勢力戦勃発2
ここは赤の領域中央拠点の作戦室。
「隊長!敵中央拠点に混沌、氷帝、銀虎、炎龍の姿を確認しました!」
テーブルに足を乗っけてだるそうに椅子へ寄りかかっている女は部下の報告に耳を傾ける。
「ん~…?なんでそんな化物達がこんな守りの拠点に来てんだよ」
「そ、それは分かりませんが……」
女は酒の入ったグラスをテーブルから取るため座り直す。
赤紫の髪は長く、くせ毛なのか毛先が少し跳ねている。釣り上がった目は赤く、唇を彩る口紅は全ての男を屈服させるような魅惑があった。
スラリと伸びた身体はスレンダーながらも付くとこ付いているようで、身長はクレアと同じくらいかもしれない。
全体的に紫色の服を好んで着込んでいるこの女性は、赤の領域中央拠点を任されたプレイヤーだった。
「てっきりうちの拠点はダラダラ泥沼戦争を続けるもんだと思っていたんだけどねえ……」
「やはりあのプレイヤー達では戦線を維持出来ないようです。むしろ氷帝達が暴れ回るせいでこちらの士気が落ちる一方ですね」
「そりゃ4世代目の雑魚を使ってんだから当然だろうよ。これで氷帝達を足止め出来たら裸で踊ってやろうじゃないか」
「隊長……おふざけも程々に…」
「けっ!冗談も通じねえのかよ、お前は」
「すみません、どうも自分はつまらない男のようでして」
「まぁ今夜はいい。おい、今何時だ」
「今は22時ですね」
「あと4時間で今夜の1戦は終わりか」
「そのようですね」
「下で休んでいる3軍出しておけ。それで今夜の1戦を乗り切ってみせろ」
「了解しました!」
部下の男がいなくなると女性はまた両足を椅子にどっかりと乗せる。
「………くっくっく……なぁんだ…クレアの野郎がいやがるのか。血がうずくねえ……アンタもそう思わないかい?なぁ、ヘルヘイム」
『………』
「それにクレアの他に混沌、銀虎、そしてあの炎龍までいやがる。あぁ……早く戦いてえもんだ」
作戦室を灯す火の灯りが突然激しく燃え広がった。
「失礼します!」
「し、失礼します!」
颯太と詩織はノックもせずに加山がいる作戦室へ駆けこんだ。
「おや?どうかされましたか?」
「加山さん!今前線で戦っている人達以外全員拠点近くまで下げてください!」
「どういうことですか?」
颯太の尋常ならない焦りに加山はメガネをかけ直しながら尋ねる。そして颯太は自分が感じたことと敵の様子を加山に全て話した。
「なるほど……相手は今夜の1戦を捨ててきましたか……」
「はい。それも4世代目の神器を持つプレイヤーを捨て駒として使っています。今俺達が全力で殴り合うのは得策ではありません」
「そうみたいですね……やり方は汚いですが、相手もなかなか侮れないようです」
加山は颯太と詩織が気付かないよう一瞬だけ眉を寄せたが、すぐいつもの表情に戻って外に待機している部下を呼んだ。
「これを前線のすぐ後ろで待機している皆さんに回してください!」
「了解しました!」
「では!俺達も前線に戻ります!」
「待ってください!」
2人が踵を返して作戦室を後にしようとした時、加山は2人を呼び止めた。
「はい?」
「君達のグループは拠点待機してもらいます」
「ええ!?そ、それどういうことですか!?」
「君達は言わばここの拠点の切り札。それに今夜の1戦が相手の偵察なら尚更君達の能力をこれ以上相手に知られるわけには行かないんです。僕の指示に従っていただけますか」
「了解しました」
「颯太はそれでいいの?」
「あぁ、構わない。それにここのリーダーは加山さんだ。指示に従おう」
「ありがとう。これは君達が帰ってきたら作戦の練り直しになりそうだね。あぁ、それと2人はもう拠点にいていいよ。僕の部下を伝令に遣わせましたから」
2人が部屋を出て行くときに加山はにっこりと笑ってそう言った。
「ん~相手の方が一枚上手だったね」
「そうだな。戦いは拠点作りの時から始まっていたようだ」
作戦室を後にし、颯太と詩織は廊下を歩いていた。
「よう2人さん」
曲がり角から出てきた5人組は颯太と詩織の道を塞ぐ。
「何の用だ」
「あれ~?お前らって最前線で戦っていたんじゃねえの?」
「緊急の用事があったから戻って来ただけだ」
颯太は挑発めいた言動に冷ややかに対応しつつ詩織を背中に隠す。
「お前らはいいよな~。なぁんか1世代目、2世代目だからと言って特別扱い受けちゃってさ~」
「別に特別扱いをしてくれと頼んだ覚えはない。行こう、ティア」
「う、うん……」
怯えてしまっている詩織の手を引いて反対側の階段を使うため颯太は歩き出す。
「おっと待ちな!」
「きゃっ!?や、やだ……颯太!」
リーダーと思われる男が詩織の空いている手を引っ張った。
「あれ、お前結構可愛い――――ぶべッ!?」
詩織が泣きそうな声で颯太の名を呼んだ瞬間颯太の瞳から光が消える。
リーダー格の男が詩織の手を引いた瞬間颯太は彼女の手を離し、飛び膝蹴りを男の顔面に叩き込んだ。
「おぐほッ!?おおおお……!??!」
リーダー格の男が膝から崩れる前に颯太はすぐ隣の太った男のどてっ腹を凹ませる蹴りで床に倒し、追撃の両膝踵落としを叩き込む。
「はっ!?て、てめえ!いきなり何を―――いぎッ!?がは…ッ!?」
今まで茫然と見ていたモヒカン頭の男が颯太の背後から羽交い絞めにしようと襲い掛かる。しかし、彼は身を低くしてモヒカン男が頭上に来た瞬間顎に強烈な頭突きをかまし、そのまま回転を生かして鳩尾に肘を捻じりこむ。
「う、嘘だろ……なんだよお前……」
「ひいいい!?」
「まだやるのか。やらないならお仲間さんを連れてどっか行ってくれないか?」
残った女のプレイヤーは完全に腰が抜けてしまっており、後ずさりするだけだった。
「………ティア、行こう」
「うん……」
颯太は震える詩織の手を取って今度こそ階段を下りて行った。
「あいつなんだよ……マジこええよ…」
「神器を使わず……ひいい!」
ガタガタと震える女達は床で涎を垂らして気絶している男たちを見てより一層身体を震わせた。
「は、早くこいつら連れて行ってどっか行こうよ……もうあんな奴らがいる拠点何て御免だ!」
「そ、そうだ……ここから早く離れよう…」
「ねえ、どこ行くの?」
突然二人の耳元に可愛らしい少女の声が響き渡った。
普段なら絶対に怯えもしないガキの声だが、何故かこの少女から放たれる言葉はどこまでも冷たく、恐怖心を煽る。
「ねえねえ、私の質問に答えてよ」
「あ……あぁああ……」
「それじゃわかんないなぁ……」
「ひっ!?は、腹からて、手が……ッ!??!!」
ぐちゃぐちゃという不協和音が誰もいない廊下に鳴り響き、金髪の少女レーナは女の背中から手を突き刺して腹の中を弄んでいるのだ。
「うぎゃ――――――!?!!」
「しー……颯太に聴こえちゃうよ。騒ぐのはダメ~」
可愛らしくマシュマロのような唇に人差し指を立ててレーナは真っ赤に染まるはずのない手を引き抜く。
「ん―――――!!んんん――――!!!」
「口塞いでもやっぱうるさいな」
グチャ――――レーナはまるで蚊を握り潰すかのようになんとも思わず女の首を捻り潰した。
「うふ、これで静かになったね」
「や、やめてくれ……わ、悪かったよ…!あいつらに手を出したのは悪かった!!でも提案したのはあたしじゃないんだ!この男で!」
「別に誰だろうと関係ないよ」
レーナは血がべっとりとついた右手で腰が抜けて動けない女の顔に手を当てる。
「や、やめてくれよおおお!!」
「だからうるさいってば」
「わ、分かったッ!静かにする!だからこんなことやめてくれッ!」
「うるさいじゃん」
「うぼおお―――!?」
レーナは目を細めながら左手を女の口の中へ突っ込んだ。
「どうしてこんな事になったのか分かる?」
「うぼ!おえ――――!!!!」
「んとね、まぁ颯太に危害を加えようとしたのもあるんだけど」
レーナはいつもと変わらない調子で天井を仰ぎながら、今も手を突っ込まれて涙嗚咽交じりに叫ぶ女に目もくれず呟く。
「なにより私のストレス発散かな?」
「アアアアアアア―――――――!?!?!?!!」
レーナは左手を口から引き抜くと女の両目を同時に抉り取って握りつぶした。
「あ~うるさいなぁ……ねえ、今あなたの頭の中で怨念の叫びがずーーーっと聞こえていると思うけど、どんな気持ち?あ、今なんで目を抉ったかというとね?痛みでその怨念を少しでも和らげることが出来たらな~っていう私の優しい優しい―――ってなに?もうダメなの?」
「んん………」
口から泡を吹き始めて白目を向いて倒れている女を見てレーナはつまらそうに視線を外す。
「はぁ……これっぽっちの混沌も耐えられないなんて……ホント脆いなぁ…」
血が飛び散り、首の骨の砕ける嫌な音を廊下に鳴り響かせたレーナは女の首があった場所から足をどかす。
「さてと、あとはこの3人だね」
レーナは天使のような笑顔を浮かべて楽しそうに呟いた。
「大丈夫か?ティア」
「うん……」
輝光の騎士団に与えられたブリーフィングルームで、すっかりと意気消沈してしまった詩織をどう慰めたらいいものかと颯太は悩んでいた。
『しかしレーナはどこ行ったんだ…?トイレに行くと言っていたが、この世界にトイレはなかったはずだぞ……あ、違う違う……今は詩織のことだ』
元々人付き合いが苦手な詩織にとってあの場面は余程彼女に精神的なショックを及ぼしたに違いない。
それに詩織は姉の恵理によれば苛めを受けていたという。それが男子からなのか、それとも女子からなのかは分からないが、もしかしたら苛めの記憶を蘇らせてしまったのかもしれない。
さてそうすると今の彼女はとてもデリケートな状態にある。
まず自分がすべきことは――――!
『ティア、まずは落ち着いてお茶を飲もうじゃないか』
いやいや、それは流石に落ち着き過ぎだろう。
なんでこの場面でお茶を出さなきゃいけない。むしろ気遣い感MAXで余計に傷つけてしまうだろう。
『ティア、おいで。俺がその悲しみを全て受け止めてあげるよ』
いやいやいや(100回)それこそおかしい。何故俺がそんな語尾にキラン!とでも出そうなきざったらしいセリフを言わなくちゃいけない。ネタとしてはありだろう。しかしこの場面で詩織に言うべきセリフではないのは確実に分かっている。
『クレアさん達遅いな……』
ふむ、これが一番無難だと思われるセリフだ。しかしこの後どう話を続けて行く?今の自分ではまずその先からのアドリブはまず不可能に近いと思われる。
そもそも俺も会話が得意な方ではないし、女の子と話すようになったのは本当に最近の話しだ。それにいつもの3人から『颯太って女と話す時も全然態度変わらねえよな』と言われる始末だ。足掻いたところで話のネタを提供できる気がしない。
『やべ……マジでどうすればいいんだ…?』
颯太はそこまで思い至って自分が激しく混乱していることに気付いた。
先ほどの連中は気付いたら倒していたし、相談するレーナもいないし、丸投げできる香織もいないし、颯太は余計に混乱するだけだった。
『くっそおおお!こうなりゃ自棄だ!頼む!俺の脳内選択肢!』
そして颯太の頭が爆発する寸前、彼は自分の考えを選び抜いた。
「あ、俺ちょっと加山さんに他の拠点がどうなっているのか聞いてくる」
まさかの新たな選択肢を咄嗟に生み出した颯太。
いや、これはチキンな彼がこの場から逃げ出したい気持ちで選び抜いた選択肢。
「く、クレアさん達…もうちょいで来ると思うから」
「あ、待って」
「え?うおおお!?」
部屋の扉に手をかけようとした瞬間颯太の腕が引っ張られて、彼は盛大にこける。
「いてて……くっそ、なんだか最近尻とか打ちすぎじゃないか…?」
「もう少し傍にいて……」
「あ……あぁ…分かった…」
尻を抑える颯太を詩織の肩が微かに震えている光景を見て自然と答えてしまっていた。
「ねえ、ちょっと話聞いてくれる…?」
「ん?あぁ、いいけど」
「あたしね……中学の時は本当に毎日が苦痛で仕方がなかった……」
いつもの明るい詩織とは打って変わって、まるで別人のような詩織が口を開いた。
「苛めの始まりは学校の裏サイトだったんだけど……あたしはネットに関してはクラスで随一だったから、あたし以外のクラスメイトの悪口の呟きや校則違反を見つけてはあたしも裏サイトにその犯行を見せつけて仲違いさせていたの……」
「そんなことが……」
「結局イタチゴッコだった……仲違いさせてもすぐ他の子のグループとくっついて、そのグループがまた私を裏サイトで苛める日々……でも、いつかはバレちゃうよね。あたしが書き込んでいたって」
「…………」
「今までは裏で悪口を叩かれる程度だったんだけど……あたしを苛めている女の子グループがあたしの書き込みに気付いて、今度は表で苛めが行われるようになった…」
「……先生に言わなかったのか…?」
「言った……でもあたしを苛めている子はね、成績優秀で誰もが頼りにする完璧な女の子で、先生は『あいつはそんなことするような子じゃない』って言った」
「最低だな……表面しか見れない教師だなんて…」
「けど、あたしの同級生子は皆気付いていた。裏でその子が何をやっていること。でも、逆らえなかった。だってその子と付き合っている男子が他校の不良で、誰も口答えなんか出来なかったの」
「親には…?」
「言った……お父さんが学校に殴り込みに行って警察沙汰になったこともあった……でも、学校側は原因究明に努めます。その一点張り……よくある話だよね…」
力なく笑う詩織に颯太は何て言ったらいいのか分からなくなった。本当に頭の中が真っ白になり、言葉を紡ごうとも口から言葉が出ないのだ。
「そしてあたしは不登校になった。必然だったかも……ね……」
「それだけ辛かったらそりゃなるさ…」
「夜眠れば裏サイトで何を呟かれているのか、学校であたしのこと皆どう言っているのか気になって全然眠れなかった……毎日そんなことが続いて挙句の果てには睡眠剤飲まないと寝れないような身体になっちゃったの…」
「ティア……お前…」
「今は大丈夫だけどね………でも、まだたまに見る時がある……あの苛められていた時を……そんな時はね、こうやってお姉ちゃんが抱きしめてくれたの…」
「お、おい…」
「ごめん…ちょっとでいいから……香織の邪魔はしないから…」
「え?最後なんて」
「いいから……ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ…」
詩織はそう言って颯太の胸に抱き付いたまま涙を流した。
涙を流す彼女に颯太は少し戸惑ったが、背中に手を回して優しく抱きしめた。
「ありがとう……颯太……」
「いいって、何事もお互い様だ。俺も苛めとはちょっと違うけど、中学時代は本当に毎日死にたくなるような思い出しかなかったからな」
「あ、足の事だっけ……」
「ん?香織さんらへんにでも聞いていたか?」
「うん……走れなくなったって」
「そうなんだよ。結構良い所まで行ったんだけどな、変なヘマやらかして皆に迷惑をかけてしまった」
「……どうして立ち直れたの?」
「完全に立ち直ってはいない。でも、立ち直るきっかけ。えっと、ゲームの素晴らしさを教えてくれた人に出会ったのが俺のきっかけだったんだろうな」
「ゲーム……?あ、あたしと一緒だね」
「なんだ?ティアも立ち直れたきっかけがゲームだったのか?」
「うん………お姉ちゃんが一緒にやろって買って来てくれたゲームだったんだけど、やっていれば楽しい気持ちになれたの。あの悪夢も追い払って夢に出てくるのはいつも楽しそうにゲームをプレイする私とお姉ちゃんの姿」
「そうか。俺もな、たまたま出会ったどっかの外人の人にゲームを押し付けられてな、結構流暢な日本語で確か『すまん!私にはクリアできない物だったから君にあげる!是非クリアしたら感想をくれ!』と言っていてさ、連絡先も教えないで忙しそうに去って行ったんだ」
「うふふ、なんだかおかしな人だね」
「あぁ、相当おかしかったさ。俺も咄嗟の事で返事も出来なくて、気付いたら手元にソフトだけあった。んで、特にやる事もない暇を持て余していた俺は親にゲーム機を買って貰って夢中になってゲームをしていた。難しい迷宮の攻略には兄貴の手を借りて、そしたらいつの間にか兄貴もゲームにハマってさ、本当にあの頃は良い事と悪い事が同時に起こりすぎた年だったんだ」
「颯太の話を聞いているとあたし達なんだか似ているね」
「そうかもな。どっちもゲームっていう夢のような遊び道具で人生を救われ、折り合いは付けれていないけど、それでも毎日楽しく過ごせるようになった」
「そして颯太や皆にこのランゲージバトルで出会えた」
詩織の目に涙はもうない。
「ゲームの神様に感謝だな」
「そうだね」
詩織は颯太の胸から離れてすくっと立ち上がり、背筋を伸ばした。
「ん~!!なんだかすっきりしたぁ!」
「それは良かった」
「なんだかごめんね?みっともない姿晒しちゃって」
「別に気にしていないさ。人にはいろんな過去があるって事がよく分かったよ」
「ただいまー」
颯太も立ち上がった瞬間レーナが帰って来た。
「レーナ、どこ行っていたんだ?」
「ん?ちょっと他のプレイヤーさんと遊んでいたの」
「え?お前と遊んでくれるプレイヤーなんかいるのか?」
「うん!とっても楽しかったよ!」
「なんだかレーナさんもすっきりした表情をしているね」
「もう久しぶりに心躍ったよ。本当に…ね」
「まぁお前が無事ならそれでいいよ。そろそろクレアさん達が帰ってくる頃だろうし、紅茶でも淹れて待っていようか」
「そうしようか。あたし、拠点の購買でお菓子買ってくるね」
「あぁ!頼んだぞ!」
「あ!私エクレア食べたい!」
「それは売ってないよ……」
「んー!ならシフォンケーキ!」
「それっぽいのあったような……まぁ買ってくるね!」
いつもの詩織に戻ったことに一安心した颯太はアルテミスに教わった作法で紅茶を淹れ始めた。
「ふんふふ~ん♪」
ご機嫌な詩織の様子見て琥太郎も安心していた。しかし――――
『混沌とすれ違った時の微かな血の臭い……………まさかな…』
琥太郎は血の臭いを敏感に感じ取っていた。
今回はなんだかシリアスな話になってしまいましたどうもまた太びです。
なんでこうなったのか私は知りません、指のせいです。
今回はレーナのうっぷん晴らしと詩織の過去話でした。いかがだったでしょうか。なんだかそろそろ残酷なもん書きたいな~何て思っていたら深夜テンションでこんなのが出来上がってしまいました。
クレアの言う通り、レーナの我慢の限界に達したとき彼女は殺人に走るだろう。そんなことを言っていましたね。マジでやっちゃいましたね、あの子。
もちろんあの5人組は…―――――
「あれ~?ダメだよ~?ネタバレは~」
「ぎゃああああああ!?!!」
「ネタバレって万死に値するよね~?」
「ひぎいいいい!!」
プナ汁ぶっしゃああああああ!!!!
ということで今日のところはこれでドロンです!