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実験が成功したら次は何をするのか?

 

 元通りになった指を見て僕は思っていた。


 仮説が正しいことが証明されたわけではないが、まずは一歩踏み出すことができた。


 さて、次はどうしよう?と。


 まずダンジョンコアの中に入っているものを見てみることにする。


 本田孝介の肉体(全身)×1000000

 本田孝介の肉体(上半身)×120000

 本田孝介の肉体(下半身)×150000

 本田孝介の肉体(腕)×1640000

 本田孝介の肉体(足)×1750000

 ―――

 神竜と呼ばれし竜の大腿骨×1

 エリクシル×10

 オリハルコン鋼×10


 気持ち悪くなるくらいに僕の肉体が入っていた。


 最初に入れた用済みの素材は最後の方に押しやられている。


 だがこれで証明できたことがある。ダンジョンコアの中でも再生のスキルは機能するということだ。


 気持ち悪いのは変わりないので、ダンジョンコアを肉体(全身)の10万使ってレベルアップさせる。


 ついでにダンジョンコアの機能や行く先の世界についても調べておく。


 先程は世界に魔力があることに舞い上がりすぎて他のことが抜けていた。


 まずはダンジョンコアでできることからだ。


 まず、レベルやランクに応じて周囲をダンジョンにすることができる。


 ちなみに僕のダンジョンコアはレベル3、ランクSだ。


 ダンジョンコアのランクは最低がFで最高がSSS+である。


 レベルを上げることやコアにいろいろなものを入れることで、ランクが上がっていく。


 レベルは吸った魔力や入れた素材を糧にして上げることができる。


 召喚できる罠や魔物も素材をコアに入れることで増えていく。


 コアに入れたものは取り出すこともできるので一度研究設備を入れてから元の場所に戻しておく。


 これもダンジョンコアの機能で、ダンジョンの中にあるものを自由に整理できるのだ。


 穴を掘ったり、壁を作ることもできる。


 あと、コアに入れたものを出してもダンジョンの中に召喚できる罠やモンスターは増えたままだ。


 つまりダンジョンにするというのは、ダンジョンにした領域を自分の家や土地と同じにし、そこに穴を掘ったり、ものを置くことが簡単にできるようにしるということである。


 よかった、もし僕の世界でのダンジョンの意味するところと違っていたら研究設備の防衛に使えなかったかもしれない。


 もちろんデメリットもあって、ダンジョンコアが奪われたり破壊されると持ち主は死ぬということだ。


 ダンジョンコアは高い値段で売れるので、狙う者もかなりの数いるらしい。


 それも含めて僕の計画には好都合なのだが。


 世界の方は...。


 地図は無くて、概要のみのようだ。


 人間と魔族が戦争をしている世界で、人間でも英雄と半英雄、人間の間で扱いが異なるようだ。


 人間は魔族には種族的な相性で勝つことができないため、戦いは魔族に勝つことができる英雄と半英雄に頼っている。


 半英雄は勇者と呼ばれ富と名声を手に入れているが英雄は奴隷のように働いているそうだ。


 英雄は人間よりも身体能力がとても高い上に魔法の才能も有り、魔族に対して有利をとれるが、生まれてくるのが人間の親からの突然変異か英雄の親同士の子または、特別な道具や能力を使うしかないので数が少ない。


 人間は英雄に支配されないためにというか、英雄に首輪をつけて自分たちの思い通りにするために英雄に対してのみ効く武器や道具を発明し量産したため、英雄が人間に逆らうと人間は即座にその道具を使い、逆らった英雄を弱体化した後英雄に効く武器を持った衛兵が英雄を捕らえるそうだ。


 英雄側も人間の道具を無効化する道具や人間に対して効く武器を生産したが、数の差により今のところ劣勢のようだ。


 半英雄は英雄と人間の間にできる一代限りの子である(半英雄同士の子は英雄か人間のみ)が、人間同士や英雄同士の子でも祖父や曾祖父に半英雄がいれば、半英雄が生まれる可能性がある。


 半英雄は英雄ほどの身体能力や魔法の才能はないが、その代わりに魔族には相変わらず有利をとれ、しかも英雄に効く道具や武器も効かない。それ故に人間として扱われている。


 王族はこの種族であることが多く、人間に逆らって捕らえられた英雄は半英雄を生み出す機械のような扱いをされる。


 魔族も似たようなもので人間から半英雄だけ抜いたような構成である。なので魔族の中では、魔族の王に認められた一握りの英雄が勇者やそれに準ずる者としての扱いを受ける。


 それ以外の英雄が奴隷のような扱いをうけていることも変わらない。


 戦争が始まったそもそもの原因は人間が魔族に攻撃したことと魔族が人間に攻撃したことらしい。


 どう考えてもおかしい(普通はどちらか一方が攻撃を加えて戦争になるはず)がファンタジー世界にありがちな魔物がどこからともなく現れる現象と合わせれば説明がつく。


 つまり魔族が支配するところでは人間がどこからともなく現れて攻撃を加え、人間が支配するところでは魔族がどこからともなく現れて攻撃を加える。


 こう考えれば一応辻褄は合うが……。


 ダンジョンコアが召喚できるものにも人間と魔族は入っているから、その世界にあるダンジョンからあふれ出したと考えればどこから現れたかにも説明はつく。


 情報が少なすぎるので、これは一度保留しておく。


 とりあえず、僕がその世界に行ってすることは英雄を奴隷のような扱いから解放すること、ではなくダンジョンを大きくして現地人を味方につけることだろう。


 そうすれば、現地の国を一つ乗っ取るなどをしてこちらの方が脅威となって、人間と魔族の戦争をやめさせることもできるかもしれない。


 そうなったら、あとはどうにかこうにか交渉である程度いい結末を勝ち取れる可能性がたかくなるが、果たしてうまくいくかどうか?


 そうと決まれば神と名乗った何とやらに交渉をして、戦争の最前線に送ってもらおう。


 そしてダンジョンからをあふれ出させ、人や魔族が僕のダンジョンを脅威に思う環境を作ってやる。


 その間に味方を作れればいいが、最悪ダンジョンコアの力で強引に現地人の知識を持った人または魔族を生み出して、現地の環境を聞き出せばいい。


 信仰の対象もあった方がいいな、宗教とは意志あるものをある程度操れるわけだから。


 なら、ここから連れて行けばいいだけの話だ。そうだな、僕がいた頃の地球でも人気があった天使と堕天使を連れて行こう。


 そうと決まれば、今から神と名乗った何とやらに交渉に行こう。

 

 

 次は来週の月曜日か水曜日か金曜日になります。

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