初期印象最悪な男
読みにくい点がありましたら教えて頂けると幸いです。
「立てますか?」
声の主は、優しく声をかけてくれた。
「あ、ありがとう」
そう言って立ち上がると不意に、ズボンがずり下がった。
よく見るとベルトに爪で抉られたようなあとがある。
間一髪だったんだな…
あの生物は一体何だったんだろうか。
あんな生物は見たたことがない。
赤い爪、血走った目、かすかに見えた口の中には火が燻っていた。
あんな生物がこの世に存在するのだろうか。
まるで、おとぎ話に出てくる魔物だ。
しかし、そんな「それ」を倒した少女はただ者では無いはずだ。
この子は何者なのだろうか、
そう考えていたところでハッとした。
自分の格好を見直してみる。
完全にズボンが下までずり下がっている。
少女の方を見て見ると、
少女はそれを見て凍っていた。
やべぇ…俺完全に露出狂じゃねーか!
いつもはトランクスなのに今日に限ってブリーフ
さらに追い討ちをかけるように、白ブリーフである。
そんな、どう見てもその手の人にしか見えないような格好で少女の前に立っているのだ。
もし、周りに人が居たら、まず間違いなく即座に通報されるであろう。
「す、すいません」俺は慌ててズボンを履き直した。
少しの後、解凍された少女の口からは、
「サイッテー。」
と辛辣な一言が放たれた。