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黒猫、終わりと始まり

2016/2/21開始


「……(ジー」


『……、』


《…ニャー》



突然だか、今わたしは真っ白な空間で目の前の者を無表情で凝視している。


どうしてこのような状況になったか説明するには、少し(?)時間を遡らなくてはならないが、何分(なにぶん)めんどくさい…、がとりあえず悩んでるのもめんどくさいので振り返ろうーー…







































あ、振り返る前にわたしが何者か気になるだろうから自己紹介をしようか。


わたしは美月日和(みつきひより)、性別女、ちょっぴり背が高くて(196cm←え?w)、黒髪に黒に限りなく近いアメジストの眼、常に無表情な25歳、極普通の人間だ。趣味はかわいいものを愛でること。座右の銘は思ったことはとりあえずやってみる。その反面結構めんどくさがりでマイペースなのが玉に(きず)。特に気にはしてないけどね。



ま、こんな感じで本題に戻ろう。


この状況になったのには1匹の猫が関係しているーー…





















































その日は雲1つない青空で、私が道端を歩いていると1匹の白猫が道路を横断しているところだった。


平和だなぁーとか考えていたわたしだったが、猛スピードのトラックが猫に向かって来るのが目の端に映った。


わたしは無意識に走り出し、陸上競技のハードルの如くガードレールを跳び越えて呑気に横断してる猫を抱え、再び走り出そうとしたがもうすぐそこまでトラックは迫っていて、あ、ぶつかるわと思った時には強い衝撃と共にしばしの浮遊感の(のち)地面に身体が強く打ち付けられた。


トラックにぶつかってからも白猫だけはしっかり抱えて衝撃から守るように抱き込んでいた。


意識が朦朧とする中、抱き込んだ白猫を覗き込む。


「…大丈、夫?」


《…ニャー、》


そこには無傷の白猫が猫にしては珍しく目を見開いているところだった。



「…そぅ、よかっ、た…、くる、ま…きをつ、けな…?」


なんとか無事を確かめたわたしは、瞼が下がるのを感じて、あ、ダメだわと悟った。どんどん身体も冷たくなってきてそこで私の視界は暗転したーー…


《ごめんなさい、》



暗転する間際、少年の様な声が聞こえたきがしたーーー……












































…ーーーっていうのが最後の記憶で、次に意識がはっきりした時わたしは真っ白な空間に1人立っていた。


上も下も右か左かさえもわからない果てしなく真っ白な空間。

試しに歩いてみると地面を踏む感覚がなく、ふわふわ浮いている様だった。


そんな感覚をある意味楽しんでいたが、わたしは何かの気配を感じて足元を向いていた顔を上げた。




「………(ジー」


『………、』


《…ニャー》



それで冒頭に戻る訳だが……、目の前には助けたはずの白猫と小柄で金髪にエメラルドグリーンの瞳をした女神っぽい人がいた。なんで女神っぽいかって言うと神話に出てきそうな服装と身の丈程の杖を持ってたからかなー。そんなことを考えていると女神様(とりあえず)に話しかけられた。


美月(みつき)日和(ひより)さん』


「…ん?」


その声は耳からではなく、直接頭に響いてくるような不思議な声だった。そして、次に発した言葉は悲しそうに響く。




『…大変申し訳無いのですが、あなたは前世でお亡くなりになられました…、』


「?そうみたいですね?」



わたしは普通に返した。あ、女神様は目を見開いてる。



『えっ、あの、驚かれないんですか…?』


「はい。得には。それよりその猫ちゃんはわたしが助けた仔かな…?」


《ニャー!》


わたしは、さっきから気になっていた事を口にだすと白猫はそうだよと言わんばかりに一声鳴いた。そしてそれに続き女神様が俯き謝ってきた。


『はい、その件で日和(ひより)さんには謝らなくてはなりません。』


「ん?何故?」


『…実は、この仔私(わたくし)の使い魔なのですが…、何分気ままな仔でして日和さんの住んでいた世界にも散歩に行っていた様なのです。そこで浮かれてしまい、気配が近づいていることにも気づけなかったとのことで、日和さんが偶然通りかかってくださり助けて頂いたのですが、、本来あの時日和さんは命を落とす筈ではなかったのです…。』


そう女神様は切り出すと説明してくれた。


わたしが亡くなった理由は大まかに2つ

1、使い魔は本来一般人には見えないらしいが、何らかの原因て見えてしまったことによって使い魔を助けたこと。

2、女神様もわたしを助けようとしたが、わたし自身前世に未練がなかったため、肉体から魂が剥がれやすかったとのことだ。



『ですので、日和さんの死は誤りだったということになります。』


「へぇー…」


『へっ?反応が薄くはありませんか…?』


「そうか…?だって、なんか見えちゃったし?たとえ使い魔だろうがなかろうが目の前で起きたことで身体が勝手に動いたし。その後で助けようとしてくれたのに前世に未練がなかったのはわたしなんだし。貴方は悪くないだろ。」


『で、ですが!』



目の前の女神様はわたしの反応に目を白黒させてあわあわしている。それでもわたしは言葉を続けた。




「女神様?貴方は【覆水盆に返らず】っていう言葉知っていますか?」



『?知識としてなら知っています…、起こった事象はどうやっても戻すことは叶わないということだったかと…?』



女神様はわたしの唐突な質問に戸惑いながらも答えを提示した。




「そう一度起きてしまった事は決して戻すことができないというもの…、ですので、戻すことができないのであれば後は進むのみ。いつまでも立ち止まってはいられないのです。」


わたしは言葉を丁寧に紡ぎ女神様に語りかけた。


『…覆水、盆に返らず…、……確かにそうですね、、ふふ、ありがとうございます。新しい知識、考え方、勉強になりました!』


女神様はわたしの言葉を噛みしめるように呟きながら微笑んだ。

それは女神のように…、って女神様なのだろうけど。



『それと、私決めました。今から日和さんを私の創った世界へ転生させて頂きます!』


「ん?何故?」


『戻れないなら進め!です!送る筈だった人生を私の世界で謳歌(おうか)して頂きたく思います!それに伴い私から心ばかりの特典を添えさせて頂きますのでご心配なく!』


そう言って女神様は笑顔でわたしを見上げてきました。笑顔がきらきらしてます。まぶしいなぁー



なんとなくはじめてしまった…

どうなるかはわたしにもわかりませんww

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