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月の娘、太陽の王妃  作者: 如月 四季
新しい側室
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第15話

全然甘くない!!なんでこうなった!?

いや、書いたのは自分なんですが・・・(汗



かなり説明ばっかですみません。

『世界は、七つの力によって成り立っている』そう母から教わったのはいつのことだったのか・・・。













「世界は七つの力によって成り立っているのは知っている。そして、そのそれぞれの力を()べる精霊の王がいることも、そしてその七人の精霊の王を統べる、精霊王が存在することも。」



そう、ガルシアの皇帝は言った。



「七つの力とはすなわち、火・水・風・土・木・闇そして光、精霊王はそのすべてを統べている。それは、この世界の常識だ。だが、その存在を見たものはいなかった。今日までは・・・。」





『そうだろうな』と私は思った。そもそも精霊を見るには、精霊に好かれていなければならない。むしろそれだけが判断基準と言ってもいい。『魔力』『心』『言葉』そんなものに惹かれ、精霊は姿を現す。『風の精霊の王に好かれている』なんて自分で言うのはかなり恐縮だが、他に言いようがない。今の世の、精霊を敬うことをしない、強い力だけを求めるような世論とはかけ離れているし、そんな世論を変えない限り今後も精霊の王どころか精霊を見える者も少なくなっていくだけではないのか、そう思った。









「そもそも、精霊が見える方は、どれぐらいいらっしゃるのですか?」












『それが、ガルシアの今を現しているだろう』そう思っての問いだった。その問いに、長い沈黙が下りた。

その沈黙が答えだ。











「では、話すことが出来る方は?」








「姿を見る」より簡単な、「言葉を交わす」こと。姿を現せば、その色彩(いろ)によって自分が何の精霊か分かってしまうため、言葉を交わす方が簡単だと言われているが、その問いにも沈黙が返された。






思わずため息が落ちる。この魔法大国であるガルシアでは、他の国よりも強い魔力を持つものが多い、そしてそれに比例して、かつては精霊信仰も盛んだったはずだ。その魔法大国で精霊の姿を見るどころか言葉を交わすことが出来るものがいないと言うのは、思ったより事態は深刻だ。このままでは、そう遠くない内に、いや、近い内に、魔法を使える者さえも減っていくだろう。それは、この国の終わりを意味する。











「陛下は、精霊を身近に感じたことはおありですか?」



「・・・・・感じたことだけならな。常に、何かに守られていると感じることはある。」



「そうですか・・・・。ここだけの話、ルルとリリは精霊が何を伝えたいかは分かるそうです。」










その言葉に、皇帝は目を見開いた。『そんな報告は上がっていない』と、その瞳が言っている。

おそらく、私の傍に上がる前、宰相閣下の邸にいた時も、隠していたのではないかと思っている。隠していた方がうまくいくことまあるし、嵐に巻き込まれることを良しとしなければ、隠していた方がいいに決まっている。






「あの子たちの魔力に惹かれたのだと思います。精霊は、『きれい』なものが好きですから。」



「だが!魔力が強いものは、他にもいる。」






そう、この国で一番の魔力を誇るのは目の前の陛下だ、それでも、意思の疎通さえままならない。では、その違いはなんなのか。










「ええ、でも、敬ってはいない。」








皇帝はまた黙り込んでしまった。








「ちっぽけな存在だと思っている。」



「思っていない!!」








激昂して思わずソファから立ち上がった皇帝を、静かに黒い瞳が見つめる。






「陛下が思っていなくても、大部分の人は思っているはず。たった一輪の花にだって精霊は宿るのに、取るに足らない存在だと思っている。だから無遠慮に森を開拓し、その地に住み、そのために散った精霊達の命を顧みない。あなたが精霊だったら、そんな『人』を好きになれるの?」







いつの間にか、問い詰めるような言葉になっていた。











悲しい。

ただ、悲しい。






精霊は、いつもそばにいるのに。

ずっといるのに。

『人』はその存在に気付かない。



ならばこれ(・・)も、私の役目かもしれない。











「ルルとリリの実家であるベル男爵家では、月光の民と同じように、季節の折の精霊への祈りをかかしたことがないそうです。精霊を敬う心を忘れていない。儀礼的に祈るのではなく、毎日ではなくとも、心を込めて祈っている。きっと、それがあなたとの大きな違いの一つでしょう。」




「それが、俺と彼女たちの差だと?」




「ええ。」




「では、彼女たちのように精霊と近くあろうとすれば、契約の一つである問題が解決する訳か?」




「いいえ。」




「何故だ、他にも何かあるのか?」




「魔法の使い方を変えれば、あるいは。」




「魔法の?使い方とはどういう意味だ?」










本当は、問題を解決する気なんてなかったけど。

妹さえ、いれば良いと思っていたけど。



でも、妹の次に大切な、貴方達のために。

そして、この国で暮らしていく、妹のために。















『精霊』と『人』を繋ぐのも、最後の月光の民としての、私の使命かもしれない。



私にとっては、とても残酷な世界だったけれど。






願わくば、貴方達にとって、少しでも優しい世界を残せたらいい。

次頑張ります。

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