに恩を売るつもりもないし、恩は与えるものだ。与えられたものなんだから、貰った恩は返さずに同じように困ってる人に与えるなさい。

()い行いは(めぐ)って自分に返ってくる。




まぁ長くなったが、言いたいことはつべこべ言わず受け取れってことだ。』


ポカーン

「……、」




あー、久しぶりに長く話したかもしれない。疲れた←

とりあえず、ぶっちゃけ気を使われるのがめんどくさくなったのだ。


もういっそのこと強制的に眠らすか。ボーッとしてるみたいだしそうしよう←


決めたら即実行。さっき離れたぶんもう一度近づき、少し屈んでから顔だけ出ている人の頭に優しく触れた。

ちょっとビクッとしたが拒絶はしないらしい。それを良いことに頭てっぺんからケモ耳の付け根まで一撫して毛並みを堪能しつつ、魔法を展開した。



『…とりあえず寝たほうがいい。


【闇の(かな)でし旋律は

安寧の祝福

安らかな時の中

“眠れ”】


おやすみ。』




魔法をかけられ一瞬目を見開きびっくりした様だか、徐々に瞼が落ちていき、身体から力が抜けていった。


その身体を倒れないように木に寄りかからせ、頭をもう一撫でしてから立ち上がりその場をそっと離れた。




いつもより長め

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