表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月の娘、太陽の王妃  作者: 如月 四季
新しい側室
18/19

第16話

だいぶ短いですがキリがいいのでここで投稿します。

私と陛下では魔法の使い方が違う。

私たち月光の民以外はみんな陛下と同じ魔法の使い方だから、魔法の使い方を変えるということは、文字通りこの世界の『魔法』に関わる全てを変えることになるだろう。


それでも、やるしか方法はない。















「では、自分の魔力に精霊の力を合わせて魔法を使うというのか?」




一通りの説明の後、陛下は目を見張ったまま言った。精霊を使役することでしか魔法を使えないと思っていた彼からすれば、信じられない話なのかもしれない。




「『精霊を敬うこと』、『魔法の使い方を変えること』この二つがこの国を変えることになるかと思います。」







「そしてこの二つは、同時に行わなければ意味がないのだな?何故なら、魔法を使うために精霊に協力してもらうためには、信頼関係が不可欠だから。」






「その通りです。好いてるもの以外に、彼らは力を貸しませんから。」






「果てしないな・・・・・。だが、やるしかない訳か、それ以外に道がないのなら。」







「・・・・・道は、他にはありません。少なくとも、私には思いつきません。」








「そうか・・・・・。」









陛下は、顔を覆って項垂れた。さぞ、頭が痛いことだろう。魔法大国だからこそ、『魔法の使い方を変える』ということは、世界を変えることに等しい。そしてその変化は、一朝一夕で変えられるものではない。精霊の信頼を得るのには、何年もかかるだろう。それを、この皇帝は成し遂げなければならない。



でも、精霊のためにも成し遂げて欲しい。







「陛下、今までのように、魔法を使ってみていただけませんか?」





「何故だ?精霊にとっては苦痛なのではないのか?」





「ええ、ですからできるだけ小さな魔法を。」





訝しげな表情をしながらも、陛下は右手を翳し、手のひらに光の球を生み出した。でも、生み出されたのはそれだけではない。


私は、陛下の右腕にそっと触れた。

視界の端に、驚愕の表情を浮かべた陛下が見えた。

私から触れたのが初めてだったからだろう。

それを半ば無視し、私の魔力で陛下の右手付近を覆った。




陛下の表情が強張った。

右手には、苦痛に顔を歪めた小さな精霊がいたからだ。手のひらに乗るほど小さな精霊は、それでも悲しい顔で陛下を見つめている。



どれくらい見つめあっていただろう、陛下が唐突に魔力を切った。両手で顔を覆い項垂れる。その手は、少し震えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ