とある男子高校生の転機
これはある人にまつわる大きな「転機」のお話であります。
学校をさぼった日、一人の男子高校生は原作がジョージ・バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』、主演女優がオードリー・ヘップバーンの米の映画、「マイ・フェア・レディ」を部屋に籠って一人で観ていた。
彼はオードリー・ヘップバーン演じるイライザにすっかり見入ってしまった。
兎にも角にもこの日から彼にとって映画の中のイライザの相手役「ビギンズ教授」が最大の宿敵となったのだった。自分の中にビギンズ教授の要素はゼロの彼だがどうしてもオードリーならぬイライザの美が頭から離れない。彼は考えた。彼に男として勝つためには一体全体どうすればいいだろうか。
そうして思いついた。「彼を侵略するしかない」これはアメリカを敵に回すことになりかねないのであった。
そして、彼が自分にどんな運命が待ち受けているのか、知る由もないのであった・・・。